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国家総合職工学区分(大卒)合格体験記

こんにちは。ざっきーと申します。
この度国家総合職工学区分に合格しました。
どうやって勉強したかとか、そういう話を出来ればなと思います

志望動機

僕は将来研究職に就きたいなと考えてるのですが、家庭の事情云々で博士進学が絶望的です。そこで国総を取って修士研究職採用の道もあっていいんじゃないかなと思い志望しました。あと院試対策になるかなっていうのもあります。

一次試験

基礎能力試験

基礎能力試験では国語5題、英語5題、数的処理が15題くらい、時事問題・歴史問題が5題くらい、情報分野から1題の計30題で構成されています。2024年度から変わりました。足切りは3割で5割くらい取れれば合格圏内っぽいです。
国語と英語は共通テストレベルです。対策といえば過去問くらいなのですが、著作権とかの理由でホームページに載ってる過去問には問題文が無いので、僕は1年分だけ設問だけ見て「こういう問題が出るんやなぁ」くらいでいきました。共通テストでそこそこ取れてる人ならノー勉でも問題なくいけると思います。
数的処理は中学受験の算数みたいな問題が出ます。慣れてないと厳しいかもしれないので、慣れてない人は数的処理の参考書をやってみるのはアリかも。中学受験経験者は特に対策しなくてもイけると思います。
時事問題・歴史問題などなどは時事を知っていることを前提として、その中で化学や生物などの知識も幅広く問われます。工学区分であればここはある程度捨ててもいいのかな思います。基礎能力試験の配点低いですし…
情報分野はフローチャートの問題です。昔工学区分の専門科目にあったフローチャートの問題が基礎能力試験に入ったみたいな感じですね。1問なので対策しなくてもいけると思いますが、可能なら工学区分の過去問で対策しておきたいところです。
工学区分程度なら1~2年分過去問見ておくくらいでいいのかなって思います。

専門科目(多肢選択式)

マークシートの試験です。工学区分は共通科目20問、選択科目20問の計40問を答えます。足切りは3割で5割5分位取れれば合格圏内かなって感じらしい。
専門科目は5年分くらい過去問を対策しました。就活の先生とか研究室に過去問を持ってたりするので、先生とか先輩とかに聞いたらそこそこ過去問貰えたりします。それが厳しいという人でも1年分は人事院のホームページに載っているので参考にしてください。
共通科目は高校数学、高校物理の内容が出ます。特に物理は共通テストみたいな感じで幅広く問われるので忘れてる分野も多いです。久しぶりに物理のエッセンスを開きました。僕は専門が機械系なので電磁気とか何も覚えてなくて1から勉強し直しました…
これは僕の経験談なのですが、逆に自分の専門分野になってる分野ほどちゃんと対策した方がいいです。専門が機械系やし力学は対策しなくてもいいか!ってノリでいったら万有引力のこと何も覚えてなくてダメでした。
選択科目は27科目の中から4~6科目20~30題を選び(1科目に5題問題があります)、その中から20問を回答する形です。僕は
・材料力学[機械系]
・流体力学[機械系]
・機械力学
・原子力工学(原子核・放射線) 
・船舶海洋工学(流体系)
・船舶海洋工学(構造系)
の6科目を選びました。それぞれ解説していきます。
・材料力学[機械系]
応力とか歪みとかその辺が出ます。機械系は参考書が売ってるので、それで対策しました。
・流体力学[機械系]
ベルヌーイの定理とかその辺が出ます。これも参考書が売ってるのでそれで勉強しました。ただ自分の専門として扱う流体と勝手が違いすぎたので1問しか解いてないです。
・機械力学
これも参考書で対策しました。地味に高校物理の知識で解ける問題もあるので行き詰まったらチラッと問題見てみるのアリです。
・原子力工学(原子核・放射線)
1問、放射線取扱主任者の勉強をしてると必ず解ける問題があります。放射線取扱主任者の勉強を少しだけやっていた時期があったので、それで選択しました。
・船舶海洋工学(流体)
僕の専門科目です。主に船舶算法(方形係数とかその辺)・プロペラの推進について・浮体静力学・船舶の制御についての問題が出ます。めちゃくちゃ難しい問題ではないですが、幅広くちゃんと理解してないと高得点は厳しいかも。
・船舶海洋工学(構造)
構造力学から主に出ます。僕は構造力学がめちゃくちゃ苦手だったのであまり対策は出来なかったです…

結果は基礎能力試験が23/30、専門科目が22/40でした。この地点ではそこそこ上位だったのかな思います。

二次試験

専門科目(記述式)

こちらは27科目から2科目を選んで解く感じ。
対策はとにかく過去問をやりまくりました。こちらも就活担当の先生から頂いたのですが、人事院に開示請求をすれば過去問が手に入れられるみたいです。あと官報に問題作成者が開示されるので、誰が問題作ってるか把握しておくと対策しやすいかもしれません。僕の専門科目は基本的に2人で問題作成を隔年で回してるので対策しやすかったです。
専門記述は配点がめちゃくちゃ高いのでここが勝負みたいなところあります。6割は取りたいところ。足切りが3割~3割5分なので4割は最低でも取っておきたいです。
僕は
・船舶海洋工学(流体)
・船舶海洋工学(構造)
の2科目を選択しました。それぞれ解説していきます。
・船舶海洋工学(流体)
抵抗実験・抵抗推進・プロペラ推進・船舶復原論・船舶の運動制御・船体運動力学あたりから出ます。プロペラに関してと船舶の横揺れ復原論に関しては頻出かなと思います。
今年は造波理論と抵抗推進あたりから問題が出ました。造波理論はここ数年の過去問では見なかったのでびっくりしました。大学のテスト以上院試未満って感じ。これは船舶海洋工学に限らずだとは思いますがちゃんと大学で勉強して対策すればいけると思います。
・船舶海洋工学(構造)
構造力学・破壊力学・振動力学・安全性工学あたりから出ます。特に中立軸の移動による二次モーメントの変化は頻出です、今年も出ました。あと今年は船の形から船の種類を答える問題とかも出ました。流体もそうなのですが、今年は新しい傾向の問題が多くて、その分易化してるように感じました。

政策論文

日本語の参考資料2つ、英語の参考資料1つを読んで日本が今後どのような政策を取ればいいのかについてレポート用紙に書きます。
基本的にトンチンカンなことを書かなければ足切りは喰らわないです。しかし逆に高得点を取るのも非常に難しく、配点も高くないです。個人的には対策しなくてもいいのかなと思います。僕も対策しませんでした。
ただどれくらいの字数埋めればいいのかは知っておいた方がいいと思います。レポート用紙の裏にいくことは最低限で裏の半分くらいまで書くことが出来たら非常に良いらしいです。このことを知らなくて僕はレポート用紙表面で終わらせてしまい、割と絶望してました。多分足切りギリギリやったと思います。

面接

面接は事前に面接カード(多分就活でいうところのES)を書いておいて、それについて聞かれます。基本和やかな雰囲気でした。面接カードは就活やってる友達に添削とかしてもらいました。ちなみに圧迫面接とかでは無かったです。面接カードの項目と書いたこと、そして面接官から聞かれたことを羅列していくんで、参考にしてみてください。
・何故国家総合職を志望したのか
父親が自衛隊で影響を受けたのと研究がしたいからみたいなことを答えたら、社会保障費と防衛費のバランスについてどう思うか聞かれました。
・勉強で達成感を感じたこと
大学の専門科目であった設計授業について書きました。そもそもどんな授業だったのか、どのような役割を与えられたか、何を学んだかについて聞かれました。
・社会的活動や学生生活で達成感を感じたこと
短期留学に行っていたのでそれについて書きました。どのようなプログラムだったか、そのプログラムを受けて何を学んでどのような結論に至ったのか、など聞かれました。
・日常生活で達成感を感じたこと
マジで音ゲーくらいしか書くことが無かったので音ゲーについて書きました。音ゲー知らん人でも分かるように「SOUND VOLTEXで頑張って剛力羅金枠取ったよ」みたいなことを書いたのですが、面接ではマジでノータッチでした。
・志望省庁について
防衛省と防衛装備庁を書きました。内部の部署でどっか行きたいところあるかって聞かれてちょっと焦りました。
時間としては20分くらいですがめちゃくちゃ疲れました。余談ですが、面接の翌日にインフルになってしまい数日寝込んだのでナイスタイミングでの面接でした。

結果

結果は先述の通り合格でした。
席次は合格者260人中30番くらい。結構良かったと思います。
各科目の点数が開示されたら追記するかもしれません。
もし質問とかあればTwitter(@zakki_dokusyo)までお願いします

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