第１６回 野毛(２０１８.９.２９)

今回の銭湯部は横浜・日ノ出町「利世館」。風俗街にあるサウナで汗を流し、ココロもおマタもすっきりした一行は、せんべろの街「野毛」エリアで銭湯部史上最多となる６軒のはしご酒。お気に入りのガールズバーで散財し、ゴール直前で貧乏農場行きとなったあくのふどうさん氏がこの日のMVPを獲得した。
（参加者：あくのふどうさん、野球君、Yohei Shiraishi、札束くん、ディルド・スジオカ※、かもめ君）※は途中参加

「利世館」
京急「日ノ出町」駅より徒歩１０分の風俗街に立地。数軒のスナックが入居している全国的にもめずらしいであろうソシアルビル銭湯。レトロなタイル貼りとギリシア建築を思わせる巨大な柱が特徴で、普通の風呂のほかに黒湯もある。サウナの最大収容人数は７人程度。

銭湯を出た一行は桜木町へ。あたりは再舗装されずぼろぼろのままのアスファルトや伸び放題の植栽が目立つ。野球氏がもっともらしい顔で「ふるさと納税で横浜市の税収が減ったからですよ。横浜って今、ぜんぜんお金ないんですよ」といい加減なことを言っていた。

「大衆酒場ホームベース２」（立ち飲み）
横浜市営地下鉄「桜木町」駅直結の複合施設ぴおシティ内にある立ち飲み屋。煮込み、ドテ串などいかにもせんべろ的なクイックメニューが豊富。レモンサワーの中身だけを頼める「追いチュー」がある。

ほんの肩慣らしのはずだったが、雑な注文をすることに定評のある札束氏が「おねーさーん！めんどくさいから同じもの５つ！あとこれも３つ！めんどくさいから！」と雑な注文を連発。テーブルの上に「追いチュー」のとっくりが堆く詰まれる事態となり、一軒目で早くも全員のメートルが上がり始める。

「宮川橋もつ肉店」（もつ焼き）
「大声を出したら退場」の絶対店主制ホルモン。うるさくした客にホイッスルを吹くという村西とおる監督作品のようなルールがある。店員は東急不動産社員のように尊大だが、驚くほどの低価格で鮮度、ボリュームともに申し分のないホルモンが食べられる。

店に入るなり店主に「うるさくしたら警察呼ぶよ！」とクンロクをかまされる。唯我独尊スタイルの営業にすっかり萎縮し、ひそひそと「おいしいね……」などと囁き合う一行だったが、銭湯部の〝ハート・ロッカー〟しらいし氏はこんな事では動じない。「どこまで大声出したら怒られるんですかね？」その十分後には、店主の怒号とホイッスルの爆音が店内にこだました。

「ブラジル食堂」（ブラジル料理）
野毛のランドマークである都橋商店街の一角にある立ち飲み。大岡川沿いの風景を眺めながら日系ブラジル人のママによるブラジル家庭料理が楽しめる。

店を出た後、二人組の女性を発見するや否や、声かけ運動をスタートするあくの氏。「おそれいります。うざいですよね？押忍！わかります！でもですね、ここに年収６，０００万円の男がいるって言ったらどうします？すごくないですか？ちょっと立ち止まってよく考えてみて。６，０００万円ですよ？６，０００万円見たことあります？ねえ！」

「比古爺」（焼き鳥）
あくの氏お気に入りのガールズバー開店待ちで立ち寄った店。ここから〝全宅ツイの種馬〟ことディルド・スジオカ氏が参加。

「ガールズバー」
店に行きたさのあまり、あくの氏が開店待ちのためにわざわざ並ぶという情熱を見せたガールズバー。場所は非公開。

店に入るなりシャンパンのボトルを入れるあくの氏。

あくの「ボトル入れたんだからブラジャーよこせ！」
ホステス「えー、やだー！」
あくの「よこせよ！めすぶた！」
ママ「うちはそういう店じゃない！それ以上言うならほか行って！」
あくの「じゃあママのでいいです！ママのブラジャーください！」

シャンパンとともに、５分間隔でリピート再生する壊れたコントの幕が開いた。

そんな状況をよそに、ツボを押さえたカラオケ芸でホステスを狩りに出たのは、全宅ツイのセックス・マシーンことスジオカ氏。「可愛くない方のホステスは〝契約〟しようと思えばできますね。まずはLINE交換から、そんなに時間をかけずにイケると思います」（スジオカ氏）

そうこうしているうちに店内ではなぜか忌野清四郎の「デイ・ドリーム・ビリーバー」の大合唱がスタート。深い緑色の沼のような目をしたおじさんが肩を組み、声を張り上げて「ずっと夢を見て安心してた」とエンドレスに絶叫する新しいタイプの北朝鮮が生まれた。

「三陽」（中華）
〆で入った中華屋。誰も店の名前も場所も覚えておらず、記憶を頼りにストリートビューで発掘した。

あくの「現金がもうありません！」
ブラジャーとシャンパンによる革命を成し遂げたあくの総書記だったが、建国早々にデフォルトを宣言。コルホーズに収容されたところで終幕。

第十六回 野毛（H30.9.29） - Google マイマップ