許すということを考えた

世の中、人間関係のトラブルは掃いて捨てるほどあって、
一概には言えないものの、加害者と被害者の関係が成立する。

被害者がタヒんでしまったり、意識を失って植物状態になってしまった場合は事情が異なるだろうが、
とりあえず、被害者の意識があって、損害もさほどではない場合について考えた。

あんまりぐちゃぐちゃ書いても読みづらいので、(被害者側に立って)要点を書くと

①自身の受けた損失と釣り合いの取れる(またはもっと価値のあるもの)を得た。
②加害者が自分よりも惨めな立場になった。
③自分自身にも過失があることに気がついた。
④加害者の行いを気にしないほど加害者のことが好き。

時間が経過して、これらのいずれか、または複数当てはまる状況になった時、
被害者側は怒りが消え、「許す」という感覚を得られるのではないかと思う。

常々思うことだが、世間でたまに語られる「許すべき」という言葉は、存在してはいけない言葉だと思う。

「許すべき」と語られる時、語り手は無関係な偽善者か、反省してない加害者か、納得していないのに世間の目を気にした哀れな被害者のいずれかでしかない。
だから存在してはいけない、忌むべき言葉だと思う。

許すという行為は、被害者側の怒りが消えて、加害者に対してどうでもよくなったり、もしくは愛するようになった瞬間にようやく成立するものだと思う。

それでは加害者はどうするのか?選択肢は2つあるだろう。

<許してほしい場合>

ひたすら上記の①を達成するため被害者に貢ぐ。
④を達成すべく誠意を見せる。

<許してもらわなくてもいい場合>

放っておく。
(人としてはクソな対応だが、いつまで経っても許しを得られない場合は仕方ないかもしれない。)

いずれにしても、「許すも許さないも被害者次第」だということは念頭に置き、覚悟せねばならない。

また、加害者が特に何もしてなくても、自滅したり等々で①~④が勝手に達成されてしまうこともある。
そういう時も、被害者の怒りは消えるだろう。

ちなみに、周囲の者や無関係の者の立ち位置としては、傍観するか、②を達成させるために存在しているのだと思う。
②を達成させるためには加害者に対する誹りや中傷は必要なのかもしれない。
ただ、個人的にはそれは褒められた行動ではなく、できるだけ見守りに徹したほうが良いと思う。

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おまけ ※読む価値あんまないよ

これは実体験であるが、5年くらい前にとある女性から(おそらく結婚詐欺とかの罪状で?)警察を呼ばれそうになったことがある。
もちろん、法は一切犯してないし、そもそもネット上の付き合いでしかないので「何も起こっていない」。
最終面接に支障が出たことがあり(主な原因は実力不足だが)落ちたことでその女性に対して憎悪していた。
そういう状態で警察という言葉を出されたので、「何もやってないけど、就職できなくなるかもしれない。ふざけやがって。」と憤り、徹底的に抗戦した。
なんとかその女性との関わりを絶つことができた後も、一度火のついた憎悪の炎は消えることがなかった。
2年、3年と経っても怒りが消えず、自分でもどうしようと定期的に苦悩していた。

しかし、ようやくその憎悪の炎が鎮火したように思える。
(ただ、その女性にわざわざ言いたくはない。新たなトラブルが起こりそうだから。)

おそらく、上に書いた①と③が満たされたからだろうと思う。

①自身の受けた損失と釣り合いの取れる(またはもっと価値のあるもの)を得た。
⇒女性のせいで台無しになった(と思ってしまう)面接の受験先より、もっとランクが上の職場に就職できた。

これについては女性から何かやってもらったわけではないが、憎むべき損失感を消滅させる作用があったのだろう。

③自分自身にも過失があることに気がついた。
⇒自分には潜在的に人を口説いてしまう悪癖がある。

誤解しないでほしいのだが、決してたぶらかす意図があったわけではない。
悩みを相談されたりして、相手を説得しようと必死になればなるほど、口説きに使うような言葉が出てしまう。
(愛しているとか、大好きだとか、大切だとか、世界一とか、つい真剣に言ってしまう。)
あくまでそれっぽいワードが含まれているだけで、文脈をちゃんと把握すれば口説いていないことがわかるはず。
(もちろん、他の人に対しては本当に口説いている時もあるけども!)
ただ、その女性はしばしば文章を読み間違える人だった。
「ここの一行読み飛ばしたな」とか「この漢字を別の漢字と読み間違えたな」とか、そういう間違いをする人だった。
当時はそこまで考えが及ばなかったが、その読み間違いと自分の悪癖が化学反応を起こしたらどうなるのか…
わからないが、限りなくプロポーズに近い口説き文句に仕上がっていたのかもしれない。

この悪癖を自覚してからは、口説かないときはそれっぽいワードを封印するようにした…。
(しかい、ついやってしまいそうになる)

とりあえず、その女性が閻魔大王の裁判にかけられたとして、「その件については許しました」と獄卒からの事情聴取に応じてもかまわない程度には許せている。

…それにしても、この悪癖はどうすれば治るのか。
たぶん、口説くのが好きなんだと思う。
気軽に口説けて、なおかつ誰からも怒られないような立場の人いないかなぁ。

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