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はずれ者が進化をつくる

2022年 50冊読書 15冊目📚

皆さんも知っての通り、生物は長い時間をかけて、進化を続けています。

環境に適応するため
より効率よく生きるため
外敵から身を守るため

自然界の原則でもある、種の保存を目的として、生物はDNAに「変わる力」を刻まれています。

これは我々人間も同じく持っているはずで、遥か昔の祖先 ”ホモ・サピエンス” から、アップデートを繰り返し、いつしか人類は地球上で最も繁栄を誇る生物となりました。


さて、皆さんは「変化」することに対して、どのようなイメージをお持ちですか?

「できることなら、変化せずに安定した日々を送りたい」という考えの人もいるでしょうし、

「毎日同じことの繰り返しは刺激が無くて、つまらない。」という考えの人もいるかと思います。
僕は圧倒的後者です✌️

この本では、雑草の生態を主に研究されている著者の方が、植物や動物の進化の歴史や要因を解説し、私たち現代人が直面している「多様性」や「個性」という複雑な問題に対して、生物の進化論をベースにアイデアを提示してくれています。


〜 生物の進化を紐解くと、劇的な進化を起こしていたのは、常に ”敗者" であり "異端" と呼ばれる者たちだった。〜

勝者は在り方を変える必要性に直面しないので、進化する必要性に迫られない。
しかし、自身を取り巻く環境は変化を続けるので、在り方を変えられない勝者は、変化の波に飲まれ淘汰される。

基本的に、異端な部類に属されることが多いので、このフレーズは結構響きました🎶


多くの人と「共創」しながら、時に「競争」を勝ち抜いて行かなくてはいけない、過酷で難解な現代社会。

どのようなマインドが大切なのか。
どんな戦略で、自分を活かすのか。

200ページ弱と文章量も手頃で読みやすく、面白い内容が詰まった1冊でした。

大変おすすめの1冊です📕

◆ メモ ◆

・万物の祖先は「ルカ」と呼ばれる単細胞生物である。

・もし、社会を生きていく上で最適解が決まっているのであれば、全ての生物は同じ特徴を持っており、個性などというものは存在しない。
⇨ 正解のない問いに挑み続けるからこそ、個性という創意工夫が介在する。

・生産高を追い求め、品種を1つに絞ってじゃがいもの生産を続けた結果、たった1つの流行病で全ての畑が壊滅した。
⇨ 多様性のないチームは、天敵に出会うと回避できない。

・人間はバラバラなものを揃えたがる性質を持っている。
 そのために「平均」という手法を用い、平均から大きく外れるものを、除外して考えようとする。
⇨ この花は、こういう形で咲く。これぐらいの高さになるという分類をするために、特異な数値をもつものは省いて考えたがる。

・「区別」と「差別」は違う。
「区別」は、それぞれの違いを説明し、分類すること。
「差別」は、それぞれの違いを比較し、優劣をつけること。

・生物学の歴史は「ナンバー1」しか生き残れないことを証明している。
⇨ 同じ生態系の中で生き残ることができるのは、ナンバー1のみ。
 しかし、求める資源(エサや環境)が異なっていれば、共存はできる。

・「フレーム理論」
⇨ 魚は陸上に揚げられたら、前に進むことができない。
 ダチョウは最強の脚力を持っているけれど、雀の方が遠くへ飛べる。

自分の武器はなんだ。
自分の活きる環境はどこだ。

・ナンバー1になるニッチを探す方法

①小さく絞り込む(種目や地域を限定する)
②フィールドは自分で作る
⇨ もしもボックス(自分が持つ力が優位に働く世界を作ってしまえ)

・「強さ」とは何か? 
強そうに見える生物は、弱い生物がいて初めて生きられている。
本当に強い(生き残る)生物とは、できるだけ自立していて、多くを必要としない存在である。

・雑草は踏まれても立ち上がらない
⇨ 上から圧力がかかっているのに、上に向かって伸びようとするなんて、ナンセンス。
横に地中に内側に、自身の存在価値を深めるやり方はいくらだってある。

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