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所有欲の話(蕃茄公園感想3)

トマトパーク主催のヴァジリアントマトの感想。あまりによかったので、手売りしていた音盤買ってしまった。古い人間なので、配信は信用してない。音楽は所有したいのです……。(ちなみに写真右の音盤はRyoheyさんがデザインしてるそうです。さすがSANAGARA組)

ボーカルのワタルさんは自分の出番まで頻繁にフロアに出てきて、主催者としてアナウンスしたり、こまやかに気を配っている姿が印象的でした。フロントマンでもあり、ホストでもありと大変だったんだろうなあ。満員だったし。アナウンスしてるときも、普通にお話してる時も、歌ってる時も、うっとりするような声の持ち主でした。声めっちゃいい……。

あとベースのはるかさんの指がすごく綺麗。指輪なさってるんですけど、ほんとにほれぼれするような指をしてます。

昔の夕闇の動画でお薦めされてたのが、この曲。エモーショナルロックって自認してるけど、ほんとにエモーショナルだと思う。

押しつけがましくなく、こういうのを歌で表現できる人に出会わせてくれた夕闇には感謝してます。これは発表して2年くらいたつし、今回の円盤には新曲も入ってるわけだから、聞けるはずないと思っていたのに、歌ってくれたので、一人でめちゃめちゃ上がってました。

きっとライブで盛り上がるのは、この3曲みたいな感じだと思うのですが、


生で聞けてよかったなあ。全員声が声量があってハモりもできるので、表現の幅が広いと思いました。

ライブ聞いていて、なんとなく夕闇が影響受けてるなと思いました。主に歌詞の面で。一度感情を咀嚼して消化した上で、歌詞に落とし込む作業って、できるようでなかなかできないことだと思います。ストレートな感情表現よりもちょっと高度だと思うけど、まっすぐなものより私は魅力的に感じます。

もちろん、きちんとした音楽作りとか演奏技術が前提にあるけど、こういう歌詞を歌って様になるのってやっぱりすごいことだと思う。

ヴァジリアントマトは、ライブは出たとこ勝負な感じに見せてるし、ワタルさんのパワーで押しまくるところ押しまくるけど、土台がしっかりしてるから安心して見てられる感じがしました。

夕闇はヴァジリアントマトよりはもう少し精緻な演奏に注力しているイメージ。そこはメンバーの性格なのかなあ。夕闇は見た目と演奏のギャップがほんと面白いバンドだと思います。

あと、まったく関係ないのですが、ヴァジリアントマトと夕闇を聞いてると、何年も前に、私がゆずにはまっていたことを思い出しました。ゆずの初期の苦しみを書いた曲に、めちゃめちゃ心を揺さぶられたんですよね。栄光の架け橋は聞けないんだけど、雨と泪っていう曲のあたりは本当に好きだったんだよなー。ほんと初期だけど。

ヴァジトマと夕闇には私が好きだったころのゆずの匂いを感じます。全然ジャンルの違うし音作りもちがうんだけど、何なんなんだろう。共通点は神奈川ってだけなんだけど、いつかちゃんと共通点を見つけて言語化したいものです。

まあ、たぶん作詞の仕方なんだよね。私が夕闇を知ったと同じくらいの時に、いま乗りに乗ってる芸大出身者を抱えるバンドも薦められました。作り方とかはすごくキャッチ-だし、かっこよかったけど、結局私がはまったのは夕闇でした。上手い下手でいえば夕闇より上手いバンドはいっぱいあるんだろうけど、なぜか落ちてしまったね。

そのバンドの曲を聞いた友達が「なんで全部の感情を説明するん!??」って切れてたのですが、確かのそこのバンドは解釈の余地をリスナーに与えないので、そこが私にとってはあまり面白く感じなかったんだなあと気づきました。

オタクには解釈の余地は必要ですよね~。

あ、あとヴァジトマのめちゃくちゃ面白い映像があったので貼っておきます。このアクシデントが夕闇で起きるとどうなるか、見てみたい。ドッキリやってほしい……。



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