5/29(日)ダービー全頭診断

【ダービー】勝負度合い:S


・トラックバイアス:道中内有利、直線外伸び
・展開:ミドルペース・上がり34秒台
・上位人気馬が飛ぶ可能性:低い

皐月賞は内が荒れていて直線外を通した上位3頭は馬場に恵まれる形となった。では実際にどれくらい影響があったかを考える必要がある。
まず、コーナーにおいては荒れた内を通るロスよりも外を通って走行距離が伸びるロスの方が大きいか同等くらい。
直線の進路については当日の進路取りを考えても外有利は間違いない。実際に何秒くらいのロスがかかったかは直線で同じような位置から追い込んだジャスティンロックとドウデュースの比較を用いたい。この2頭のラスト2Fのタイム差は約0.4秒程度。この2頭は弥生賞で同様の不利を受けつつ同じような上がりで追い込んだ2頭で、能力的に同等程度と仮定するとラスト2Fで内外は0.3-0.5秒くらいのロスがあったと考えられる。勿論2頭の能力比較の時点で仮定が大幅に間違っていればもっと差は小さいかもしれないし大きいかもしれないが、だいたいこのくらいのイメージで皐月賞を評価したい。

【全頭診断】
+2:ジオグリフ
+1:ドウデュース・ジャスティンロック
+0:イクイノックス・ダノンベルーガ・オニャンコポン・アスクビクターモア・マテンロウオリオン・マテンロウレオ
-1:上記以外
-2:なし

《イクイノックス》+0
・トラックバイアス:△
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:◎

皐月賞はラストはややバテる形となったので完敗。直線外有利と道中外回した分のロスを相殺して考えれば3-6着よりは僅かに上の評価程度。叩いて上昇あれば、だが元々体質不安でホープフル回避した馬が叩き良化かは疑問、キタサンブラック産駒が中山苦手など不透明な情報で皐月賞からパフォーマンス東京で一変するかは疑問、などイメージ先行の人気な印象はある。

《ダノンベルーガ》+0
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:◎◎

共同通信杯は圧勝で東京コースの適性はみせたがジオグリフの状態面からは勝負付けはまだ。
皐月賞は伸びない内を通ったとはいえ先行有利スローの中でのもので、尚且つアスクビクターモアとの比較でも接戦で抜けた力は見せられなかった印象。右回りが本当に苦手なのかどうかも不明なところはあるのでこちらもダービー向きのイメージ先行な感はある。

《ドウデュース》+1
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:◎

弥生賞で1-4着馬との差をあまり感じなかったことから皐月賞では抜けた力はないとみたが、終わってみると後方には不利なスローで最終コーナー大外を回しながら上がり最速で脚を余しての3着。完敗といえるのはジオグリフくらいなので能力は通用。距離は他馬と比較して特に不安ということはない。

《ジオグリフ》+2
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:◎◎◎

皐月賞は直線外有利とはいえコーナー外回し、ラストも伸び続けていて文句なしの一番強い内容だったが今回4人気想定で舐められ気味。共同通信杯では状態不安もあったし東京でのダノンベルーガとの勝負付けはまだ。喉なりが不安ではあるが皐月賞からは1番手評価。

《オニャンコポン》+0
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:◯

京成杯が圧勝。皐月賞では6着と一見上位馬との差を感じる結果となったが、実はラスト2Fイクイノックスと同じ脚を使えている。スタートで下がらされる不利があったし、単なるポジションの差だけだったともいえる。東京がわりはどうかも、人気落ちるなら妙味。

《キラーアビリティ》-1
・トラックバイアス:△
・コース:△
・展開:◯
・能力比較:△

皐月賞はゲートで失敗してレースにならなかったとの騎手コメントの通り。度外視するかリカバリーする能力がなかったと見るかで評価は変わってくる。ただしそもそもホープフルS組の不振からレベルに疑問は残る。

《アスクビクターモア》+0
・トラックバイアス:◎
・コース:△
・展開:◯
・能力比較:◎

前走はスロー楽逃げで展開利はかなりあった。進路的には直線で外に出してダノンベルーガより一頭分外、この違いが馬場的にあまりなかったとすれば互角の競馬が出来てはいる。実際に東京で切れ負けしているのでコース的にプラスではなさそうだが、内枠で今回もロスなく運べそうだし中山得意イメージが先行して皐月賞→ダービーで人気が落ちるなら今回妙味はあるかも。

《プラダリア》-1
・トラックバイアス:◎
・コース:◎
・展開:◎
・能力比較:△

《ロードレゼル》-1
・トラックバイアス:△
・コース:◎
・展開:◎
・能力比較:△

完全別路線青葉賞組の評価は難しいが、基本的には皐月賞に挑めなかった馬たちでダービーでは能力的に厳しいことが多い。今回も最高方から追い込んだエターナルビクトリも含め3頭接戦だったことを考えると世代で抜けた力があるとは考えにくい。

《マテンロウオリオン》+0
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◯
・能力比較:◎

NHKマイルはカワキタレブリー・ジャングロが最後方から好走していることを考えるとポジションの利があった感は否めない。マイル組はドウデュース始めそれなりにハイレベルだし、距離不安はあるが別路線としての魅力はある。

《アスクワイルドモア》-1
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:△

京都新聞杯は前崩れのペースをバテ差し、2着ヴェローナシチーが大外ぶん回して捲ってきたのに対しこの馬はコーナー最内からロスなく外に出してのものでスムーズ差を考えれば強さで劣っている。それまでの成績からもここでは足りないか。

《ピースオブエイト》-1
・トラックバイアス:◎
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:△

全勝なのに全く人気していないのは意外ではあるが、底が見えない訳ではなくアルメリア賞は詰まったジュンブロッサムの方が明らかに強い内容だったので妥当な評価。毎日杯は前残りではなく、厳しいラップで単にこの馬が強かった可能性はある。

《デシエルト》+0
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:△
・能力比較:◯

前走は逃げられずで脆さを見せた。若葉Sが強かったし底が見えないのでまだ見限れない。しかし今回もスタート速い馬も揃っており逃げてこそのビーアストニッシドなどまずは逃げ争いに勝つところからハードルが高い。

《ジャスティンロック》+1
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◯
・能力比較:◎

弥生賞は最終コーナーで下がらされる不利、外回しのロスからドウデュースと同じくらいの評価。皐月賞でも伸びない内で差してきたしポジション差はあったとはいえダノンベルーガらよりははっきりと良い末脚を使っているのでこれらより上の評価。長い直線は向きそうで、ペースが更に厳しくなって末脚の差が出る展開なら後方でも届く。

《ジャスティンパレス》-1
・トラックバイアス:◯
・コース:◯
・展開:◯
・能力比較:△

ホープフルSでのキラーアビリティとの差はポジション差のみ。直線で進路が狭くなるシーンがあったことを差し引いてもドウデュースら外差し勢では力負けの結果に。ホープフルS勢の不振からも厳しいか。

《セイウンハーデス》-1
・トラックバイアス:◎
・コース:◯
・展開:◎
・能力比較:△

舞台としては合いそうだが、今までのメンバーレベルから能力不足。

《マテンロウレオ》+0
・トラックバイアス:◯
・コース:◎
・展開:◯
・能力比較:◯

ホープフルS・皐月賞共に一番脚を余したのはこの馬。弥生賞は不利あって能力出し切れず。能力出したきさらぎ賞の勝ち方が抜けたパフォーマンスではないものの、馬柱的には妙味。トップスピードには欠けるのでロングスパートで差しが届くならチャンスはありそう。

《ビーアストニッシド》-1
・トラックバイアス:◎
・コース:◯
・展開:△
・能力比較:△

共同通信杯・スプリングSと逃げれば強いし、シンザン記念のように控えると脆いので皐月賞は逃げられなかったことが敗因。逃げたところで展開向かない限り通用するかは微妙なラインも、デシエルト同様逃げるまでのハードルが高い。


【印・買い目】
◎ジオグリフ
◯ドウデュース
▲ジャスティンロック
△マテンロウレオ

◎ー◯ワイドメイン
◎◯▲△ワイドbox傾斜
◎ー◯ー▲△三連複

皐月賞の内容だけなら能力的に抜けた◎、次点上位◯▲。
△は今までほぼ能力出し切れておらずロングスパートなら底を見せていないので大穴なら。
▲△は脚質的に展開に注文がつく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?