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登録意匠から予想するこれからの内装デザイン

今月に入って内装デザインの意匠登録出願の結果が出始めている。

第一号の萬屋書店の書店内装、それに続いてくら寿司の回転寿司内装。

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ここまでは店舗全体の内装デザイン。

その次に登録された内装は、ミサワホームのマンション共用部内装。

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こちらも共用部全体の空間内装で書店内装、寿司店内装と共通する。

その次に登録されたのが売場の内装なのだが、こちらが空間全体の内装ではなく、売場の一部の内装。

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意匠の審査基準をみると、内装意匠の登録対象施設として、医療施設、教育施設、工場、旅客機、客船が例示されている。

内装意匠と言っても施設内部に限定されず、例えばミサワホームのマンション共用部のように外部の植え込みも含めた内装デザインも登録の対象になる。

マンション共用部のデザインは透明ガラスで内部と外部が仕切られており、本来なら物理的に一続きの空間ではないのだが、意匠は視覚を基準に判断するので、透明ガラスは視覚を介せば一続きという解釈である。

興味深いのは、不動産だけではなく旅客機や客船などの動産も対象になるので自動車の内装も登録の対象になる。

自動車の内装だが、すでに登録されているものがあった。

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まだ数件の内装デザインの意匠登録だが、デザイン設計しさえすればほとんどが登録の対象になりそうである。

例えば家電業界、今までは白物家電自体の外観デザインで他社と差別化していたが、家電をデザインで差別化するのはとても難しい。

そんな場合も今回の内装デザインのように、白物家電とキッチン空間とを一体化してデザインすれば新たなデザイン上の差別化になる。

洗濯機がキッチンのシンク横にビルトインされた中国のキッチンをみて驚いたことがあるが、そんな奇抜なキッチンデザインも登録して独占することができる。

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