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2024 TDLを終えて

 毎年恒例のTDL(トレードデッドライン)が終わりました、皆さんお疲れ様でした😅とりあえずの感想は

「話がまとまって良かった」

という事です。例年CLEが最終盤に動きがちというのは良く知られた話ですが、あまりの動きのなさと近年の失敗続き故に、そもそもトレード話をまとめる力があるのか、本気で心配していました。ですので、トレードした事自体かなり安心しました😮‍💨それではTDLと CLEのトレードを振り返りたいと思います。(例年に漏れず自分の予想は当たりませんでした🙇‍♂️😭)

総括

 前の記事で触れたように、売り手のあまりの少なさゆえに個人的には例年に比して全体として盛り上がりに欠けるTDLだったと思います(昨年がソト始めビッグネームが動いた事もあるでしょうが…)。売り手の中でTBとMIA(奇しくもTB系のフロントですね)が積極的に売ったのでまだ動きがありましたが、CHWや DET、LAAやOAK辺りが中途半端な動きだったので買い手は難しかったと思います。COLとCHCが意味不明なのは仕方ないですね🤷‍♂️

 そんな中我らがCLEはというと、2件のトレードをまとめました。

WSH  L. トーマス(OF) 契約残り1年半

CLE   J. テナ(IF)
        A. クレミー(LHP)
   R. ラミレス Jr.(IF)

打線のテコ入れにWSHからL. トーマスを獲得しました。正直獲得直後は驚きと困惑でしたが、かなりのヒットではないでしょうか。穴だった2番打者の役割を存分に担ってくれそうで、上位打線の破壊力が増したと思います。直近絶好調なのも🙆‍♂️ 若干オーバーペイ気味ですが、まぁ許容範囲内ではないでしょうか。

放出組の中ではテナが目立ちますが、ポジション争いのライバルが多い中で仕方なかったと思います。WSHで活躍して欲しいですね。

SF     A. カッブ(RHP)(契約残り 半年)

   ↓

CLE  J. ブレズナハン(LHP)
   PTBNL

そして懸念だった先発にはSFからA. カッブを獲得しました。先発が供給極小・需要過多で高騰する中、今年怪我で一球も投げていません(リハビリ中)が、リスク込みでの獲得となりました。J.ドナルドソンの時といい、こういうリスクは存外取りますよね。経験あるベテランを獲得できたのはWSに向けて良かったと思います。同じ様に怪我空けでFAで加入したM. ボイド共々活躍して欲しいと思います。

ただA. クレミーに続いてJ. ブレズナハンを放出とは、CLEで生え抜きの先発左腕がデビューするのは本当に幻レベルですね。D. ニクヘイジーとW. ディオンがどうなるか分かりませんが、左腕へのこだわりの無さは何なんでしょうか😓

評価

 市場がタイトな中必要な補強をしたという事で、各メディアではそこそこ評価する声が多い様に見受けます。

同時にやはり先発補強が現在進行形で必要なのに、怪我ですぐに投げられないカッブというのはどうなのか、と否定的な評価もあります。それが自分がTDL直後にこう反応した理由でもあります。

 という事で個人的に評価すると、

トレード自体(個々・全体共に) B+〜B

全体的に C+

という所でしょうか。なぜ全体的な評価が低くなっているのか、それは

ロースター(40人枠)の整理がされなかった

からです。

なぜロースターの整理が必要だったのか

 これが今のCLEのロースターです。

 今回のトレードでトーマスとカッブが入った一方、抜けたのはテナのみで、差し引き1人増えて現在40人枠はフルになっています。IL(故障者リスト)に入っている選手の内、60日ILの選手は40人にカウントされませんが、今60日ILに入っている選手は恐らく今季中には戻って来ないと思われます。また15日ILに入っている選手の場合、復帰する場合は今MLBにいるX. カリーやJ. キャンティーヨなどをマイナー行きさせる事で調整すると思われます。

 8月以降40人枠にいる選手のトレードが禁止されますが、その中で選手を補強しようとすると、大きく分けて以下の4つになります。

①マイナーからの昇格(40人枠内外含め)

②他チームのDFAやウェーバーのクレーム

③40人枠外の選手のトレード(昨年のC. カルフーンが良い例です)

④フリーエージェントの選手との契約


どの方法においてもMLBで起用するには当然40人枠に登録する必要があります。

 もう一度CLEのロースターに目を戻すと、 40人枠に入っていてMLBの26人枠にいない面々の殆ど(怪我で全休予定のD. エスピノと、 G. バレラ、J. ブリトー以外)は既にMLBデビュー済みなものの、諸事情でマイナーに降格した面々です。つまり、助けが必要な先発陣はもちろんの事、新人ブーストは殆ど期待できない、という事です。

 現状この40人でPSまで戦う訳ですが、打線に関しては下位打線は不安なものの、ブリトーやバレラの昇格以外は基本この体制で最後まで行くものと思われます。一方投手陣に関してはカッブやボイド次第ではありますが、展開次第では更なる補強や昇格があるかもしれません。そうなると先述の様にCLEは枠が埋まっているので、枠を空ける為に誰かをDFAするか、ウェーバーにかける必要があります。

 例えば度重なる怪我で選手生命さえ危ぶまれているエスピノの名前が上がるのは無理ないかもしれませんが、推しとしてデビューを楽しみにしていた自分としては非常に辛く、諦めるには惜し過ぎます。またマイナーと行ったりきたりのP. ストレゼレッキや不調でマイナー落ちしたE. モーガンなどはDFAされればコンテンダーにほぼ確実にクレームされるのではないでしょうか。同地区なら尚更、敵に塩を贈る様な羽目になったら目も当てられません。またファンの間でよく名前の上がるC. カラスコに関してはレジェンドの彼をDFAする勇気が果たしてCLEにあるのか、正直疑問です。誰を外すにせよ、痛みを伴うのは間違いなく、TDL中に何とかして整理して欲しかったです。先発確保に忙しくてそこまで手が回らなかったのかもしれませんが…。

 あともう一つ大きな理由はオフシーズンのルール5ドラフトに関してです。後述しますが、今年新たに対象となるプロスペクトが多い中、枠の整理ができなかったのは残念でした(こちらに関してはオフにある程度動けますが…)。

今後の補強の可能性

 ここで考えられる補強候補について触れてみたいと思います。

①ウェイバー経由

 昨年LAAを中心に主に贅沢税回避の為のリリースウェーバーが多数発生しました。今年は贅沢税の対象だったTORがTDLでラインを下回る事に成功したとの事なのでそうした理由ではないかもしれませんが、何件か出てくると思います。

 キリがないのでCLEに必要な先発投手に限って話をしますが、個人的に出てきそうだと思うのは、R. ヤーブロー(TOR)です。

LADでいわゆる便利屋として起用されていましたが、7月下旬にDFA、その後K. キアマイアーとのトレードでTORに移籍しています。

このトレードはTOR側から見ると不思議で仕方ないのですが、 ヤーブローの契約は今季残り半年までです。少なくとも今年はPSを諦めたTORがなぜ彼を獲得したのか、探しましたが記事が見つかりませんでした。契約延長の可能性もありますが、そうでないなら更なる年俸削減の為にウェーバーにかけられる可能性があると思います。

 他の候補としてはT. ウィリアムズ(WSH)です。

今季序盤絶好調でTDLの目玉の一人と目されていましたが怪我で離脱。TDLには間に合いませんでした。投球練習は再開したとの事なので、もし復帰目処が立てばウェーバーにかけられたら注目されるのではないでしょうか。

 ただご存知の様に勝率の関係上、CLEはクレームの順番が一番最後になっています()。獲得したくても先順位のチームに先取りされてしまうかもしれません😭

②マイナーから

 マイナーに目を向けると、まず名前が上がるのはD. ニクヘイジーでしょうか。

T. バイビーや G. ウィリアムズと同じ2021年ドラフト組(2巡目)です。主にスライダーを武器にする左腕ですが、プロ入り後荒れていたコントロールを改善し今年ブレイク、3Aまで昇格してきました。打高の3Aで少し打たれていましたが、許容範囲でしょう。この調子ならセプテンバー・コールアップされる可能性はあるのではないでしょうか。

2021年ドラフトは今年のドラフトの様にほぼ投手を指名したドラフトでしたが、今季全体的に好調で、ニクヘイジー始め2Aを中心に活躍しています。そんな彼らは今オフにルール5の対象になるので悩ましい所です。

 他に密かに注目しているのがC. ギリスピーです。

彼は2019年ドラフト9巡目(全体258位)でBALに指名されてプロ入り、昨オフのルール5ドラフト(マイナーフェイズ)でCLEにやってきました。

そして3Aコロンバスで開幕を迎えましたが、4月5月は不調。正直期待はしていなかったのですが、6月に入って調子が上向き出して7月は(ASブレイクなどありましたが)ERA 0.00‼️😳今や実質コロンバスで一番安定した先発ではないでしょうか。被本塁打率の高さと7月少し四球が多いのは気になりますが、フロントとしてもいろいろ考えている様に見受けられますので、注目です。

追記:と書き終えてヘッダー写真でグダグダと公開し損ねていたらコールアップされました。やはりというか、X. カリーと同じ役回りになりそうです。

 やはり懸念の先発陣に目が行きがちですが、リリーフ陣の中で今季中の昇格が囁かれるのはA. ウォルターズでしょう。

昨年のドラフト全体62位(戦力均衡ラウンドB)で指名された選手で、最速99mphの剛腕投手です。今季2Aでプロデビュー後無双して3Aに昇格しました。3Aでは当初苦戦しましたが、徐々に安定してきています。この調子でいけば最終兵器として今年中の昇格もあるかもしれません。

終わりに

 TDLを挟んで好調ですが、やはり変な動きをせず、買い手として勝負に行く姿勢を示す事はチャンピオンになる為には大事ですね。KCやMINがしつこいですので苦しい戦いが続くでしょうし、DFA含め難しい判断を迫られるかもしれませんが、あとは信じて応援したいと思います。読んで下さりありがとうございました。

ヘッダー写真:@CleGuardians(X)より

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