サポートとしての占い道具
もし道具を使わなければ占えないのなら、占い師に向いていない
私にとって占い道具というのは、ひとつの説得力だと思っている。
占い師が本来相談者に伝えていることというものは、カードやダイスの意味ではなく、その状況に応じた改善策、打開策だ。
そのため、道具に書かれている意味をそのまま伝えてしまっては、占い師にお金を出す必要はないだろう。
占い師が学ぶべき技術は占い以外にある。
この世情で占いを副業として捉えて参入してくる人が増えた。
そのこと自体は素晴らしいことと思う。
なぜなら、競合が増えることで自然と淘汰が起きるからだ。
つまり、必要とされる人が生き残り、力及ばない人はいなくなっていく。
仕事と捉えるならば、強いものが生き残るのは当然のことだ。
しかし、本来占いとはそういう仕事(お金)という括りができる遥か昔からの知恵だ。
その知恵を戴いて頭を垂れる、それが本来の占い師だろう。
私たち占いに携わるものは、あくまでも橋渡しでしかない。
そんな人間が、道具に頼らなければ他人を占えないというのはどうだろうか?
そもそも占い師は何を伝えているのか
なぜ占い師が道具に頼っていけないか、それは道具は能力のない人でも読み解ける、大外れが起きないように作られているからだ。
それは、光るピアノに似ている。
楽譜通りに光る鍵盤ピアノ、それは20年以上前に作られている。
あなたは、光る鍵盤を使ったリサイタルが行われるとして、そのリサイタルにお金を払いたいと思うだろうか?
仮にノーミスで弾けたとして、だ。
あなたはその演奏に感動できるだろうか?
はっきり言って先入観だ。技術が優れていればグランドピアノでも光る鍵盤でも演奏される音楽は同じはず。
それでも、人間は自分の先入観から抜け出せる生き物ではない。
占いで本を取り出すというのは、光る鍵盤でかつ、ミスが多いということと認識してほしい。
そして、道具に頼っているうちは、光る鍵盤におんぶに抱っこと同じなのだ。
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