『パーマネント』12曲

1.ごがつのゆうれい…東京に来て初めて作った楽曲がこの曲。2月に暮らしはじめて、初めの曲ができるまで3ヶ月かかった。なんだか京都を引きずっている感じが自分の中にはあって、なんだかモヤモヤするんやけど、体は東京にある。その不安定な気持ちと、そんなことは知らん顔の涼やかな初夏。この奇妙なバランス感覚が、「幽霊」になったのかもしれないですね。

2.春風のアーミー…もともと2015年くらいにライブでやっててボツにした曲。なんでボツにしたかはわからない。テーマは「臭い・汚い・へんてこりん」だったのですが、なんだか爽やかにも聴こえてくる。とにかくこの曲で気に入っているのが、終盤のピッチの外れまくったピアニカ。岡山の古本屋でとある奥様にもらったお土産です。吹くと塗料の味がする。

3.花柄ヴギ…村上のロマンチック劇場の幕開けみたいな楽曲。ライブの一曲目として定番になっています。とにかく歌詞がキザったらしいのに、郷愁も感じる。このアルバムの中でもかなり物語性のある歌詞をお楽しみください。

4.らんちゅう…知る人ぞ知る曲だと思っていたが、結構みんな知ってくれているのはなぜなのだろう。花柄ランタンの中でも最古の楽曲で、この曲を実家でぷきさんと練習したの思い出す。とにかくメロディもコード進行も好きなのですが、今振り返るととにかく歌詞が若くて、こんなのもう書かれへんなぁとも思う。

5.まなつのまじっく…この曲に関しては割愛します。

6.synthesizer…最近できた中でも群を抜いて好きな曲。近頃はもう本当に歌詞に意味なんていらないなと思う。そしてこの曲は、そういう意味と無意味の間みたいな言葉が出せたんじゃないかなとも思います。「AM3時前のコンビニでピンピン踊るはsynthesizer」この情景や感情を感じふた文字にできるか。それを完成させた途端、しおれていく花のような、そんな美しい歌詞です。

7.ばいにゃら…かなり演奏していて楽しかった曲。ものすごく肩の力を脱いて聴いてみて下さい。カラスの鳴き声や近所の子供の声も入っています。これは窓を開けて録音をしていた賜物です。杏露酒でも飲みながらどうぞ。アルコールの味がする曲です。

8.緑茶…YOUTUBEの「みじかいうた」から。ニヤケながら作り、ニヤケながら撮り終わりました。

9.てんのうじのZOO…もう本当に形になってくれない暴れん坊。かなり演奏が難しく、今回は一度撮り終わってから、なんか違うと思ってゼロから撮り直した。天王寺という町の引力を歌うにはまだ若すぎるのかもしれない。あと30年歌い続けます。とにかく大好きな曲です。

10.生成りのこころ…気づいてくれた人はいるだろうか、リバーブをかけていません。本来バラード曲なんかはリバーブ(カラオケのエコーみたいなもの)をかけて雰囲気を作るのですが、この曲に至ってはかけなかった。すっぴん、生成り。物足りない感じがしたならそれも多分正解です。アルバム単位で聴くという行為に向いていない、独立した雰囲気を持っているアレンジだと思います。

11.くらし…こちらもファーストアルバムからの楽曲。初期衝動で作ったパンクに近い曲かもしれません。理想も現実もごっちゃごちゃで、なりふり構わず表現している荒々しさと、生きるぞ生きるぞというパワーを感じる曲です。

12.パーマネントこなつ…かなりヘヴィな9,10,11曲目だったので、レモンスカッシュみたいな、お口直しの曲としてどうぞ。

という12曲でした。
限定生産なのでCDを買った人しか聴けません。サブスクについては考えます。入れても3,4曲くらいかなあ。


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