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【ふじのこどもの日】「遊ぶ」ってなんだろね?


大学を卒業してすぐに入ったのは小さな玩具メーカー。いろんな仕事をさせてもらってとても楽しく経験を積ませてもらいました。
それが現在の独立、仕事へと繋がるわけですが、そんなメーカー勤務時代に(独立後も少し)やっていた仕事の一つとして大手メーカーの「男児玩具」開発請負の仕事がありました。いわゆるOEMというやつです。
「男児玩具」とは業界では「ダンガン」と略され、主に男児向けの「バトル」「カスタマイズ」がテーマとなる玩具の総称です。

子どもたちが楽しく真剣に遊べるように、大人たちが目を三角にして開発に励み、コスト計算、量産効率なども考え抜かれ、世にリリースされます。時にはテレビアニメやコミック誌での連載も同時スタートし、子どもたちに高品質な「遊び」を提供しています。いや、正確には提供していると思っていました…
会社設立直後に旅行で訪れた西表島のカヌーツアーのガイドさんからこの話を聞くまでは。


「この間、東京から来た小学生のお子さんがここの滝壺に飛び込んで遊ぶ両親を尻目に『もっと安全なところはないですか?』と僕に聞いてきたんですよ〜」


ガイドさんはちょっとした笑い話として話してくれたのですが、何故だかこの時、とても責任を感じました。
その子はきっと今まで「ここで遊んでくださいね」という安全が担保された場所でしか遊んで来なかったのでは?そしてそれを以って「遊び」の提供としていたのは我々大人ではないのか?ちょっと大袈裟な感じ方だと自分でも思うのですが、自分の仕事や「遊び」というものを考え直すには充分なキッカケになりました。

自分の子どもの頃を思い返してみると、ルールや既存を超えた自分たちで考え出した遊び、予想外の出来事や、大人の知らないところで起こる事、 そんな事が最高に面白かったはず。
玩具メーカーが推奨する遊びではない酷い遊び方を発見して腹が捩れるくらい笑った事も思い出しました。

商品として「遊び」の枠組みを作り、宣伝をして、同じ商品のシリーズを買い続けてもらうために様々な仕掛けを作る玩具メーカー。これはこれで立派なエンタメだと思うし、楽しみを提供していると思ってはいます。しかし果たして本質的な「遊び」を提供していると言えるのだろうか、寧ろそれを奪ってはいないか?と考えるようになりました。

(そんな思いから生まれて細々と運営しているのが「創作昆虫ムシボット」だったりします)

極端な考え方だとは思いますが、以後、自分が子ども向けのコンテンツや玩具、ワークショップなどを行う際に「遊びは子どものものとしてちゃんと渡そう」と気をつけるようになりました。(大人向けでは「余白を残す」として意識しています)

さて前置きが長くなりましたが、ここ藤野で子どものためのイベント「ふじのこどもの日」をやります!!
このイベント、子どもたちへのヒアリングから始めようということで、子どもたちに集まってもらいブレスト会議をするところからスタートしています。みんなのやりたい事を集めて、なるべく実現すべく、藤野の志ある大人たちが準備を進めています。

しかし私たちはあくまで場所を提供するだけ。
「遊び」は子どもたちが作るもの。
2024年5月5日、藤野・(旧)牧郷小に来てください。
子どもたちが見せてくれる「遊び」が今から楽しみで仕方ありません。


「ふじの子どもの日」
日時:2024年5月5日 10:00〜16:00
場所:旧牧郷小学校 校舎・校庭・体育館
※キッチンカー(ピザ)、ドリンク販売、賄い食料あり

※当日のボランティアスタッフも募集しています。一緒に「遊び」の裏方しませんか?インスタのメッセージからご連絡ください。
ふじのこどもの日インスタグラム↓(イベントの詳しい情報もこちらで)
https://www.instagram.com/fujino_kodomo_no_hi/



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