ターロが規制されてもループは終わらねぇ!「フェンリルループ」デッキ紹介(Pスタン)

最初に

 この記事はカードファイトヴァンガードのPスタンダートで使用可能な、「とあるループ」を用いて勝つことをコンセプトとしたジェネシスのデッキ紹介記事になります。長く、稚拙で読みにくい文章になっていると思いますが、ループの紹介の部分だけでも見ていただけたら、幸いです。
 ちなみに本記事で紹介するデッキは、筆者が日頃お世話になっているてぃんばーさん(@tinbervg)が主催となって11月の5日に開催された岩見沢VGCSにて使う予定だったものです(諸事情で参加できなくなったのでここで公開します)。北海道で行われているCSですが、全国でも少ないPスタンのCSをたびたび行っているので、これを機にCS運営のツイッターのフォローをしていただけると幸いです(@iwamizawa_vgcs)。

ループの手順とデッキのコンセプト

 まずはこのデッキが目標とするループについて説明します。

必要なパーツ
盤面
V
「フェンリル」名称のユニット

R
オーダーイン・オウル(旧テキスト)×1
カザンデorプラチナム・ウルフ×1(ターン1の無いソウルブラスト要因なのでどちらでも大丈夫です。ループ手順の紹介ではデッキでも採用されているカザンデの名前を出しますが、プラチナム・ウルフでもループを行えます。)

ソウル
ゲルギャ×1

ドロップ
神器名称のg3×2(ソウルにあってもカザンデの効果でドロップに落とせるのでソウルにいても大丈夫)

デッキ
ゲルギャ1枚のみ

初期盤面

ループ手順

1、オーダーイン・オウルの効果を使いドロップの神器名称のg3をデッキボトムに戻して盤面の神器1体にパワー+5000(もし盤面に神器名称がいなくても空打ちできるのでループは可能)

2,1をもう1回やる。これで山札の中身は上から、ゲルギャ、神器名称のg3、神器名称のg3の3枚になっているはず(下図のようになっているはず)

2終了時の盤面


3,ソウルのゲルギャの効果を使用。ソウルのゲルギャはデッキボトムに行き、リアガード1体に+3000、ユニット1体に+3000、ソウルチャージ2(さっきの山札の上2枚、ゲルギャと神器名称のg3が入る)。これで山札は上から順に、神器名称のg3、ゲルギャに

3終了時の盤面


4,3で入ったゲルギャの効果を使用。ソウルのゲルギャはデッキボトムに行き、リアガード1体に+3000、ユニット1体に+3000、ソウルチャージ2(さっきの山札の上2枚、神器名称のg3とゲルギャがソウルに入る)。これで山札はゲルギャ1枚に。

4終了時の盤面


5,カザンデの効果を使い、ソウルの神器名称のg3を2体をドロップに送って自身のパワーを上昇。
これで初期盤面に戻ります。

ループイメージ(ソウルと山札の動きを見てください)

このループを1回することで、
・オーダーイン・オウルのパンプが2回
・ゲルギャの3000パンプがリアガード指定で2回、ユニット指定で2回
・カザンデのパンプが1回
誘発します。なので、極論このループを無限回行えば、ゲルギャのユニット指定パンプが少なくてもあるので、すべてのユニットがパワー無限になります。ふははは、つよいぞ、かっこいいぞ!

 でも、このままでは完全ガードなどでしか防げないクリティカル1の攻撃が3回飛んでくるだけです。おまけにこちらのデッキは1枚なのでドライブした瞬間負けです(一応オーダーイン・オウル効果使って山札を3枚まで回復させることはできますが、耐えられたらどっちにしろ負けなのでぶっちゃけあんま変わらない)。なので、ここから「このループをした後に相手の息の根を止めれるような状況」を作っていきます。具体的には以下の要素を加えていきます。
・ガード制限
・クリティカルの底上げ
・攻撃回数を追加

1つずつ説明していきましょう。

ガード制限→アマルーダに超越してアタック終了時のソウルブラスト15の効果を使う。

ガード制限を付けるために1番最後の効果を使います


 パワー無限なので実数値でのガードはほぼすべて貫通します。なのでアマルーダ効果を使えばそれ以降の攻撃は、手札以外からの完全ガードのコール、オーダーである清浄の盾のスキル、ディナイアル・グリフォンや砲撃リリーなどの超次元方法でのガード以外では防げなくなります。
 ソウルブラスト15が重く見えますが、ループ条件の山札をゲルギャ1枚になるまで削る作業で大量にソウルを増やしているので、ループまで行ってるならまず間違いなく達成しています。


クリティカルの底上げ→バレンシア(新テキスト)の効果を使いドロップのクリティカルトリガーを仕込む

1つ目の効果を使い倒してクリティカルを仕込む


 ループ後、オーダーイン・オウル、ゲルギャの効果使用回数を調整することでボトムに送ったカードを一番上まで持っていくことができます。これを利用して、バレンシア(新テキスト)の効果を3回使い、トリプルドライブの中身をクリティカルで固定します。


・攻撃回数を追加→CEOユグドラシル+ノルン(新テキスト)をリアガードに据える

2番目の効果を使いクリティカルマシマシ、パワーチョモラン、完全ガード不可となったリアガードで2回殴ります。


 ガード制限が付いたなら、攻撃回数さえ稼げれば清浄の盾も貫通できます。ですが、ガード制限が付くのはアマルーダが攻撃した後のため、攻撃回数を稼ぐためにスタンドトリガーやアマルーダの効果は使えません。なので自身の能力でスタンドができ、ループに必要なG3の神器名称も満たすCEOユグドラシル+ノルン(新テキスト)をアタッカーに採用。

以上のことをまとめると、以下のような手順で勝ちます(理想ムーブ)。

フェンリル(新テキスト)にライド。フォース2を前列Rのどちらかに配置

アマルーダに超越

フォース2を獲得したRにユグドラシルをコール、アマルーダ効果を使いクリティカルを1上昇

頑張ってコンボパーツを集めながら山札を削る

ループをして盤面のユニット全員のパワーを無限に

オーダーイン・オウルの効果を1度だけ使い、その後バレンシアの効果を3回使用。ドロップorソウルのクリティカルトリガーをデッキボトムに仕込む

ゲルギャ効果を使い、仕込んだクリティカルトリガーをデッキトップに持ってくる

アマルーダアタック、ドライブで見えるクリティカルはすべてユグドラシルに振り、アタック終了時ソウルを15枚吐き出してガード制限をかける

守護者がコールできず、実数値で受けられないクリティカル6の攻撃2回+クリティカル1の攻撃1回浴びせる

最終盤面の1例。画像はループ後アマルーダがアタックしドライブチェックをしたところです。トリガー効果をすべてユグドラシルに振り、アマルーダの効果を使ってユグドラシルで2回殴って勝ちです。


 うまくいけばクリティカル6にして2回殴るので、0点から6点叩き込むこともできます。清浄の盾を持っていても2回攻撃するのでディナイアル・グリフォンのような異次元的な方法で攻撃を防げなければ1回は食らいます。 
 ここまできたら対応できるデッキ、存命できる状況は限られます。なにせパワー無限ですから受け超しても貫通しますからね。
 というわけで、この勝ちルートまで、最速で(つまり初回超越で)持っていくことを目標にデッキ作っていきます。

デッキの作成に当たっての課題


 そんなに分量がない章ですので飛ばしても構いませんが、採用の意図を理解してもらうためにここでデッキ作成に当たって課される課題を明記しておきます。
デッキを削る方法
 正直これが最難関です。ループまで行けない理由のなかで1番多いのは「デッキが掘り切れない」です。ちなみに2番目は「フェンリルにライドできない」です。
 ジェネシス+ケテルのパーツの中で現状効率的に山札を削る方法は大量ソウルチャージになります。どっちにしろアマルーダの効果を使う必要があるので大量にソウルチャージする手段を入れておかなければなりません。
 
コンボパーツの回収手段
 見ての通り、最終的には3~4枚のパーツを盤面にそろえる必要があります。なので、足りないパーツを探しに行く方法(ドロー、ソウルからの回収手段)が必要です。

 デッキを組む際にはコンボパーツ以外に、上記の条件を満たすカードを採用する必要があります。それを理解したうえで、デッキレシピをご覧ください。

レシピ

上記のレシピは3枚の自由枠にグラッパ3枚を採用した構成です。
デッキログ:69YHS


確定枠
g3
・フェンリル(新テキスト)×4
・CEOユグドラシル(新テキスト)×4
・クルート×4
g2
・ノルン(新テキスト)×2
・ヴァーイン×3
・カザンデ×3
g1
・バレンシア(新テキスト)×4
・ゲルギャ×4
・オーダーイン・オウル(旧テキスト)×2
G0
レージング(FV) ×1
トリガー
☆:ムシュフシュ×4
☆:爆心の神器 ククリヒメ×3
引:クシナダ(完全ガード)×4
治:アイアース×4
超:オルバリア×1

Gゾーン
・アマルーダ・アフロス×3
・天獄神獣 フェンリル×1
・ジャグダナルルガ×1
・マルドゥーク×1
・アーナヴァルグ×2
・イーリス×2
・ローリエ×1
・エイル×1
・ラクトーム×2
・ディズメル×2

自由枠
メインデッキ3枚(すべてノーマルユニット3枚)

・メタガン無視ループしたいんじゃ編成(デッキログ:69YHS)
  →グラッパ×3
・ある程度メタを考慮した編成(デッキログ:6NQ08)
  →・アルセン×1
   ・ヴァーイン追加×1
   ・ノルン追加×1or黒狼フェンリル×1orグレイプニル(新テキスト)×1

採用カード解説


G3
・フェンリル(新テキスト)


 アマルーダに超越した状態でループをするためには「フェンリル」名称が必要なため、新テキスト、旧テキスト、黒狼フェンリルのいずれかがハーツである必要があります。ですが、旧テキストだと超越ボーナスのソウルチャージ3が原因でアマルーダ効果のドローもソウルチャージ5も使えなくなるので候補から外れます(アマルーダ効果を使ったほうが山札を削る効率はいいですからね)。新テキストは超越前提で使うとギフトの獲得以外取り柄のない子ですが、フォース2を獲得してループ成功時のキル確率を上げるのでこちらを採用。
 ほかのパーツと違い、後から回収しても意味がなく、マリガン、ドライブ、素引きを駆使してG3ライドのタイミングまでにアクセスしなきゃいけないので最大枚数の4枚採用。

・CEOユグドラシル(新テキスト)


 フィニッシャー兼ループパーツ。2番目の効果はノルンのサーチはもちろん、神装ゲージをばらまく効果でソウルの枚数を調整できるため、ゲルギャ効果や乗り直しで多くなったソウルをアマルーダ効果の有効枚数まで減らすためにも使えます。また、サーチの際に行われるシャッフルを利用し、効果を使いボトムに行ったゲルギャをシャッフルしてソウルチャージする期待値を上げたりもできます。挙句の果てには超越してもVスタンドできるのでフェンリルにアクセスできなかった時のごまかしキルとして使えます。超優秀。
 ループパーツとして2枚、フィニッシャーとして1枚使いたく、枚数を減らすとループに入れないorフィニッシャーに使えないという弊害が起きるため最大枚数の4枚投入

・クルート


 1枚で山札を最大6枚掘れる最強カード。このカードのテキストを何回使えたかで成功率が大きく変わるので最大枚数の4枚採用(自由枠の中身にもよりますが、体感1回も絡まないとループが絶望的、1回だけ絡むとゲルギャのソウルチャージやノルンドローなどが上振れてワンちゃん。2、3回絡むと下ぶれない限り基本ループに入れます)。

G2
・ノルン(新テキスト)


 ユグドラシルをスタンドさせるためのパーツ。おまけにCB1で山を3枚掘れ、パーツが少ない場合もお願い1ドローで解決したりします。
 一見強いように見えますが(実際強いんですけど)点止め、道中の受超などで使えるCBが限られることも多く、雑に効果を使えることは想定していません。ですので、デッキを掘るパーツというよりフィニッシュパーツとして認識するべきだと判断しました。優先度が高いパーツはほかにもたくさんあること、素引き、ソウル落ちからの回収、ユグドラシルのコールなどアクセスする手段はとても多いことから枚数は確定枠としての枚数は最低限の2枚に。

・ヴァーイン


 足りないパーツを道中のソウルチャージで入ったソウルから回収するためのカード。このカードがあるからコンボパーツが多く条件がめんどくさいこのループが意外と成功します。このデッキの心臓部なので最低でも3枚,できるなら4枚入れたい。

・カザンデ


 ソウルブラスト要因。同じ役割にプラチナム・ウルフがいますが、グレードのバランスから見たライドの安定性と、G2はライドよりもリアに出したいカードが多くライドの選択肢を少しでも増やしたいためこちらを選択。
 ほかのループパーツ同様2枚に抑えたかったのですが、このカードだけはほかのパーツをレージングの効果でアクセスするために必要なため、素引きかヴァーインで回収する必要があります。なので素引きできる確率を少しでも上げれるように、枚数を少し増やし3枚は必要だと判断しました。


G1
・ゲルギャ


 ループパーツ兼山札を掘るカード。なんかの間違いで規制かかるとしたらこの子。G1の中でライドして1番強いため初手に1枚ほしいのに加えて、道中もソウルに何枚入るかでループまで行けるか成功率が変わるため4枚確定。 
 手札に来ても天啓でトップ確認してノルンやユグドラシルのドローの質を高めたり、クルートの効果を使う前にソウルのゲルギャの効果をすべて使い、ユグドラシルなどで山札を混ぜることでゲルギャの効果の使用回数を増やして山札を削ったりと、ループまで行く道中でも細かいプレイ次第でループの成功率が変わるカードですので覚えておきましょう。

・バレンシア(新テキスト)


 山札にトリガーを戻すのがメインの役割。ドロップに落ちた(もしくは落とした)ゲルギャやグラッパと組み合わせてソウルを2枚削ったり、ソウルやドロップに行ったノルンを山に戻してユグドラシルで引っ張ってくるといった行動もとることができます(やったら仕込めるトリガー枚数減るのであまりやりたくないですが)。最終的に3枚トリガーを仕込めれば十分なので1枚もダメ落ちしてなければ1回分はそういった用途に使えるためこのカードも4枚採用は確定。
 ちなみに、トリガー仕込む段階でドロップのカードをソウルに入れれるため、バレンシアはトリガーを仕込む段階で1枚ソウルにあれば残りはドロップに落ちていても大丈夫です。

・オーダーイン・オウル(旧テキスト)


 ループパーツ。ただ、ほかのループパーツと比べて別の役割が何もなく手札で被っても何もうれしくない。そのため、ダメ落ちをケアして最低限の2枚だけ採用。

FV
・レージング


 超越したターンに勝つことを目指す=GB1~2なら使えるのでループの成功率を上げる、また先駆持ちのためトリガーをFVに流して点止めするプランをとれるレージングを採用。でも、CBを使わない焼きに弱く、環境に左右されやすいので、この部分を重く見るならばVスタンのドローFVでもいいです。

トリガー
クリティカル
・ムシュフシュ
 


 超越サポートクリティカル。このデッキのG3はコンボパーツだったり複数枚手札に抱えたい札ばかりなので、手札にフェンリルがかぶったりG3治が余ったりしないと超越できないorしても札が足りなくてループは入れないという事態が起きます。ルール上採用しなければならないトリガー枠で調節コストが稼げこのような事故が減らせるので4枚必須。
 また、最後山札にクリティカルトリガーを仕込む関係上、ダメ落ちも考慮してある程度クリティカルを山に入れなきゃいけない点ともかみ合っている。

・爆心の神器 ククリヒメ


 要調整枠。ムシュフシュで書いた通り山下に仕込むためのクリティカルの枚数は5枚以上入れたいのですが、明確にループの成功率を高めるのに貢献できるクリティカルトリガーはこのカードしかないです(ループはメインフェイズに行うためドキドキワーカー互換の効果は基本的には仕事をしません)。
 ですが、デッキの性質上ドロートリガーが強いのは事実なので、ロット・エンジェルorプロロビに枠の一部を割くことを検討しましょう。ただ、引トリガーを採用する場合もボトムにクリティカルを3枚仕込む確率を上げるために総計5枚はクリティカルトリガーにするべきです。


・クシナダ(引完ガ)


 超越をするターンに勝つため、相手のG3ターンを1度受けきる必要があります。なので延命札として優秀な完全ガードは必須。引トリガーという点も高評価。また、何よりノーマルユニットの枠がかつかつのため、G1完ガや清浄の盾を入れることができないので、完ガをいれるならこの枠に4枚(そもそも相手に超越させる前に勝つことを考えているので清浄の盾はコンセプトとかみ合わない)


・アイアース(G3ヒール)


 G3に乗ったターン=超越してキルするターンにしたいので相性がとてもよい。極端に点を止めてきて時間やリソースをくれるようなデッキに対してはパーツを揃うまで待って自傷効果でノルンの神装ゲージをためる分だけ確保してループに入ればいいので、どちらの能力も(一応)役割があります。トリガーとしても噛んで延命してもいい。フェンリルにアクセスできてないとき以外は基本どんな形でゲームに絡んでも強い札なので最大枚数4枚採用。


・オルバリア(+1億×2の効果持ち)


 極論国家トリガーでもいいんですが、フェンリルにアクセスできなかった場合にユグドラシルに乗って無理やりキルするルート(ループに入る要領で山札をある程度削り、バレンシアで星と超トリガーを仕込んでガード制限かけながらV起こして殴るルート)を考えると1億を2面広げたほうが強く、国家トリガーだとリアガードのドライブで山切れを起こして負けるので誤差でこちら。

Gユニット
・アマルーダ・アフロス


 基本このカードしか乗ることを考えていません。そもそもこのユニットの起動+天啓効果を使うと一枚で山札を7~8枚削れるのでこのユニットに超越しないと初回超越でのループは行けなかったりします。リアガードのクリティカルを1つ上げれるおまけつき。見れば見るほど「公式君はこのループをすることを想定してこのカードをデザインしたのでは?」と疑問が出てくるほどこのデッキにかみ合ってます。事故ってループに入れなくても手札を増やして延命札のアクセスができるので最低でも2枚は必要です。

・フェンリル


 アマルーダで表にすると黒狼フェンリルのCBが返ってくるので表返すように1枚。黒狼フェンリルを使わないのであれば見せつけるようのハーモニクスメサイアでも入れてください。

・マルドゥーク


 フェンリル(新テキスト)の効果を使ってループに入ってバトル中にこいつに乗っかることができます。でもやっても完全ガードは切られるのでドリーミングドラゴンがいる前提になります。正直使うことはほぼほぼないので集めるのめんどくさかったらヒートエレメントマグマでも入れておいてください

・ジャグダナルルガ


 何かの間違いでこのデッキのミラーなど山切れで勝てる対面が生まれるとこれ投げるだけで勝つので一応入れておきましょう。

・イーリス

 
 ダメ落ちパーツをソウルに送って再利用する時があるかもしれないので採用

・エイル

 イーリスの亜種。ソウルから間接的に回収できるため、なんだかんだ各グレード入れても困りませんが、カザンデの時少し触れた通り、グレードによってソウルにほしいカード、手札に欲しいカード、手札に複数枚欲しいカードと異なります。手札と残りの要求値とを見比べてイーリスと使い分けましょう。使って一回、2回打つならイーリスかほかのGGを打ってるはずなので1枚で十分です。

・ローリエ


 なぜかループしても相手が倒れなかったり、中途半端に山札を掘りはしたがループに行けなかった場合に山回復手段が必要なので1枚は必要です。

・アーナヴァルタ


 やむを得ず先にG3に乗った場合の最強クラスの防御札。地味に手札や盤面のゲルギャも吸えるので2枚くらい入れても多分バチ当たらない、はず。

・ラクトーム

 コンボデッキですので必要なパーツが足りない、受け値が少し足りないなどを満たせるこのラクトームorアグリームは非常に優秀です。このカード自身も微量ながら山札を削れるので、基本受けきれたり、超越コストが確保できてるなら雑にこいつを出してる思うので2枚は入れておきましょう。

・ディズメル

 結構見切り発車でループを目指すため、盤面にユグドラシルが棒立ちになる場合があります。そういった場合にユグドラシルを守れるように一応入れおきます。


自由枠のみに採用されているパーツ紹介


・グラッパ


 カザンデが盤面に出ていればソウルに入ってるだけで山札を掘れる優秀なパーツ。ボトムに仕込む回数は減りますがバレンシアの効果と合わせると追加で山札を削れるので、このカードを採用しているかどうかだけでループに突入するかどうかの確率はだいぶ変わります。またパワーも9000であり点止めを戦略の中に組み込みやすくなるので可能な限りは採用したい。ですが、後半に素引きしても弱く、1枚分がする仕事量はそこまで大きくないので採用するなら複数枚積むことが望ましい。後述するアルセンを採用すると枠が減り効果量が低くなると判断したためその構成では基本入れていません。

・アルセン


 ターロループの時代から天敵であったディナイアル・グリフォン、およびブリリアント・スターの1体レスト、砲撃リリー、グランブルー、ダクイレのクリティカル減少のGGなどもケアできる化け物。ループした後に1体でも立たせられればよっぽどのことがない限り負けませんが、このカード自身はループパーツのサーチにも山札を掘る役割も持たないため、複数枚積むとそもそもループに入れないというジレンマが生まれます。採用する場合は1、2枚程度に枚数を抑え、ヴァーインやレージングスキルで出すことを前提として構築する必要があります。

・グレイプニル(新テキスト)


 5枚目以降のヴァーイン。手札を使わずこちらは謎のソウルチャージ1があるので微力ながら山札を堀りに行けます。しかしコストにCBを要求する関係上ゲーム中で効果を使う回数が限られ、場合によってはほかの行動にCBを割きたいためにソウルからの回収ができない=ループまで行けないという事が起こりえます。そのため原則はヴァーインのほうを優先して採用します。
 アルセンを採用する場合、ループパーツ、山札を掘るパーツのほかにアルセンを回収する必要があるため、ヴァーインの枚数を増量、減量していたループパーツを増量(一番枚数を増やしても活躍が期待できるノルンがこれに該当)、別アプローチで足りないパーツを探しに行けるカードの採用、のいずれかをとる必要があるため、アルセンを採用する場合にようやく採用圏内まで入るカードだと考えています。

・神を狩る黒狼フェンリル


 名前がかっこいいので採用候補です。
 嘘です。殴らないでください。
 グレイプニルの解説の最後で触れた「別アプローチで足りないパーツを探しに行けるカード」の1枚。見れる範囲が3枚と広いだけでなく、アマルーダで開放するGゾーンをG4フェンリルにすればCBも帰ってくるので無駄がありません。何よりフェンリル名称を増やせるので、ハーツがフェンリル名称でないからループに入れなかったという事故の確率を減らすことができるのは非常に大きい。

ほかの採用候補or採用を検討したカード


・アディショナル・エンジェル、インジェクション・エンジェル


 ダメ落ちケア枠。ですが使用する場面が限られているくせに、どちらもコストや使い勝手がそこまでよくないので割り切って採用していません。

・スコル(旧テキスト)


 一番起こり得て一番どうしようもないフェンリルに乗れない問題をダイレクトに解決でき、ユグドラシルを使わないとできなかった山札のシャッフルも可能にします。採用するなら2枚以上、欲を言えば黒狼フェンリルも一緒に採用したいのですが、見ての通りデッキの枠がかつかつなので不採用


・フライング・ケリー


 点止め戦法をやりやすくし、山札を堀りに行ける性能が非常に高いため採用を何度も考えたカード。しかし、複数枚の採用が必須であり、採用するなら4枚確定だろと考えたため無理して必須枠を削らなければいけません。また、ほかの採用候補であるグラッパと比較したとき、フライング・ケリーは手札にないと仕事をしないので、そのことを考慮するとグラッパのほうが優秀と考え採用を見送りました。
 いまだに採用の可能性は一番あるカードだと思っているのでフライング・ケリーを採用した構築の所感、結論を出した方がいれば教えてくださるとありがたいです。

・ドリーミングドラゴン


 山回復できる最強カード。しかし、入れるとしたらククリヒメの枠1,2枚を入れ替えることになるわけですが、ほかに拾いたいパーツが多く、基本的には手札の中身がいいときでしか機能しません。そもそもループまで行けばよっぽどのことがない限り勝ちまで持っていけるコンボデッキなので、ループの成功率を上げたほうがいいと判断し採用しませんでした。

・ロット・エンジェル


 ガードに出したらソウルチャージ1できる引トリガー。効果もトリガーの種類もデッキコンセプトと非常にかみ合っているので採用必須なカードに見えますが、超越したターンに勝つコンセプトのため基本ガバ受け前提であること、超越した後にアマルーダ効果やノルン効果を使えるため、序盤素引きして強いカードよりも後半素引きして強いカードのほうがバリューが高いためククリヒメのほうが優秀だと判断しました。基本はククリヒメ、受けを強くする意図で引トリガーの割合を増やしたいのであればプロロビのほうが優秀であると考えています。

最後に

 デッキの紹介は以上になります。この章ではこの記事を書いた意図などを書いています。今まで以上に稚拙で長い文章になっていると思いますが最後すこしだけ読んでくださると幸いです。

 僕が無限の一人回しを行いたたき出したデッキレシピはこの記事に書いた通りです(とか言いながらGゾーンてきとーだったり候補複数枚出して計4通りの結論がある気がしますが・・・)。今回は諸事情で参加することができませんでしたが、冒頭でも話した通り、11月5日に北海道札幌市のバトロコ大通店で行われた第7回岩見沢VGCSでこのデッキを使う予定でした(その時はアルセン、ヴァーイン、ノルンを追加した形を使おうと思ってました)。ですが、僕自身、正直なことを言うとレシピやサブプランなど、もっと改善、突き詰めるべきポイントは多々あると考えています。
 例えば、何度か触れている、「フェンリル」に超越できなかった場合のサブプランについてです。これについては軽く触れた通り「ユグドラシルにライド、アマルーダに超越、山札を削ってバレンシアで超トリガーを仕込みガード制限をかけて殴る」というプランですが、このプランをとると一回目のパンチでガード制限がかからなかったり山枚数の調整が難しかったりと粗が目立ちます(フェンリル乗っかってからちゃんとループまで持っていけるようにデッキとプレイングを調整してたので、サブプランとかまともに考えてませんでした)。

文章を書くのが普通に苦手な私がこの記事を書いた理由は大きく3つ
 1つ目は「このループを広めたいから」です。G期にターロループを使っていたときはありましたが、ぶっちゃけジェネシスというクランにもその時のパーツにも思い入れはありませんが、前回の岩見沢VGCSでこのループの存在を知り、そこからアマルーダの存在を知って、出来上がったこのループデッキ、およびコンボの「決まってしまえば基本勝つ」という美しさに惚れてしまったので、全国に、何なら全世界に知ってもらいたいと思ったからです。ちなみにこの記事が原因でなんかの間違いでゲルギャが1枚制限or使用禁止になったら僕は泣いて喜ぶと思います。デッキビルダーとしてそれほどうれしいことはないのでね。
 2つ目は「このデッキをレシピおよびプレイングという二つの側面から完成させたい」という理由です。何度も試行錯誤を繰り返した結果、今回の記事に書いた通りの、僕なりの答えを出せたかなとは思っています。ですが、先ほど述べた通り、デッキリスト、サブプランについて詰めれる部分があるのではないかと思っています。なので、お願いです。どうかこのデッキを完成させる知恵をください。正直なことを言うと、ここで書いたレシピや理論はほぼほぼ1人回しの結果作り上げたものです。なにせ対人をやろうにもPスタンをできる人が少ないのもそうなんですけど、数少ないPスタンをできる人が「バミューダLO」とか作り出した人とかなんでね・・・。なのでこのデッキが環境の中でどれだけやれるか、僕が最初に目標としていた初回超越で殺すことはどこまで現実的か、そもそもこのデッキレシピは果たして完成しているのか、どうかこの記事を読みPスタンに精通している方々、もしくはPスタンのことよくわかってなくてもこの記事を読んで「面白そうだけど俺ならこうする」と思い個別で研究を行った皆様からご意見をいただければと思いました。私はもうリアル生活とDスタンとアイドルの育成とキャンサー討伐するので手一杯です。
 そして最後に「このデッキのアイディアをくださった、ギーゼの使途ことミンキィー様に心からの感謝をお伝えするため」です。このデッキは前回の岩見沢VGCSでミンキィー様がフリー対戦でこのデッキのプロトタイプを回し、ループの存在を教えてくださらなかったらできていません(まあ本戦で対面はしたけどループについては横で見てただけなので多分ミンキィーさんは身に覚えないと思うんですけどね)。本当にありがとうございました。 
 追加でもうひとことふたこと。今回の記事のように、私は1を10にするのはできても0を1にすることはなかなかできません。なので、ミンキィー様に限らず、先ほど軽く触れた「バミューダLO」を作り出したみくるんさん、ほかにも本州でたびたび見かけるPスタンの真面目に変なデッキを開発する方々を僕は常々尊敬しています。どうかこれからも、変態デッキ、にかぎらず前衛的なデッキやアイディアを生み出し続けてください。

 以上で本記事の内容は終わりです。少しでもこのループ、およびこのデッキを面白いと興味を持ってくださったら幸いです。
 また、疑問、感想はもちろん、長文のために文章や画像が変だなどのご意見、ご感想は私のツイッター(@vg_dot_zero)のDMまでよろしくお願いします。



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