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「 Leonardo.Ai 」 Init Strength の谷

はじめに

ひょっとしたら、AIが下描きの線を整えて、色も綺麗に塗ってくれるのではないか、そのための適度な設定は?というヨコシマな発想です。

「Leonardo.Ai」の Image to Image 機能には Init Strength (イニット ストレングス)というオプションがあります。
使用する画像を生成に反映させるレベルを調整できる機能で、0.9〜0.0までを0.01刻みで調整できます。
数字が大きいと元画像に近くなり、数字が小さいと元画像とかけ離れます。

Init Strength
の数値で元の画像からどれだけ変化していくのかを実験しました。
0.01づつ調整しても代わり映えしないだろうと思って、0.1づつ10段階で試したら面白い結果になったのでまとめてみた。

原画

モデル立ちする天使の下書きを用意した。ラフの線画に軽く着彩。

プロンプトは「天使」「二枚の羽根がある」「綺麗な女性」的なのをメインにして、あとは画質の良さを入力。
使うモデルは、DreemShaper V5。
Guidance Scale
は9 ← 10以上にすると!マークが出る。

0.9 

まず0.9から。
塗りムラが減ったけど、ほぼ原画のままですね。

0.9

0.8

0.8もあまり変わらない。

0.8

0.7 

お!顔がイラストっぽくなった
線画が残りつつ色も上手く乗ってる。

0.7

0.6

これが一番良かった。
自分の仕上がりのイメージに一番近い。
何故か付いた涙ボクロ?も最高にいい。
羽根とかスカートのシワとかをもう少し丁寧に描いてれば、もっと良くなったのではないのだろうか。

0.6

0.5

顔が少し写実的になってますね。
が、事件は次に起きた。

0.5

0.4!

0.4

何だこれは!
ついにAIが暴走したのか!?
お絵かきはやめてチェスでもしませんか?と言いたくなるぞ。
イラストっぽくはあるけど、主線が無くなり全く別の作風になった。

0.3

0.4で写実化して以降、クオリティに差が無い気もする。

0.3

0.2

0.3より少しホンワカしたか。

0.2

0.1

手を腰に当てるのをやめた。

0.1

0.0

プロンプトだけで生成ってことになるのかな?
構図は変わらないので、原画から最低限の情報を拾ってるってことなのか?

0.0

境界を探す

あまりにも劇的に変わった0.5と0.4の境目を探すべく、中間の0.45で生成してみたけど何も変わらなかったので、以下0.01刻みで生成してみた。

0.45
0.44
0.43
0.42
0.41

変わらなかった……。
絵が徐々に変わっていくの期待したが、顔と髪の毛がリアルな感じになった以外は代わり映えはしなかった。
0.44の絵で、左の肩ごしの髪が羽根の手前と向こう側で別れてるのが凄いですね。
羽根の書き込みもこれくらいが良い。

まとめ

違う絵でも試してみたが、こちらは0.5で顔が写実的になるも主線が0.4まで残ってて、0.3で劇的に変わってる。

とにかく「美麗」に仕上げるようにプロンプトに入力しているので一概には言えない。
このような”線画に着彩”の絵だと0.4前後で劇的に変化するのかもしれない。
使用モデルによっても違う可能性もある。

画像生成するために様々な要素が絡まりすぎてて、下描きから思い通りの仕上がりにするためには、そのつど違う調整をしなくてはならないかも。

AI絵の奥深さが見えた結果になりました。
参考になれば幸いです。


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