サヨナラの距離

最近、2号のお友達との別れがあった。
お父さんの転勤で、国内だけれど、やや遠い地へ。

同じ幼稚園から同じ小学校へ進学した唯一のお友達で、性別は違えど、何度か一緒に、公園やおうちで遊んでもらった。
2号が年長さんになる時に転入して来た子だったから、実質2年弱、一緒にいられたのは短い期間だった。

しかも、下の子ちゃんが、うちの3号と同じ学年。それまた珍しく、家もご近所。ママさんと、もっと仲良くなれれば良かった、と私の心がざわついている。

…というのも、今からちょうど1年前ぐらい。卒園を間近に控えた頃に、幼稚園で、ちょっとしたゴタゴタがあった。詳細は書かないが、1人のトラブルメーカー気質のママさんに、彼女も私も巻き込まれた感じ。しかし、そこで、何となく「気まずさ」みたいなものが残ってしまった。少なくとも、私には。

小学校に上がって、コロナで休校が続き、その後7月からは、私が仕事を始めて3号が保育園に通い出したことを言い訳にしたりして(自分の中で)、ママさんとの距離を縮めようとは思わなかった。学校の間にランチやお茶をしたり、下の子同士を遊ばせたりすることもなかった。

それが、素直な気持ちだったんだと思う。
親しくなるタイミングは、必要があれば、いずれ来ると思っていたから。

でも、思ったより早く別れの時が来てしまって、私の心は複雑なのだ。彼女にとって、地元を離れるのがこれが初めてだったらしい。東京には、もちろん知り合いも居ない、しかもコロナ騒ぎになったりして、小学校もどうなるのか分からない、実家にも帰れない、相当不安だったと思う。
今回の転勤では、また地元に戻れるというから、さぞかしホッとしたんじゃないかな。
東京での2年が、嫌な思い出だけで終わっていないだろうか。私ができることは、たくさんあったんじゃないだろうか。そんなの、押し付けがましくて、おこがましいのかもしれないけど。1年前の出来事など、気にせず、声をかけることは出来なかったのか…。

香港で、すでに何人(何十人?)ものお友達を見送ってきた我が子たちは、引越し先が国内と知ると「じゃあまた会えるね!」と。それは軽いもので。この歳でこの反応も、ある意味すごいと思う。

物理的距離は離れていても、LINEですぐに連絡できるし、テレビ電話もできる。コロナ禍にあり、オンラインにも慣れて来た子どもたちにとって、【直に会う】重要性は、この先どこに見出されるのだろう。

別れは突然にくること、香港で散々経験したはずなのに。この、心残りなお見送り。
相手は既に、新たな地で必死に生活を立て直している最中だと思うけど、私は今だにモヤモヤと、ふと心に、陰を差すのである。

#転勤族あるある #別れの季節  #子のサヨナラ #ママ友問題

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