型月円卓好きに贈る『アーサー王物語』のススメ(139):トリストラム卿の生い立ち~騎士となったトリストラム~
前回までのあらすじ:トリストラム卿の物語はここから始まる。
騎士となったトリストラム(第5~6章)
早速トリストラムは、メリオダス王のもとに向かった。
そこでトリストラム卿は、父メリオダス王のもとへと赴くと、コーンウォールを年から救うにはどうすることが最善だろうかと尋ねた。トリストラム卿は言った。
トリストラム「思いますに、マーハウス卿はアイルランド王妃の弟です。 戦わずに卿を帰すのは、われらの恥です」
メリオダス王「そのことだが、トリストラムよ。 おまえもよく知るように、マーハウス卿はこの世でもっとも優れた騎士の一人として名高く、しかも円卓の騎士である。ゆえにこの国に卿に敵う騎士はおるまい」
トリストラム「ああ、わたしが騎士でないとは。もし、マーハウス卿がアイルランドに立ち去ってしまったなら ば、神はわたしが名誉を得る機会を決してお与えにならないでしょう。それゆえに、わたしは騎士となり、卿と戦わねばならないのです。どうぞわたしをマーク王のもとへ行かせてください」
メリオダス王「お前の思うままにするがよい」
こうしてトリストラムはコーンウォールへ出発した。
ところでこの時にフランスのファラモン王の王女から恋文送られてきたけどトリストラムが振ったので王女が悲しみのあまり死んだらしい。
なんでそういうエピソードをついでのようにさらっと入れるんですか?
はい、とにかくコーンウォールについたのでマーク王に会いに行きました。
トリストラム「王さま、もしわたしを騎士にしてくださるならば、わたしはマーハウス卿と戦うつもりでございます」
マーク王「おまえは何者だ。どこから来たのだ」
マーク王「王さま、わたしは王の妹君を妻とするメリオダス王のもとからやって参りました。あなたはわたしをよくご存じでしょう」
マーク王「若者よ、名前は何というのか。どこで生まれた」
トリストラム「王さま、わたしの名はトリストラム、リオネスの地で生まれました」
マーク王「よし、わかった。 もしおまえが戦うならば、騎士に任命しよう」
トリストラム「それゆえに、 わたしは王のもとに参ったのです。それ以外の何ものでもないのです」
こうしてトリストラムは騎士になった。話が早い。マーハウス卿と戦ってくれる人がいなくてマジで困ってたみたいだな……。
マーハウス卿にも戦う相手が見つかった事は手紙で知らされたのだが、マーハウス卿はこのように言い出した。
マーハウス卿「よかろう。 しかし、わたしは王家の血筋を引く騎士、つまりは他国の王の息子か、または王妃の息子、はたまた王子か王女から生まれた者以外とは戦うつもりはない。そうマーク王に伝える」
<ツッコミ>
めちゃくちゃ選り好みするじゃん……。
その事がマーク王に伝えられると、トリストラム卿は言った。
トリストラム卿「それならば、卿に教えましょう。卿と同様、わたしが父方からも母方からも高貴な血を引いていることを。
というのも、王さま、わたしはメリオダス王の息子、わたしを生み森で亡くなったあなたの妹、王妃エリザベスからわたしは生まれたのです」
マーク王「おお、そうか。よくぞ参った、わが甥よ」
<ツッコミ>
いや身元は真っ先に確認して????????
そもそも甥の顔は知っておいて???????
トリストラム卿の身元が知らされると、マーハウス卿は喜んだ。
こうして双方の同意が取れ、トリストラム卿はマーハウス卿がいる島に向かう事になったのである。
トリストラム卿は側近のガヴァーネルに船に戻るよう伝え、更にこのように命令した。
トリストラム卿「わたしの伯父マーク王によろしく伝えてくれ。もしわたしがこの戦いで敗れたら、彼の考える最上の方法で埋葬するようにと。
わたしとしては、わたしは決して怖気づいたり、降参したりしなかったと彼に知らせてほしい。
そして、もしわたしが倒されたり逃げたりしなければ、コーンウォールの人々はわたしのおかげで年貢を納めなくて済むだろうし、もしわたしが臆病者として逃げたり降参したりしたら、決してキリスト教徒としての埋葬をしないように伯父に頼んでくれ。
絶対におまえは、私が負かされるか殺されるか、さもなければあの騎士に勝つまで、この島の近くに来てはならない」
その後涙ながらに別れたのであった。
悲壮な覚悟でコーンウォールのため戦う事になったトリストラム卿、果たして彼はどうなってしまうのか!?
……今後のエピソードに出てるんだから生き残るだろというツッコミは勘弁な!
では、また次回。
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