【ネタバレあり】仮面ライダー555 20th パラダイス･リゲインド 感想

お久しぶりです、ぐらまとです。
先日555のVシネ観に行ったので感想を書いていきます。
自分は555がめっちゃ好き！って訳ではないんですよね。好きか嫌いかと聞かれたらどちらかと言えば好きと答えるくらい。
でもめでたい20周年なので時間がある時に観に行こうと思いわざわざ劇場まで足運びました。

自分が来た時は上映1時間前だったのもあって席ガラガラだったのに、上映時間直前に買い物から戻ってきたらほぼ満席になっててクソビビりました。555ってこんなに人気だったんだな、凄いなぁと思い知らされましたね。

まぁそんなことはどうでもいいです。今回も思ったこととかをつらつら書いていきます。

※今回の記事には否定的な意見も、肯定的な意見も存在します。この映画のことを少しでも否定されるのは嫌だ！という方や、この映画のことを少しでも肯定されるのは腹立つという方はブラウザバックを推奨します

※記事のタイトルにもありますが仮面ライダー555 20th パラダイス･リゲインドのネタバレがございます。未見の方はブラウザバックを推奨します

今回の映画、凄く文字に起こして感想にするのが難しい。というより、言いたいことがかなり多いので項目ごとに分けて話していきます。

･そもそもやる意味あった？

いきなりなんのこっちゃ、と思われるのでとりあえず話させてください。

仮面ライダー555の最終回では巧が生死不明で終わり、琢磨君や海堂など1部のものは人間として生きていく道を選び終わりました。

劇場版のパラダイス･ロストでは、全てが終わったわけではない。問題は山積みではあるが巧と真理が2人手を繋いで光の射す方へ歩いていく終わり方でした。

要は「今はオルフェノクの存在を受け入れない人間、人間を受け入れようとしないオルフェノクもいるが人間やオルフェノクの可能性を信じていつかは共存出来ればいいな」みたいな終わり方だったと思います。
パラロスは分かりやすくて、人間である真理とオルフェノクである巧が2人手を繋いで光の射す方へ歩いていく描写は希望溢れる締め方でしたし。

でも今作ではスマートブレインが政府と結託してオルフェノクを駆除し続けています。

続編なのに結局TV本編から何も進んでないのです

いいのか？これ。
これに関しては完全に続編商法の弊害が出てますね。終わった作品を掘り返すといやいやまた問題蒸し返しかよ…ってなるパターン

別に続編商法が全て悪いとは思わないんですよ。電王は「良太郎が普通の日常に戻るけど、時の運行を守る為に必要ならばその時は駆けつける」って終わり方でしたし、Wは「街には未だガイアメモリの悪意が蔓延っているが、2人で1人の探偵が戦い続けることで街の涙を拭い続ける」という終わり方なので続編作りやすいんですよね。

でも555は続編を作るとなると人間とオルフェノクの共存がきちんと描けてないとダメになっちゃうんですよね。最後の最後でやればいい、じゃなくてTV本編後の話なんだから最初から出来てないと意味がないように思えます。
なので誰か今から剣20thでキモい続編作られないように止めてこい！

しかも、本編後の話なのに本編最終回時点で生存していたキャラについては言及されず。役者さんが出せずともセリフに起こして今何してるかくらいは言ってくれてもいいじゃんと。

今回の映画だって、啓太郎は役者さんが芸能界を引退されたから作品の中では世界中の洗濯物を真っ白にする為に世界を飛び回ってることにしてたんだしさ。琢磨君や冴子さんや三原君にも少しくらい言及してくれてもいいじゃん…と思っちゃいました。

･既存キャラの扱い

既存キャラの扱いはゴミ。本当にどうしようもない。

まずたっくん。死んだと思ってたらスマートブレインに延命措置をされて命令されるがままにオルフェノクを狩り続けてました。無論、人間の心を持ったオルフェノクも含めて。
たっくん曰く「疲れたんだよ、俺は…」とのことだけど、なんでオルフェノクを狩るようになったの？
最初は洗脳プログラムでもされてるんだろう、とか思ってたら別にそんな訳でもなかったし。
木場が出来なかった理想を受け継いだんじゃなかったのかよ。人間も人間の心を持ったオルフェノクも守るのがたっくんじゃないのか。
…と、思ったらオルフェノクになった真理を助ける為にスマートブレインを裏切ります。

疲れたんだよ、って言ってたから無理やり延命されて戦わされて、もはやスマートブレインの意思に抵抗する気もなくしたのかと思ってたのに。
申し訳ないけど何考えるのか全く分からない。

今回の映画のたっくんは真理にかなり固執してたけど、別にたっくんってそんなキャラじゃなくないか。確かにTV本編で真理が死んだ時は激しく動揺してたけどそれは「真理を死なせてしまった=真理の夢を奪ったから」であって、別に真理に好意を抱いていたとかそういう訳じゃない。夢を持たないからこそ他人の夢を守ると決意した巧が、間接的に真理の夢を奪ってしまったからああなっただけだと思うんだけど…

真理は新キャラの胡桃玲菜の策略でオルフェノクになりました。これ大丈夫かよ。怒ってる人居たりしないのかな。
真理が人間でたっくんがオルフェノクだからこそ、この2人が手を取り合ってる姿を描くことでオルフェノクと人間の共存をの可能性を感じられると思うんだけど。

真理がパラロスで「巧がオルフェノクじゃないのか？と言われて嫌な気がした」って漏らしてたから、お前もオルフェノクになってオルフェノク側の気持ちを思い知れ！ということなのかな？うーん、分からん

ちなみにたっくんとのベッドシーンみたいなのがあります。人間の姿だと無理だからってオルフェノクの状態でするのか…しかもピロートークまでし始めるし
ここのシーンは劇場にいた人全員がえ？ってなってました。そりゃそうだ
RT龍騎の時もそうだけどベッドシーンわざわざ入れなくていいよ

しかもしかも、ラストで啓太郎の甥っ子に「これからも政府に追われるからあんたもオルフェノクになりなよ。戦力増加になるし」とか発言し始めて流石に眉が八の字になりました。
いやいや…まずオルフェノクになった者には色んな要因があるのよ。木場さんや長田さんみたいに事故や海堂みたいに使徒再生によってなった者もいる。
そんな事情あるオルフェノク達を今作の映画では庇護して正しい道に進めてきた訳じゃん。なのになんだその発言。

意図して仲間であるオルフェノクを増やすなんて以前のスマートブレインの体制と何も変わらないじゃん。オルフェノクと人間の共存の可能性を信じてたのに人間に対してお前もオルフェノクになれ、は流石にライン越えてる。ダメだろ

草加の扱いは普通にカスでした。なんか妙にたっくんに肩入れし始めるし、かと思ったら実は政府から派遣されたアンドロイドでしたって展開。なんじゃそりゃ。
死んだキャラをわざわざ出しといて実は本人じゃないってなんでもありかよ。
しかもネクストカイザの扱いもカス。言い方キツイけど、雑魚に毛が生えたようなキャラでした。武器召喚等の機能は一切使ってませんし、エクシードチャージもベルトの操作シーンが省略される始末。カイザフォンXが売れてない理由が何となくわかった気がする。

東映さんは草加を「邪魔なんだよ！」等の語録を言わせて草加スマイルさせればいいだけだと思ってそう。解釈違いだよこれじゃ。まぁ正体が偽物だから意図してやったかもしれんけどさ…

北崎はもっと酷い。草加と同じく政府から派遣されたアンドロイドなんだけど、勿論ドラゴンオルフェノクにならない。
いつオルフェノクになるんだ？と期待してたら正体もつまらないし別に北崎でなくても成り立つ立場で涙が止まりません。助けてくれ〜
ミューズに変身したのに旧式のファイズの動きを予測AI機能でも予測できず、ネクストカイザと仲良くやられるだけでした。
いやマジでこの役回り北崎でなくても成立するやん。草

総じて既存キャラの扱いは褒められたものではありませんでした。デルタも噛ませ犬だったし。
あと海堂が経営してるラーメン屋の常連に高岩さんが居たのはちょっと面白かった。なんなら高岩さんが本人が旧式ファイズに入ってアクションしてくれ〜って思っちゃった。

･新キャラについて

個人的に新キャラはどれも好きになりました。
ただ、やはりというか全体的に尺不足なので新キャラのオルフェノクは何故オルフェノクになったのか？いつ海堂達に拾われたのか？等が描かれてなくて残念でした。
特にカップルだった2人組のオルフェノクも、

片方が先にオルフェノクになったことを機にもう片方もオルフェノクに自らの意思でなったのか？
オルフェノクになった後付き合い始めたの？それとも生前から？

仮面ライダーミューズに変身する胡桃玲菜はたっくんに思いを寄せていて、自分にとって目障りな真理をオルフェノクにするなどかなり井上らしい女キャラでした。
鈴木深央の親戚か？

そして裏切り者となった巧にトドメを刺そうとするも、思いを寄せた相手に手をかけることは出来ず踏みとどまってしまい、結果北崎に裏切り者として殺されてしまいます。結構惨い殺され方でおしっこちびりそうになった
ここら辺の変化は凄くわかりやすいんだけど、彼女も彼女で掘り下げ不足がやや目立つ。

何故スマートブレインの兵士として戦ってるのか？
何故たっくんに思いを寄せているのか？
彼女がオルフェノクを狩り続ける理由は何？

などなど、明かされてないこともかなり多いです。
555本編の魅力ってオルフェノクになったものやオルフェノクを憎むもの等、キャラの背景や在り方をきちんと描くことだと思ってるので(別に555以外でもそういうのはあるにはあるけど)既存キャラに描写割かないで新キャラのオルフェノクについてもっと描いて欲しいなぁと思った。
まぁ20thだしみんなが見たいのは同窓会だから仕方ないのかな…とも思ったり。

是非ともスピンオフ出して補完してくれ。というか今すぐ出せ、頼む

そういえば玲菜が変身する時、見られるのが恥ずかしいって言ってたけどこれ結構面白いよね。
オルフェノクはオルフェノクの姿になったら影に自分の裸の上半身が投影されるから、本能をさらけ出すことを恥じらってないように見えるけど、玲菜はオルフェノクじゃなくて人間だもんね。人間だから本能というかありのままを見られるのを恥ずかしいと思うのも不思議ではないし。

それと新ライダーのミューズ、このライダーマジでかっこいい。予測AI機能はゼロツーとかで見慣れた令和ライダーの手法なんだけど、武器が小型ナイフ？の二刀流なのが好みどストレート。必殺技の演出も少し電王のウィングフォームを彷彿とさせるもので好き。
ベルト買います。まぁ出るのは来年だけどね

･結局のところ…

最初の項目で続編なのにTV本編から何も進んでないと言いましたが、この作品を終えても特に進んでなくておったまげました。

草加のアンドロイドがまた複製されてスマートブレインの新社長として新任。
たっくんは真理達のいる場所へと帰ってきました。
で、オルフェノクの庇護はまだ続けると。

序盤から何も進んでいないのは個人的に残念でした。せっかく続編作ったんだから、TV本編から少しでも明るい方に進まないと意味が無いと思うんだけどなぁ…
なんなら以前にも増してオルフェノクに対しての風当たりは強いし、真理はトンデモ発言をするしで少し後味が悪い。

以上でした。
正直観る前はネットでの評判が高かったのでほんまか？と半信半疑でしたが、個人的にはぶっちゃけ復活のコアメダルと大差ないように感じました。
新キャラはまぁ好きになれる要素も多いんだけど既存キャラの扱いに関しては復コアとそんなに変わらないし、販促で言ったら復コアより酷いかもね。ネクストカイザ、マジでバースX未満の活躍じゃねぇか。

今回の記事はこれまで。それではまた次の記事で👋

仮面ライダー剣の20th企画を阻止する方法はないんですかね。誰か教えてくれ