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全宅銭湯部 15回突破記念座談会(上)

ツイッターで毎年話題を集める不動産の祭典「クソ物件オブザイヤー2018」(主催:全国宅地建物ツイッタラー協会)。その会員らでつくる「全宅銭湯部」の活動がこのほど15回目を迎えた。全国銭湯新聞社では、銭湯部のメンバー5名による座談会を実施。銭湯部発足の経緯からお気に入りの銭湯・居酒屋、サウナの温度に対するこだわりまで余すことなく語ってもらった。(聞き手:阿川サワー子)

【座談会参加メンバー】
あくのふどうさん
野球くん
Yohei Shiraisi
札束くん
かもめ君

ーーついに全宅銭湯部の活動が15回を迎えました。第1回の立石が2016年4月ですから、もう2年半になります。そもそも銭湯部発足のきっかけは何だったんでしょうか。

かもめ君(以下、かもめ):「僕がなんとなく『立石で立ち飲みしたい。銭湯も行きたい』みたいなことをツイッターで書いたんです。そしたらあくのさんと札束くんが反応してくれて、じゃあいっしょに行こうかという流れになって」
札束くん(以下、札束):「最初は3人だったんですよね。昼から銭湯入って、串揚げ行って、次は寿司屋、それから焼肉屋。今も続く昼風呂からのはしご酒スタイルがここで確立してしまった。最後の焼肉屋ではDJあかいさんも来てくれましたが、何話したか覚えてません(笑)」
あくのふどうさん(以下、あくの):「記憶の断片とトピックスが時間軸を大きくまたいでバラバラに記録されてます。毎回、銭湯以外の記憶は非常に曖昧です」

ーー第2回の武蔵小山からは、野球さん、しらいしさんの2名が参加されて、現在の体制になりました。

野球くん(以下、野球):「そういえばかもめさんとの初対面は銭湯部でしたね。しらいしさんとはもともと知り合いですが、あくのさんと札束くんも何度か会ったことがあるぐらいでしたし、正直こんなに長い付き合いになるとは想像していませんでした」
yohei shiraishi(以下、しらいし):「最初からひどい酒でしたよね。武蔵小山では僕の行きつけの寿司屋に行ったんですけど、あくのさんが店の人との会話の中に『セックス』という言葉を忍ばせるんですよ。『トロたく2人前!セックス!』みたいに。ほんま意味わからんかった」
札束「『やめてくれ!ここよく行くねん!』って懇願してましたもんね」
あくの:「おそれいります」

ーーそういう酒の場で生まれた奇行や名言みたいなものもたくさんありますね。

あくの:「2軒目を出て、『よっしゃ、寿司屋行こう!』って歩いてたはずなのに、みんなで何の迷いもなくイタメシ屋に入っていったの終わってるなと思いました(第4回)。脳が壊死してるんでしょう」
かもめ:「しらいしさんは名言に事欠かないですよ。韓国料理屋のオバちゃんに『わし年収6,000万やねん』ってマウンティングかましたこともありました(第3回)し、他にも『恋愛はコスパ』とか『女は上から突き刺す』とか枚挙に暇がない」
しらいし:「捏造ですよ。かもめさんが面白おかしく書いてるだけです」
野球:「僕的には札束くんですかね。民家の前にいるスーツ姿の男を指差して『あいつ絶対不動産屋や!』って絶叫したり。あの時、ほぼシラフだったのが恐ろしさに拍車をかけますね」
しらいし:「ある居酒屋で、若者が僕にちょっかいをかけてきたことがあったんですよ。うっとうしいなと思ったんですけど、そしたら札束くんがニコニコしながらそいつに一気飲み勝負を仕掛けて、あっという間に潰してました」
札束:「鴬谷の『信濃路』(第9回)ですね。あの店の地元感というか、街に馴染んで愛されてる感は素敵だと思います。あのマイルドヤンキーは次も瞬殺するけど(笑)」
あくの「わたしは飲み始めると最後までいくタイプなので、周りに迷惑かけないか非常に心配でした。でも蓋を開けてみたら、わたしよりもめちゃくちゃになる人が複数いたので、法務局の待合室より安心感あります

ーーこれまでを振り返ってのマイベスト酒場は?

野球:「僕は珍しさと料理の質で『おきみくら』(第4回)ですかね。フレンチがベースの島料理ってあんま聞いたことないし、美味いし感動した。ジブリみたいなお母さんのキャラも最高です。『あー、これ食ってるとこのまま豚になっちゃうのかな…』と思うくらいお母さんと厨房から千と千尋の神隠し感が滲み出ていました」
あくの:「『プロカンジャンケジャン』と『三六』(第12回)の流れ良かったです。食べ物もそうなんすけど、旅情感というか、他所行きな特別な空気感ありました。もうほとんど残像だけど…」
かもめ:「酒場じゃないけど、静岡の『まるしま』(第11回)がすばらしかった。ドリフとか吉本新喜劇の書割みたいな実家っぽい店で、僕らが場違いなんじゃないかとさえ思えてくるんですけど、あの雰囲気で食欲が増進されるというか」
あくの:「まるしまは最高でしたね。静岡に関しては、道中の新幹線もよかった。ビットコインがもっと下がって、しらいしさんが車中で発狂してたらさらに大トピックスになってたのですけど」
しらいし:「なんでやねん
さつたば:「僕はさっきの『信濃路』ですかね。何食べたかも味がどうだったかも全く覚えてないんですが、あの時の風景は鮮明に記憶しているんですよね」
しらいし:「朝までやっている酒場なのに追い出されましたしね…。あの店で知り合った女の子にそのあとLINEを送ったのですが、未だに未読スルーされています。まだ帰れてないのかな

ーー銭湯部には、「店のBBAを愛でてひれ伏す」という特殊な性癖を持つメンバーがそろっていると聞いています。マイベストBBAを教えてください。

札束:「銭湯部では訪れていないんですけど、三越前『桂』の腰の曲がったアフロBBAが最高です。1ミリも愛想の無い接客が最高にロックなんですが、最近は僕も仲良くなっているのでめちゃくちゃ可愛がってくれます。たまに注文間違えるのもご愛嬌」
あくの:「ふわふわおっぱいの『和田』(第2回)のBBAを愛でています。焼き肉の異常な旨さ、記憶喪失、天涯孤独等超パンチの効いたエピソード。私も彼女の特別な人生の一部になりたいと思っています」
野球:「静岡のおでん横丁のデスボイスBBA(第11回)が圧勝です。あのダミ声は、枯れ木から葉っぱが落ちる時に出る音なんじゃないかなと思いました」
しらいし:「あのダミ声を聞いて一瞬みんな静止しましたが、誰もいじれなかったところがまた面白かったです。たいして飲み食いしてないのに結構高かったですよね」
かもめ:「デスボイスBBAは単純なインパクトでは群を抜いてますよ。スイングスピードめちゃ速いです。僕らをカモだと思ってぼったくってくる感じもBBAならではの良さですね」

(下に続く)

銭湯部にご寄進頂くと、ありがたいご利益(サウナで反社と出会わない、いつ行っても水風呂がちょうどいい温度等)があると言われています