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この子たちと、生きていく⑤

あなたそのものに、価値がある。

3人目を授かったときは、本当に嬉しかった。
その前に流産を経験していたため、なおさら大切にしたかった。

もう2人も子どもを育てていて
子育ての学びもずいぶんとしてきたので
少しは母として成長したであろう自分が
赤ちゃんから育児ができるのは本当に幸せだと思った。

でも。

現実は、そんなに甘くはなかった🤣

三女を授かってからの課題はただ一つ。
「自分の価値を認めること」
だったと思う。

以前も書いたけれど、私はいわゆる優等生で
正しい答えを探すこと
高い点数をとること
規則に従うこと
で評価されてきた。

「頑張ってるね」
と褒められることが自分の価値だと思っていた。

なので
三女を授かり、つわりで全く動けなくなったとき、
妊娠高血圧腎症で緊急入院し、仕事も家庭もその他の大切な活動もすべて強制終了になったとき、
出産後も、三女の子育てが思い通りに行かず、決めていた時期に職場に復帰できなかったとき、
自分を責めた。

何もできない、やっていない自分には価値がないと思った。

それはものすごい恐怖だった。

このままでは
家庭からも、職場からも、社会からも
必要とされなくなる…。

今までは、頑張れば何とかなった。
でも、今回ばかりはどうにもならない。

そうなって初めて私は
「助けてください」
と言うことができた。

そうしたら。
本当にたくさんの人が、助けてくれた。
見返りも気にせず。

実際に迷惑をかけているであろう人たちにも
「大丈夫だよ」
「待ってるよ」
と言ってもらえた。

何とありがたいことだろう。

そう言ってもらってもなお
私の中にはまだ
「社交辞令かもしれない」
「本当は嫌がられているかもしれない」
その思いが消えなかった。

でも、日々成長していく赤ちゃんを見て
悩んだり、喜んだりしながら過ごしていくうちに
ある日ふと

この子そのものに価値がある

ストンと腑に落ちた瞬間があった。

この子だけじゃない、
みんなにも、わたしにも価値がある。

自分の価値を疑うことは
私に手を差し伸べてくれる人たちの信頼を疑うことだ。

私はすごい、と奢るのではなく。
私は世界に愛される存在である、と知ること。

それさえ信じていられれば
我が子がそれを信じられれば
子育ては半分以上成功しているんじゃなかろうか。

自分を信じること。
まずは、私から。

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