食・少食と玄米食

健康食として玄米を推奨している方は多い。しかし、玄米を安全に食べるのは面倒だと思う。普通に食べて栄養が摂れるのは七分搗き米だという。これは栄養学の創始者としても知られる故・佐伯 矩氏が比較試験を行い調査結果として書いている事。
マクロビオテックでは玄米食を推奨しているが、しっかり噛むという事を強く指導している。口の中でドロドロに溶けて形がなくなるまで玄米を噛んで食べましょうというわけだ。確かにそれができれば玄米の栄養がしっかり摂れて良いのだろうけど面倒だし食べるのに時間がかかる。昼休みの時間が限られている環境で十分に行えるだろうか。食事に時間が十分掛けられる状況では面倒とはいえできなくはないだろうけど。
加熱調理を行い食べるのが良いとか粉に曳いて生で食べるのが良いとかいう話もある。西式健康法(西式・西式甲田療法など)では玄米を生で食べる事が行われる。野菜も生で食べる健康法や加熱調理を行い食べるのが良い・生食と加熱食を組み合わせた方が良いなど様々な考え方がある。
現在は健康度が高まっている国々(欧米など)では無精製穀物を食物の中心にしようという考え方で効果を上げている。日本でそれに習うとすれば実質玄米のみが選択肢となりそうだ。パンで全粒穀物を摂ろうと考えれば小麦全粒粉を入手し自分でパンを焼く必要がある。日本でも全粒粉パンも売ってはいるが全粒粉で作ったパンではなく精製小麦粉が中心で少し全粒粉を混ぜて作ったパンで全粒粉で作ったパンは手軽に購入できる状況にはない。
玄米ごはんならパックご飯も売っているし玄米も売っているので難しくはない。玄米を時間を掛けずとも栄養が摂れる食べ方を行おうとすると玄米を使った製品を使う事も手軽だと思う。玄米粥・玄米餅・玄米クリーム・玄米煎餅・玄米粉・玄米甘酒等玄米のみからできている製品が色々入手できる。
有害物質を心配する方も多い。玄米は糠・胚芽部分に有害物質が多く含まれているから無農薬玄米を選ばねばという事をいう方もいるわけだ。私は経済的にそれが負担でなければそうしても良い(その方が良い)が、そこは気にする必要はないと思っている。確かに玄米には有害ミネラルを多く含んでいる可能性は高い。しかし玄米食の者と白米食の者の有害ミネラルの蓄積状況を調べた調査では有害ミネラルを含んでいない筈の白米食の方々の有害ミネラル蓄積が多かったという調査結果がでているそう。玄米に含まれる有害ミネラルより玄米の排毒機能による有害ミネラル排出の方が強く有害ミネラルの蓄積は含有量自体は少ない白米の方が進んでいる場合が多いという結果になっているよう。そんな事から白米の方がより無農薬米を選んだ方が良さそうな印象を受けている。
選びたい・食べてみたいお米はという話では純粋なうるち米品種や古代米なんかも良さそう。
私は子供時代京都府向日市で育ったが、鶏冠井町の農家が見出し普及させた在来米品種・京都朝日(旭)という品種があるそうで食べてみたいと思う。
玄米の健康効果を考えると余りに多岐に渡る効果が云われいるのだが、ビタミン・ミネラルが多い事で不自然に食事量が増えないという事も明確に云われている。澱粉質だけでは体が使えず人体は十分食べたと判断できない・ビタミンB群が多く摂れる事で澱粉がエネルギー化できるので体が十分食べたと判断するという訳だ。強い抗酸化能力を持つ機能成分や抗癌剤となりうる程強い抗癌能力を持つ機能成分・インスリン抵抗性を低減する機能成分やミネラルなど健康効果を持つ成分は非常に多い。
玄米が少食化に繋がるという話は栄養的な話以外にも食物繊維が多い事などあるし、排泄の促進が健康上非常に良い(排泄が滞る事が健康上非常に悪いのでそれを避けれると良い)などもある。食物繊維は腸内微生物環境の改善にも繋がるし全粒穀物食は自然な構成の脂質摂取にも繋がる。穀物を含むタネ類の多くは採油されるものなので搾油する前の全粒穀物には良質の油脂が含まれていると期待できるのだ。
油の状態は味にも大きな影響がある。採れたての新米はパサパサしていて味自体は良くない。収穫の喜びを祝うという心理的な効果で美味しいと思うもの。春頃まで置けば胚乳に油が廻り美味しくなると云われる。

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