新Minorty Ownerについて
新年あけましておめでとうございます🎍本年もどうぞよろしくお願い致します。
今年最初の投稿は年末に飛び込んできた、CLEのMinorty Owner(いわゆる少数株主) の話題を取り上げたいと思います。
これまでの経緯
先に引用した記事にある通り、2019年にそれまでCLEのMinorty OwnerだったJ. ShermanがKCを買収して新オーナーになった為、複数保有を禁じるMLBの規定により彼の保有していたCLEの株式はエスクロー(預託)され、コロナ禍もあり未だ宙ぶらりんのままです。
2018年オフから予算上の問題から主力の放出を始めたCLEですが、 Shermanの離脱が更なる予算削減の為の主力放出に繋がったと言われています。
かねてから今オフにはMinority Ownerが決まるのではないかと噂されてきましたが、昨年末に遂に具体的な名前が現オーナーのP. Dolanの口から語られました。それがD. Blitzerです。
報道によればBlitzerはCLEの35%の株式を保有し、かつ6年後と8年後にチームの所有権を取得できるオプションが付くとの事です。
D. Blitzerとは
Blitzerは世界的な投資ファンド、ブラックストーンの戦略責任者を努める一方、J. Harrisと共に設立したハリス・ブリッツァー・スポーツ&エンターテイメント(HBSE)を通して様々なスポーツビジネスに投資する投資家です。
NBAのフィラデルフィア・76ersを皮切りにNHLのニュージャージー・デビルズ、サッカーの英国・イングランドのプレミアリーグのクリスタル・パレス、ドイツ・ブンデスリーガの1FCアウグスブルグと言ったチームの共同所有者となっています。
なお、2020年末にS. CohenによってNYMが買収されましたが、その際にHBSEも競合相手としてNYMの買収に名乗りを上げていました。
個人的感想
今回の株式取得がBlitzer個人としてなのか、HBSEとしてなのかははっきり説明されていませんが、単なる少数株主として取得するだけでなく、チームの経営への関与、更には将来的なチームの所有権取得を見据えた話になっているとの事です。
BlitzerのWikiにある様に彼が最初に保有した76ersを始め、彼の手掛けるスポーツビジネスは市場価値を高めています。今日初めて見つけましたが、11月にBroombergとのインタビューでBlitzerがスポーツとメディアとの提携が今後増えるとの見通しを述べていました。
今回のCLEの株式取得と現段階では直接関係ないかもしれませんが、HBSEは名前の通りスポーツのみならずエンタメの分野でも事業を行っていますので、先述の通りチームの経営に関与する場合、当然そうした面でのHBSEのマネージメントも十二分に期待できるのではないでしょうか。CLEは都市としても、全国区の人気においてもスモールマーケットで、2010年代後半にAL4強と言われた時でもなかなか人気が出ませんでしたが、今までとは違うアプローチで市場を開拓できるかもしれません。
今回に限らず以前のMinority Owner、 J. Shermanともチームの所有権譲渡の契約がありました。
現オーナーのP. Dolanは2013年に父親のLarry Dolanから引き継いでチームのオーナーになっていますが、本人には思い入れが強くなく、両親の意向を踏まえつつ、将来的にチームを譲渡する可能性について2019年に述べています(例のLindorについて"Enjoy Him"と言った時)。
結局Shermanとはタイミングが合わず、痺れを切らした彼はKCを買収しました。今回にしても最初は短期にチームを譲渡する話だったのが、6年後と8年後という、何とも言えないタイミングになったのはLarry Dolan夫妻が原因だと思います。HBSEと未だに合意に至らないのもここがポイントなのではないでしょうか。
ここ数年に限らず、基本倹約傾向のDolan家に対して当然ながらファンの不満は溜まっている訳で、かくいう当方もその一人です😓
ただ未だに賛否両論あるとはいえ、改名問題始め難しい事態に対応した事、また新たなプログレッシブ・フィールドのリース契約と、改修に関する地方自治体との協定を結んだ事は賞賛に値すると思います。
加えてオーナーが変われば組織内の変更は避けられないと思いますが、今季コンテンドする予定のチームに不必要なプレッシャーをかける危険性を考えると、まずはMinority Ownerで予算を増やして、徐々に移行するという今のプランが一番ベターな気がします。
まずは早期に合意に至る事を祈りつつ、経緯を見守りたいと思います。
(Photo by Cindy Ord/Getty Images for Wollman Rink NYC)
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