占いは原価0円
値段の決め方はどうしてる?
占い師は自分で値段を自由にできることがほとんどだ。
しかし、その値段付けに関して首を傾げることが多かったりする。
「そのクオリティでそんなに高いの?」といったことや逆に「もっと値段上げて!」と悲鳴を上げたくなる人、様々だ。
ここでは占い師に自分の鑑定の値段を決めるお手伝いとして、お金の知識を記していこう。
自分が何か値段をつけるときに参考にしてもらえれば幸いである。
プロの時給下限
ここでまず認識して欲しいのは、プロ
と呼ばれる人は最低時給いくらで働いているのか、という点だ。
この時給は、業種に関係なく決まっている。
実は、6,000円。
プロと呼ばれる人は、この時給を下回ることはない。
例えば、美容院で髪をカットしてもらうと1時間で6,000円程度の価格ではないだろうか?
タクシーもワンメーターだいたい700円。だいたい6〜7分程度で加算が始まるのではないだろうか?
自分が提供するものはプロであればだいたい1時間6,000円。
これは占い師にも当てはまる。
対面鑑定の時間割りで20分3,000円程度が多いように思う。
これが40分4,500えん、60分6,000円とまとめるとお得になってることが多くあるが、実はこれは60分6,000円を基準にして短い時間が割高になっていると見ることができる。
確かに、確実に何人も訪れてくれるのなら60分6,000円の基準のまま時間割しても構わないのだが、保証があるわけでもない。
それなので基本線を下回らないように短い時間では効率を上げておいた方が無難なのだ。
自分のリピート率を見ながら短時間の単価は決めてもいいが、決して時間6,000円を下回らないように調整してもらいたい。
どれほどの価値を提供できるのか
価格を決める際に大切なものがひとつだけある。
それは価値>価格にすることだ。
人間がモノを買う、お金を払う理由はひとつしかない。
それは自分が払うお金より得られる価値が高いときに限られる。
例えば100円のものを買って100円の価値しか得られないなら、人はお金を出さないのだ。
これは「目に見える品」での話である。
占い師が扱うものは文字や写真に残る鑑定結果とはいえ本質はそこではない。
占い師が扱う商品は「悩みの解消」だということを忘れてはいけない。
相談者の悩みをどれほど軽くできたのか、それが価値になる。
もしあなたがどんな人の悩みも必ず解決できる自信があるなら、60分2万円でも安いと感じる人が居るかもしれない。
しかし、自分の価値にムラがあるなら、そんな価格はつけない方がいい。
値段を付けるときに大切なことは安定性だ。
この値段以上の価値は、どんな相手にでも渡すことができると自信のある価格を付けるといい。
それでも安いと感じる人はリピートしてくれるし、その価格が高いと感じるなら2度と来ない。
値引き交渉をしてくる人がいるが、そういう人はどんな相手にも値引きを交渉する。
あなたの価値を認めて、ではなく少しでも安いものを求めているのだ。
常連で毎回のように使ってくれてるから、と販売側がサービスで提案しない限り、値引きは一切してはいけない。
それは他の正規の料金をお支払いいただいている人に対して失礼になる。
売る側と買う側は本来対等な立場だ。
あなたの決めた価格で納得頂けないなら、丁重にお断りしよう。
レアリティで値段は変わる
一般的にチェーン店と個人営業の店では扱う商品が同じでもチェーン店の方が安いことが多い。
それはなぜか?
いくつか理由があるが、ここでは「容易に手に入る」点をピックアップしょうと思う。
その地域に根差していたり、又は全国に店舗のある店は、どこに行っても手に入る。
つまりレアリティが低いのだ。
そうなってくると、業界の価格をある程度低く統一しなければライバルに一気に勢力を奪われてしまう。
1個のハンバーガーセットに1,000円はなかなか払うことはできないだろう。
しかしこれが、本格的なビーフパテを使い、ひと口かじると包紙いっぱいに肉汁があふれ、世界大会で優勝したバーテンダーが一緒にカクテルを作ってくれるハンバーガーショップでならどうだろうか?
これに「所詮ハンバーガーでしょ?」という人がいることは承知している。
そもそもそういう人はこの店では相手にしていない。
この店でターゲットにしているのは「美味しいハンバーガーを割高でも食べたい人」なのだ。
ハンバーガーセット1,000円。カクテルをつけて2,000円。
一般的なチェーン店ではハンバーガーセットが400〜500円なことを考えると、異常な価格だろう。
しかし、こういったおしゃれな店は1人で訪れることは稀だ。
大切な人との素敵な時間に使うことの方が多い。
それを考えると、1人2,000円でも安くないだろうか?
ターゲットを絞る
先のハンバーガーショップを例に考えてみるとわかるように、すべての価格は狙いたい客層に合わせて設定されている。
あなたが占いの値段を決めるときにどんな人を相手にしたいだろうか?
値段とは少しずれるが、プロフィールを設定するときにも必要となってくる知識だ。
わかりやすい例であればプロフィールに【恋愛運特化】と書かれた人に仕事運はなかなか頼まないだろう。
失恋して病みツイートをしている占い師に恋愛相談を頼みたいだろうか?
これは普段のツイートから気をつけていっていただきたい。
占い師も人間だから悩む。
それは仕方のないことだが相談者は普段のツイートも見ている。
自分の価値を下げることのないように普段の発信を気をつけていただきたい。
原価、経費との兼ね合い
商売をする上で必ず考えなくてはいけないのは「原価や経費」だ。
ここで、原価と経費の考え方を改めてお伝えしたい。
方々に角の立つことを言おう。
占いの原価は0円だ。
経費も限りなく0円だと思ってもらいたい。
順を追って説明していこう。
まず原価の考えは「その商品を提供するにあたり、必ずかかるお金」である。
これは飲食店であれば「食材費」雑貨などなら「仕入れ値」にあたる。
一般的な値段付けとして行われるのは「原価の3倍」が推奨される。
この3倍の理由は最後にまとめて話そう。
続いて経費。
これは「販売するためにかかるすべてのお金」に相当する。
もちろん先程お伝えした原価もこの中に含まれる。
物を販売する上で必要なお金は原価だけではない。
料理店であれば調理する「光熱費」「家賃」スタッフの「人件費」物をその店に運んでもらう「輸送費」などがすべて相当する。
そして、これが3倍の理由としてだが「利益」だ。
つまり原価3経費3利益4となるように価格を決めるといい。
そして、この基準で言えば占いの原価は?経費は?
もちろん対面占いを行なっている人であればそこまでの交通費と場所代が発生するのはわかる。
これは間違いなく経費だ。
しかしネット占い主流の人の通信量は経費だろうか?
今1人に複数台ネット端末を持つこの時世で、スマートフォン1台も私生活で使わない人はいるだろうか?
そう考えると、通信量は経費にあたらない。
そして原価。
占いを1回行うごとに消費する物はあるのだろうか?
もちろん、対面占いをする上で必ず相談者においしいケーキと紅茶を振る舞うならこれは原価だろうが、そこは本質ではない。
一般的な占いにおける原価は0なのだ。
占い師が使うのは投資金
だからといって占い師がお金を使わずになれる簡単なものというつもりは毛頭ない。
1回1回にかかるお金が必要ないのだが、占い師はどこにお金を使うのかといったら間違いなく「勉強代」だろう。
むしろ、どれほど勉強にお金を使っているのかというのが占い師の価値と言っていい。
ここでいう勉強は占いの知識だけではない。
相談者の悩みを聞き出す「コミュニケーション能力」
自分の市場を作る「マーケティング能力」
人間を深く知る「自己啓発・哲学」
占いの成り立ちを考える「歴史学」
ありとあらゆる情報が占いの勉強になる。
むしろ占いの勉強は全体の10%で良い。
その10%を活かすためにすべての情報を収集するのだ。
私の尊敬する文筆家も「上澄の10%以外はすべて捨てる」と言っている。
占いを際立たせるためにどれだけ勉強できるのか。
そのことが原価0でもお金をもらえる理由と心得て欲しい。
さてここからはさらに学びたい人向けのマガジンで書かせていただく。
ここまでも記事でも何度も読めば占い師としてレベルアップできることはたくさんちりばめたが、より深く学びたい人はぜひマガジンに登録していただきたい。
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長峰永地の哲学note
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