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GOLDEN鯱杯備忘録

皆さんこんにちは、はじめましての方ははじめまして、保留状態です。
今回は5月3日に開催されました、GOLDEN鯱杯で使用したデッキの解説及びあんまり役に立たない環境考察です。
本文は常体でお送りします。


GOLDEN鯱杯とは?

まず、タイトルにもあるGOLDEN鯱杯について解説する。

この大会は《超次元シャチホコ・ホール》(以下、鯱穴)に付属している3体のサイキック・クリーチャー(3鯱)の内、1種最大4枚しかデッキに入れられない特殊ルールである。

これがVICなの!?

 筆者の認識が正しければ、メインデッキ40枚にクリーチャー及びゴッドを採用できず、3鯱の内1枚だけがアタッカーになる。

とても特殊なルールだが、このルール内では一体どのような環境ができるだろうか。

事前想定

筆者が先行研究として大いに参考にしたのは、下の記事である。


まず、アタッカーについては、最速でも4ターン目に出て来る程度なので、高速でゲームが終わることはない。
それならばデッキアウトを狙うのが手っ取り早く見えるが、その考えに待ったをかけるのが《鯱穴》や《レッド・ABYTHEN・カイザー》(《赤鯱》)である。

《鯱穴》は出したサイキックに除去耐性を与えてくる。
これにより、生半可な除去は効かなくなるのだ。
一応対処手段ならないことはない。パワーを0にしてしまえばよいのだ。

《赤鯱》は実質選べないカードである。選ぶとマナが0になるので破滅してしまうからだ。
《赤鯱》をどかすには自身で選ぶ除去で離れて貰うかバトルで破壊するしかない。

しかし《鯱穴》で出すと、自身で選ぶ除去でどかせなくなるので、どうにもできない。《鯱穴》で出したクリーチャーはパワーを0にすれば対処できると言ったが、そうしようとすると必然的に《赤鯱》を選ばないといけなくなる。

この2枚の組み合わせが強力で、どうにかできないか考えることになる。

デッキ構築

先ほど《鯱穴》+《赤鯱》が最強だと言ったが、この組み合わせに対抗できるカードがある。
《調和と繁栄の罠》だ。
そもそもアタッカーが1種類しかいないこのゲームで
《調和と繁栄の罠》を使えば誰も攻撃できず99.9%ターンが帰ってくるので、元から強いカードである。
(似たカードに《Rev.タイマン》があるが、あれは使った時にバトルゾーンにいるクリーチャーにしか対応しない上、バトルゾーンに相手の《赤鯱》しかいなかったら灼熱に襲われておしまい。)

《調和と繁栄の罠》で1ターン稼ぐことで《鯱穴》の除去耐性をやり過ごすことができるのだ。

そのため基本的には《罠》を4枚入れるところからスタートする。

他にこの環境で強いカードとして《シヴィル・バインド》がある。
1つの文明限定で呪文を封じることができるカードで、追加ターンがとれることも多い。《シヴィル・バインド》ケアで《シヴィル・バインド》光宣言もある。

この環境なら大活躍

筆者にはここまでしか思いつかなかった。
では、没デッキ達を見ていこう。説明はキャプションでとどめる。

光水闇軸
《鯱穴》の除去耐性の穴をつける《怪魔城 ポチョムキン》が特徴的だろう。
《連唱 ハンゾウ・ニンポウ》は環境に赤鯱が多いと思ったため、強くないと思った。白鯱が多いなら有力


通称緑ドロマーと言ったところか。
《ロスト・チャージャー》+《龍素知新》+《ソウル・アドバンテージ》で4ターン目に手札大量破壊できる。
《龍素知新》2枚しか所持していないなどの理由で断念。


カジュアル要素全開でいくならこれで良かったか。
何が強いかわからなかったので、もしも納得いくデッキができなかったらこれで相手を驚かせるつもりだった。
一応CPUに握らせて試運転の相手にもしていた。

ここまで最強であるはずの《赤鯱》のデッキがいないと思った方も多いと思うが、受けデッキがどんな感じか開拓できないと、それに強いデッキは組めないと思っていた。また、素で強いデッキが思いつかなかった。

 
では、実際に使ってデッキを見てみよう。

デッキ解説


これは黒トリーヴァ?

デッキができた経緯だが、元々このデッキには闇が入っていなかった。マナを伸ばして毎ターン《罠》を使ったり、《バインド》で相手の解答を封じることを考えていた。
しかし、それではピンと来なかったので少しずつ闇を加えた結果、こうなった。

《連唱 ハルカス・ドロー》

筆者はクロニクルデッキでこのカードの強さを知った

最初から意味不明なカードがいるが、深い訳がある。
《ロスト・ソウル》で手札を枯らされて、《赤鯱》を出されてしまうと無茶苦茶厳しいのだ。
そのため、手札破壊された後に墓地から3マナで使って1枚ドローすることができるので、立て直しに貢献しやすいと考えた。デッキアウトを狙う目的で採用したかと言われると、ちょっと違う。
よく使うプレイとして、リサイクルで《ハルカス・ドロー》をデッキの一番下に送った後に《超次元エクストラ・ホール》でデッキをシャッフルすることで、素で引けるようにする動きがある。リサイクル呪文を使う時は頭の片隅に入れておきたい。
普通に使うと2マナ重い《エナジー・ライト》だが、ゲームスピードがゆっくりならばそれも気にならない。

《プロテクション・サークル》
シールド追加要員。最軽量なので適当にこれにした。
比較対象として同じ3マナの《ザ・ストロング・ガード》がある。1ドローの条件が違うが、どっちが強いか考えるのが面倒だった。厳密には《ザ・ストロング・ガード》の方が強いと思う。

《超次元エクストラ・ホール》

サイキックは出しません

デッキ回復担当。このルール上これしかできない。しかし自分の墓地のカードを複数枚デッキに戻せる唯一のカードなので採用した。
4だろうと勝手に決めつけて入れたが、減らせる。
このルールだと試合がかなり伸びるので禁止されても文句は言えない。
似たルールで大会を開催するなら、禁止しても良いだろう。

《一極両得 マクノカ&ヌクノカ》
自然13枚でどうやって3ターン目に使うか気になる人もいるかもしれないが、マナ回収を目的に採用している。
最低1枚はマナ以外のゾーンにほしいと思ったのと、《超次元ドラヴィタ・ホール》で使い回しができるので3

《天使と悪魔の墳墓》

マナ破壊できません

デュエマからは致命的な弱体化を受けたため誰にも使われないカード。
このルールでバトルゾーンにクリーチャーを2体出そうとすると《天使と悪魔の墳墓》で全部消えるリスクが発生する。すなわち2体クリーチャーを出す行為に裏目ができるのだ。それ故闇を採用すると生じる大きなメリットにもなる。
この大会におけるMVP。ピンチの時にデッキトップやシールドから駆けつけてくれたおかげで優勝した。

《爆進ガブラ・ハンド》

昔は貴重な4マナのランダム手札破壊だったとか

《赤鯱》を選ばず処理する処理隊その1
何もない時は手札も破壊できる。《赤鯱》がタップされていても破壊できるので良き。文明調整で2

《ソイル・チャージャー》
《赤鯱》を選ばず処理する処理隊その2
適当に使うだけでマナを増やせる。そのためマナ加速兼除去の役割があるが、マナ加速する意味に疑問を持ったため、どんどん減っていった。
1だがこれ本当に1かと思うほど使った。《 マクノカ&ヌクノカ》で回収できるのが偉い。

《邪帝の呪法》
この環境で猛威を奮うと思っていたクロスギアに対するメタ。1枚では引けないと思っていたこと、複数回使用できれば良いと思っていたため、一応2
似たカードとして《獅子幻獣砲》も想定していたが、文明が合わなかった。
他にも《マーシャル・ロー》があったが、素直に忘れられていた。《マーシャル・ロー》で良い。あちらは《超次元ドラヴィタ・ホール》の探索に引っかかることが指摘されていたが、何度も使うことを想定するならば回収した方が強いし。

《シヴィル・バインド》
この環境は呪文が飛び交うので、強力なカード。
相手がデッキアウトを逃れようとしたり、超次元呪文を使おうとしたりするのを止めることができる。
2回使えば相手のデッキの大半のカードを止められることも。そのためフィニッシュを担当することも多かった。
最強なので4だが、減らすことも考えても良い。

《超次元ドラヴィタ・ホール》
基本的に3コスト以下の呪文を回収できることをいかして、《エクストラ・ホール》回収の役割が強かった。
なんと初期のリストには採用されていなかった。
4だったが4も使わないと思い3

《龍素知新》
デッキ回復ができる。墓地から《ドラヴィタ・ホール》を使って《ドラヴィタ・ホール》をデッキに戻して…とデッキアウトに活躍してくれる。
2しか持ってない。

《逆転のオーロラ》
誰も攻撃してこない相手(デッキアウトしか勝ち筋がない相手)がいるかもしれないため、シールドが腐る展開にならないように採用。
どうせ攻撃は止めるからシールドを減らしても良いと思っていたが、その機会はやってこなかった。0でも可

《再誕の聖地》
相手を制圧する時に隙間時間が空くことがあったので、これでマナを増やしてできる動きを拡げる。
墓地をリセットできるので《エクストラ・ホール》でデッキに戻すカードを操作可能に。マナ落ちしたカードは《 マクノカ&ヌクノカ》で拾うので問題なし。《 マクノカ&ヌクノカ》一枚から《ドラヴィタ・ホール》をたくさん使う展開もあるある。
一回プレイできれば嬉しい程度なので2。元々4だった。

《調和と繁栄の罠》
この環境の真の最強カード。ランクマッチでも活躍している。
突破するには《ダイヤモンド・カッター》という古のカードを使うか、《シヴィル・バインド》で使えなくするしかない。
このカード1枚で攻撃ができなくなる環境ならばデッキアウトを目指した方が良くない?と思ったのでデッキの守りの核になる。
4枚確定。このルールなら禁止でも文句なし。

《龍脈術 水霊の計》
予備のドローソース兼トリガー。
《ハルカス・ドロー》だけではリソースが心配だったので採用した。ちゃっかりクロスギアも対処できる。
感覚で3にした。

《ロスト・ソウル》
耐久するならば必須だと思っていた。闇を採用したきっかけでもある。
《調和と繁栄の罠》など、環境で強いカードを使おうとすると手札がある程度ないといけないので、このカードの通りが良いと思っていた。また、負けない形を作ろうとしても、相手に数ターンドローゴーされて手札を蓄えられ、その手札で状況を打開されてしまう恐れがあったので(例えば相手の《バインド》で自分の《バインド》を止められ、次のターンに超次元呪文+SA付与とか)、採用された。
ゲームを優勢にできるカード。2で十分。
環境解析がすすめば《ロスト・ソウル》を早打ちした方が強い環境になりそう。

《ホワイト・TENMTH・カイザー》

呪文回収はこのルールでは強力

驚いたことに、みんな使ってたカード。《白鯱》。元々《ドラヴィタ・ホール》を採用していなかったため出すことはないと思っていた。しかし、いざ実戦となると《シヴィル・バインド》を2回打てば動きが止まる相手がほとんどだったので、デッキアウトではなくとどめをさすこともあった。《鯱穴》の収録弾が「LEGEND OF PLAY'S 2023」と特殊パックであり、発売後にあんまりパックが配られることはないと判断、更に筆者の方針上このパックをコインで剥くことはないため《鯱穴》を4枚生成しても後で損にならないと思ったので4枚生成した。そのため手元に4枚あり、手持ちをすべて入れた。ちなみに同様の理由で4枚生成したカードは多い。

採用候補


《連唱 ハンゾウ・ニンポウ》

貴重な《鯱穴》メタカード。《赤鯱》以外には有効であり、これ1枚で2回除去が打てるし、デッキアウトケアもできる。
闇文明なのも偉く、《バインド》で水を指定されてデッキ回復を封じられてもこちらでデッキ回復ができるのだ。ただし相手に《赤鯱》がいると使えない。
《白鯱》が強いならば複数枚採用可能なので、第2回があるなら、ちゃんと採用する。

《マーシャル・ロー》
別のところで述べたので略。入れましょう



おわりに

ここまでご覧いただき、ありがとうございました。筆者の性格上、特殊なルールがあるとそのルールの最適解を求めたくなるものです。そのため、最適解だと判断したら人の心がないデッキすら使ってしまうものです。他の人も使ってると知ったら?それならばそれに強いデッキを作るだけ。
今回のようなワンオペルールは今後どうなるものか、かなり気になりますね。そろそろ呪文を1ターン止める呪文が出るので、禁止カードが制定されたり、デッキアウトを狙うデッキ同士の対戦を考慮して30ターンルールが設定されたりするのでしょう。

最後に、大会を主催していただいたギャレットさんと、今回の大会で対戦していただいた方々に感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

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