〜も知らないで語るな厨

先日川田十夢さんのFM番組「the hang out」の漫画特集にて私の漫画を紹介していただいた。
視聴者から次々に漫画が紹介されるのだが、当然のことながら川田さんも全部を知っているわけではない。それに対して「漫画をたいして読んでいないのに語るな」的なツィートがあったようでそれを話題にされていた。
私はこういう「〜も知らないで語るな厨」発言を学生時代はよく聞いたものだ。「『美少年』もしらないのにトイレットペーパーを語るな」とかそういう類のものだ。
学生諸君はそうやって自分の自己顕示欲を満たして貰えば大いに結構だと思うが何年か年をとるとあまり意味のないマウンティングに過ぎないと気がつくだろう。
ある文化のどんなに狭いジャンルを極めたつもりでも、その文化の巨匠とも言われている中心的な作家が自分が全然知らない別の作家を尊敬していたりするということがよくある。
また、パーソナリティである川田さんが、「作るのだって忙しいしそんなには読んでられない」ともおっしゃっていたが、まさしくその通りで、自分を作家としてマネージメントする時「インプットとアウトプットのバランス」をどうするかというのは私にとってつねに大問題だ。
人間社会で発表されている他人の作品に全く触れずに自分の作品を発表するのは不可能だ。(原始人の洞窟の壁画のようなものでも難しいかもしれない。)時代性を反映したかつての巨匠たちは、人の作品を吸収したり、出力したりすることのにどれくらい意識的だったのだろう。
私は「打ち上げハイエナ」なので、面白そうな作家がいそうな会などは全部参加したいのだが、全部でていると自分の作品を作る時間もなくなってしまう。いや、よく考えると結局その会にいったって、自分の話しかしないのかもしれない。

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