旅の終わりは、旅の始まりである〜「よりもい」を見た感想と雑記〜

※※※以下、ネタバレ要素がありますのでまだ見ていない方はご覧になるのをお控えください。ネタバレしてもいいよって方だけこの先へ進んでどうぞ。※※※

膳所です。
Xの新規投稿をやめて早1ヶ月。実に早い。
メンタルを回復すべくゴールデンウィークの連休を活用してあるアニメを一気見しました。
既にこの記事のタイトルでバレてると思いますが、「宇宙よりも遠い場所」(以下「よりもい」とします)。
物語は簡単に言うと「女子高生が南極に行く話」。
その女子高生4人ですが、主人公の玉木マリ(以下愛称の「キマリ」とします。)、小淵沢報瀬、三宅日向、白石結月、それぞれに向き合わないといけないことがあって、それが南極に行くまでの間に(あるいは南極滞在中に)解消されて・・・みたいな感じです。

物語の大枠はなんといっても「南極に行く」ことで、最初は無謀にすぎないものが思わぬところにチャンスが転がっていて、それを掴んで南極に行けるという、なんとも偶然重なる展開(それがいいんですけどね)。
毎話毎話、相当泣かせにくる展開すぎてもうドライアイになりそうです。
それはさておき。

最後まで見終えた感想ですが、あーきれいに終わっちゃったなあ~って感じです。物語の終わりはある程度の余韻があって、なんとなく続きを予感させる感じで終わっていくのがいいんですけど、「よりもい」の場合は「続く」
というよりは「進む」って感じなんですよね。
「続く」も「進む」も意味的には同じだと思うんですけど、でも「よりもい」の物語としてはもう「続かない」んですよ。「続く」っていうのは個人的にはそのアニメに続編があるということのような感じがして(すなわち、ある程度その先が予測できて続編の存在がたとえ無くとも、そのアニメタイトルや主題の下で登場人物が生きていくというか)、でも「よりもい」にはもうそういうのが無いんですよ(※あくまで個人的な感想です。)。
4人は南極に行き、目標を達成した。のみならず、前を向いて次の方向へと歩もうとしている。これなんですよ、これ!4人にとって初めての南極行きの「冒険」は第13話で既に終わったものとなったのです。
12話辺りから畳みかけるようにして視聴者を泣かせるシーンが訪れますが、この12~13話の間で「終わり」と同時に「始まり」が訪れているのです。
まず報瀬が母の死を受け入れて前へ進もうとしていますし、他の2人(日向、結月)も12話以前より次のステップへ進む決意が見て取れます(それぞれ、進学とドラマです。)
キマリは南極にもう少しいたいと言うものの、最終的に日本へと帰っていますし、また4人で南極へ行こうとも言っていて、次の段階へと進んだ感じがします。(実はキマリの友人である高橋めぐみ(愛称めぐっちゃん)もまた、次へと進んだことが分かる描写がありますが、省略します。)

さて話を現実に戻します。
人生も、作品も、旅も、ありとあらゆるもの・ことには「始まり」と「終わり」があります。
始まりにはプラスの、終わりにはマイナスのイメージが付きがちですが、自分はこの2つは表裏一体のものだと思っています。自称進学校に通っていた人なら先生から言われたこともあるかもしれないのですが、「3年0学期(=2年3学期のこと)」とか「卒業したら終わりではない」とか「入学がゴールではない」とか・・・・・。
厳密にいえば終わりがある・・・んですけど、それはまた何かの始まりでもあるんですよね。だから結局終わりなんてない、油断するな!というのが上記自称進学校の先生方のよく言う言葉の意図するところなのです。

確かに終わるのって嫌ですよね。特に好きだったものや楽しいと思った時間が過ぎてしまうのは。でも終わらなきゃ、次が始まらない。
旅もそうです。始まる前のドキドキ、ワクワク。始まってから旅行中のトラブルまで、その全てが思い出になって、そしてやがて帰る時間が来ます。名残惜しいけど、少し嫌だけど家と日常の生活に帰っていきます。
そういえば博多で寅さんのポスター広告を見たことがあって、そこには「ただいまを言うために旅に出る的なことが書かれてあったんですよね。これも言ってみれば終わりを受け入れていて、それは前に進んでいるということの表現なのでは、と思うんですよね。

終わってもまた、始められる。
終わりを受け入れて前へと進もうとする限り、です。
「よりもい」に戻りますが、12話で最終回としてもよかったのにあえて第13話まである理由はまさにこういうことなんじゃないでしょうか?
ここが終わりじゃない、ここから始まるんだ、と。

ここまで駄文で申し訳ないです。
まとまりはありませんが、言いたいことを簡潔に言えば「終わりあっての始まり」です。

・・・・・

僕もまた「旅」へ出ます。
47都道府県めぐっても、まだまだ見たい所は減りそうにないです。むしろ増えていく一方。知りたいこともまだまだたくさん。やりたいこともたくさん。
そして行きたい所リストに「南極」も加わりました。
旅といっても、今まで自分がやりそうにないことをすることを比喩的に「旅」と言ったわけですので、どこかへ行くという直接的表現ではないことを申し添えます。

感想で終わりませんでしたが、最後に一言。
目指せ、大きな夢の達成!

(2023年5月沖縄訪問をもって膳所つくしは47都道府県すべてを踏破しました。その記念の雑記を本稿は兼ねています。)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?