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醤油じゃなくて、"たまり"

突然ですが、豆味噌ってご存知ですか?


豆味噌とは、大豆と塩だけを数年間漬けて造る味噌です。「赤みそ」として有名な、愛知県の八丁味噌と同じ造り方ですね。

実は、私たちの蔵がある三重県鈴鹿市にも一軒だけ、豆味噌を造っている蔵があります。その蔵の、"たまり"が絶品なんです。

"たまり"とは何か?

大豆、小麦、塩が主な原料の醤油に対して、味噌の主な原料は大豆、塩のみ。その味噌を造っている時に、樽にじわじわと滲み出てくるのが"たまり"です。見かけは醤油に似た液体ですが、醤油ではないんです。

鈴鹿市にある、豆味噌を造っている蔵。ここの、4年間寝かせた味噌から取れた溜まりは最高なんです!人工的に絞るのではなく、自然にしたたり落ちてくるものを集めた"たまり"。見た目に反して塩分はそれほど強くなく、調味料として使う時には砂糖を入れなくてもまろやかに炊きあがります。



例えば、お正月のかがみ餅も”たまり”で美味しく生まれ変わるんです。

お正月が終わったらお餅を薄く切って、カケラは七草粥・小豆粥に。キレイに切れた分は節分まで室内で干して乾燥させます。


乾いたらたまりをつけて火鉢やオーブントースターで焼けば、美味しいおかきが出来上がります。ぜひお試しくださいね。



今回は、お酒のおともに栄螺を作とたまりだけで炊きました。2020年の作 新酒と共にどうぞ。

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