予算書と事務事業評価書の???な関係

5つの事業を考えましたので、少し、角度を変えたコラム的なものを載せてみます。

事務事業評価書には、たくさんの事務事業が載っていますが、これらは予算書では、どう扱われているのでしょうか。
普通に考えれば、予算書に各事務事業が載っていて、これらを足し合わせた額が予算の全体額になります。

では、実際のところどうなっているのか。市政PR事業と広報紙作成事業を例に見てみましょう。
静岡市の予算書において上記2つの事業が含まれている”であろう”箇所を見やすく整理したのが、下の表です。(実物がどんなものか、興味がある人はこちらへ)

款・項・目・節・細節というのは、公会計で決まっている大区分、中区分・・・の言い方です。
2つの事業は、総務費の総務管理費の広報費という箇所に含まれていると思われます。しかし、広報費より先は、(1)広報広聴管理費の「お知らせ事業経費」、(2)広報広聴管理費の「市民の声を聴く事業経費」という2区分しかありません。
2つの事業が本当に広報費に含まれているかは、予算書だけからはわかりません。
では、2事業を所管する広報課の事業費の総額を見てみましょう。この合計が広報費の予算額226,409千円と一致していれば、広報費に含まれることの確実度が増します。

結果が下の表です。広報課の事業予算計>広報費になりました。広報課は他の予算も使っているようです。事業ごとに(1)と(2)に振り分けてみた結果も一致しません。
次に決算数値から見てみましょう。今度は、事業予算計<広報費になりました。他課も広報費を使っていることになります。

2つの事業がどの予算を使っているのか、予算書からは確定できません。
実際に予算折衝をする時に使う”予算要求調書”には、さすがに事務事業名が出てきていると思いますが、そこまでHPで公開するのは事例は・・・あるのかな?多分、ないと思います。

静岡市では、予算書と事務事業評価書は連動していませんでした。他の市町村はどうなんでしょうか?
西宮市は、事業評価書の事業番号=予算書の事業番号でした。(西宮市予算書
那珂市も、評価書の事業名=予算書の事業名でした。(那珂市予算書

 評価シートがきちんとしているところは、こういうところもきちんとしているということなんでしょうね。