マルチに勧誘された話②

一番最初にマルチ、というかネットワークビジネスに勧誘されたのは未成年のとき。

二回目は、アルバイト先の先輩からで確かこの時もまだ成人はしたなかったと思う。

その先輩は私の5つか6つ上(曖昧)で、後輩とよくご飯とか遊びに行ってる人だった。私もシフトが被った時はよく遊んでもらってたし、なにより凄いのがめちゃくちゃ金持ちだった。

ご飯代からカラオケ代から、全てお金を出してもらってて当時はめちゃくちゃ申し訳なく思ってたし、その分先輩のことをたてようと頑張った。

実家が金持ち説とかクレカリボ払い地獄説とか、その先輩のことをよく思ってない人の間では色々噂されてたけど真相は謎のまま。

その先輩は同じアルバイト先のパートさんと不倫してて辞めた。いきなりシフトから消されたので同期に聞くとそういう事だと聞かされた。

元々そういう噂はあったので特に驚きもしなかったし、まぁLINEは知ってるから今後も会えるしいっかーくらい。ちなみにホテルに誘われたりとかは1度もなかった。

バイト先から去った直後から、やたらとカフェでお茶したがるLINEが多くなる。

いつも居酒屋とかカラオケだったので、なんでカフェなん…?とか思いつつ。

とりあえず色々聞きたいし(バイト先辞めてからの心境とかパートさんとの事とか)、と思って会う約束をしてタリーズへ。

いつもの様に飲み物とか奢ってくれるしなんなら好きなもん食っていいよ、とまで言ってくれてたのでアイスカフェラテを注文。

先輩はいつもはホストみたいな格好のくせにその日はスーツ、席に着いた途端「今日すごい人に会わせるから」と告げられ、ただ喋るだけかと思っていた私は面食らった…。

その後遅れて登場した「偉い人」はカジュアル目なスーツ。挨拶もそこそこに、ネットワークビジネス勧誘でよく使われる「川の話」をされた。

その後なんだかんだでセミナーとやらにも連れてかれて、参加費はその先輩が払ってくれたんだけど、まぁよくある勧誘の為のセミナー。

雑居ビルの一室を借りて、多分偉い人であろう人がスライドと共に笑いを混じえながら話し、周りもオーバーリアクションで笑ったり頷いたり拍手したりしていた。

1番怖かったのは周りの人。きっと何回も聞いてる話のはずなのに初めて聞いたかのようなリアクション。前の席に座ってた人は、小休憩の時間にこちらに振り返り「ちゃんとメモとった?!確認させて!」と目は笑ってない笑顔で言われてめちゃくちゃ怖かった。

意外と美男美女ばかり参加していたけど、皆一様に目に光がないと言うか、顔は笑ってるけど覇気がなくて不気味だった。「俺は(私は)ここで変わる!トップへ行く!」と大声で謎の宣言をして周りから拍手されてたり・・・怖かった。

前のア〇〇ェイに勧誘された時には感じなかった怖さがあった。この日はそのセミナーの時間が長すぎて終電で帰れずタクシーで帰ることに。

その先輩は、そのビジネスとやらで水商売や風俗で働く子を勧誘して水揚げしたいと語っていたけど

どう考えても自分だけで精一杯だろうし水揚げっていう言葉の使い方間違えてんだろ、と思った。

先輩はもうそのビジネス仲間とドップリ1日中過ごすみたいなライフスタイルになっていたので縁を切った。昔みたいにカラオケで酒飲みながらAAAをずっと歌ってて欲しかったよ。

「何でお前歌わないんだよ~」っていうからちゃんと覚えたのにな。笑

今頃どこで何をしているか知りませんがきっと彼は元気でしょう。笑


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?