1:29:270
このタイトルを見てすぐになんのことかわかる人間は、非常に勉強熱心な人だろう。
この1:29:270というのは、ひとつのクレームに対して何が起きているのか端的に表しているのである。
1とはひとつのクレーム事案のこと。
29はそこに至るまでの小さなミス。
そして270とは、普段から気付かない些細な不都合を指す。
1のクレームが起きた時、多く人は29のミスを探していく。
たとえば、人の行動や機材トラブルなど、その瞬間に起こった出来事に目が行くのだ。
しかしながら本当は違う。
270の不都合が結果として大きな失敗に繋がったと考えるのだ。
例えば原因に目が行った時、ホウレンソウが無かったせいとしよう。
しかし、何故ホウレンソウが無かったのかを本当に突き詰めているだろうか?
部下から上司にホウレンソウがない場合の多くは、失敗を報告するとペナルティが発生したり、それとは逆に上司からホウレンソウが存在しないという日常的な不都合が原因のことがほとんどだ。
つまり、ひとつのクレーム案件に270の不都合が隠れているのだ。
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