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雷鳴、アタシを打って


 どこかでも話した発想だが、風呂場にいる私の脳は、たまに思考の漁場と化すことがある。よく分からないが、掛け算の練習等にもこの中で幼いから行われる事例はあるし、考え事を整理するのにこの上ない空間なのかもしれない。
 これまでnoteに用いられてきた謎のフレーズなども、だいたいここで水揚げされている。ただ、漁獲量にも差はあるし、それをまるっきり外界へ持ち出すことは叶わない。以前と比べて、そういう生み出された思考が泡と消えるスピードが早くなっているような気がしている。 冷凍マグロのようにでもしてくれれば良いのだが…、かと言ってメモ帳でもってスタンバったとしても、いざ釣り場に行き針を垂らしても獲物が釣れなかったということもあるだろう。

 狙って釣るということの難しさを別の側面から感じる謎の体験…、そんなわけで、以下の駄文は水揚げされた魚たちを“なめろう“に仕立て上げたような、そんな内容だ。なめろうも多分、人を選ぶような料理だろう?俺は食えるが。この文も同様、いつものお得意様以外にお目通しされるよう想定してはいない。


 あの日、彼女の歌声を聴いて、【第2の生】を得た。それはさながら電気ショックを用いた蘇生のようだった。彼女の歌声は、心情は、その在り方は弾丸でも、雷でもあった…と今でも思う。それでいて、暖かさがあり、冷ややかさもある。冷たい雨と、暖かい雨、干天の慈雨…、彼女の持つやや雨女属性も相まって、個人的には雨模様寄りなイメージを持っているような気もする。
 かの『PLAYER』に想い入れがある人間は多くいるし、別に張り合うつもりは無いが、あの日人生が変わったと言える人間の1人だと胸を張って言える。あれ以来、私自身が避雷針となって彼女の言葉を一身に受け取り、感電死したことも多々あった。

 ただ、私はライブで貰ったその莫大なエネルギーでもって劇的な変化を自身にもたらすことは出来なかった。なぜなら、私はひどく不出来だから。まぁ、年明けからの2022年代は精神的な泥臭さの成熟期でもあったような気もする。最近は本当に見るに堪えないが。だから、人生が変わったと言っても、ほんの些細なことなのかもしれない。

 …けど、私という衛生の軌道が変わったことはたしかで、でも、それが/ライブを見ずにこの界わいに身を投じなかった世界線/この現状とこれからの世界線/のどちらが優良になるのかは結局自分次第になる。彼女を信じたからこそ今の私がいて、そんな私がいるから今の彼女を観測することが出来て、その周りに愛すべき隣人たちが大勢出来た。これだけでもう私は正直満足だ。この事実だけで生きれる世界のシステムにならないだろうか。ただ…。




 昔の人々は、今より身近に、そして熱心に信仰心を持っていたことが多かったと思う。だが、現代において神棚も仏壇も家には無くても、推しにまつわる何かを飾る間を“神棚“、もしくは“祭壇“と称している傾向も少なからずあるように感じている。
 飾られた推したちのグッズには、推し自身の御魂(別に死んではいないが)が混ざっているという思想強めなご都合解釈を持っているのだが、彼女たちは日々の私たちをそこから見つめているのである。私の場合アクスタと、タペストリーの割合が特に大きい。
 ふと、それらを見て思うに、今のこんな、情けないボロボロの私を見て、彼女は一体どう思うのだろうか?と、ふとじっと見つめてしまいそうになる。

 私は彼女に宛てた(手元に届いたのかは分からない)ファンレターに、幸祜ちゃんが頑張っているから私も頑張る、という趣旨のものを最後の文辺りに書いた。でも実はこれ、まったく守れていないんだ。今もせっせと懸命にライブの準備、コンディションを整えている彼女の一方で、私は暑さでくたびれた野菜みたいになっている。惰性とともに鉋で精神を削り、磨耗していく日々。来たるべきタスクに何も対策をせず、1日目から辟易としていた今の私に、彼女のワンマンライブが再配信されたのだ。

 場の空気を乱したくないから、最近は余程のことがなければ、配信よりも晩御飯の時間を優先している。うちの場合、見事に時間帯が被るのだ。そうして、過ぎる時計の針を見上げながらぼんやりと今日の反省会、配信を見れない罪悪感、食傷……久しぶりに死にたさで頭の中を充満させた晩御飯の時間だった。でも、やっぱり観なければとPCを立ち上げ、瞑目辺りから配信を追って観た。


あぁ、本当に、やっぱり、素晴らしいよ!PLAYERは。


憂鬱な気分をぶっ飛ばした。(暑さとその後のWiFi接続不良でイライラしてしまったことは置いておいて)やはり還るべき場所はここにあると、何度も言っているのだ。一部の幸組の霊魂は今もあの場を浮遊していると言っても過言ではない。、

 あのライブを観てその後、彼女の口からIIの話を聞いたのだから、風呂場に入った私は己の精神というなまくらを叩きつける1人の鍛冶師と化した。くよくよした心を幾度となく鍛錬し、鼓舞した。刻め刻め刻め。叩け叩け叩け、胸を。魂としてのロック、魂のドラム。己が精神が弱りこけたの、ならば、あの日私の身体に落ちた、刻まれた【彼女の歌声・心情・パフォーマンス】、すなわちあの電撃をもう一度。

 雷が落ちれば、たちまち火も起こるだろう。それはやがて全身を包む大火と化す。弱い自分、くよくよした自分、ネガティブ、悲観的、もう全てひっくるめてだ。こんなものに彼女は負けなかった!!!!!俺はひとりじゃない!!!幸祜がいる!!!彼女に救われるためには救われるだけの用意を!己を!!鼓舞しろ!!!!!!立ち上がれ!!!糧にしろ!!!!お前は!!!!!!彼女を推した自分を、運命を信じろ!!!掴め!!!握りしめろ!!!燃やせ!!燃やせ!!!ふざけるな!!!下を見るな!!!!!弱音を吐くな!!!行くんだよお前は!!約束の地へ!!!!!足を止めずに!!!!!!

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