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【FXスキャルピングのリスク】私がおすすめしない理由

みなさん、こんにちは!今日は私が「スキャルピング取引をおすすめしない理由」についてお伝えしたいと思います。

実は、私もFXをはじめた頃はスキャルピングにハマっていましたので、実体験を踏まえて、特にFX初心者の方に向けてお伝えしたいと思います。


FXのスキャルピングとは

スキャルピング取引についてネットの情報では、以下のように説明されています。

「FXのスキャルピングとは、取引手法の一つで、非常に短期間(数秒から数分)での売買を繰り返すことによって、小さな価格変動から利益を得ることを目指すトレーディングスタイルです。1回の取引で得る利益は小さいですが、頻繁に取引を繰り返すことで利益を積み重ねることができます。」

ポイントは以下のとおりです。

- 短期間の取引である
 数秒から数分という非常に短い時間枠で取引を行います。

- 小さな価格変動を狙うため、1回の取引で得る利益は小さい
 数pips(通常は1~10pips)程度の値幅を狙って取引を行います。

- 高頻度の取引で小さな利益を積み上げる
 一日に数十から数百のトレードを行い小さな利益を積み上げていきます。

スキャルピングの語源

スキャルピングの語源は「scalp(頭皮を剥ぐ)」という意味で、北米先住民の一部の部族で行われていた戦利品としての頭皮を取る習慣に由来します。

わかりやすく例えるなら、「みかんの薄い皮を1枚1枚を剝ぐことを繰り返して果実に到達する方法」という意味合いです。


スキャルピングの現実とリスク

さて、スキャルピングの基本については、ご存知の方も多かったと思いますが、1日に数十回以上のトレードを繰り返し、小さな利益を積み上げていくというのは疲れるイメージしか湧きませんね。

しかし、スキャルピングの人気が高い理由は他にあります。
それが、「高いレバレッジ」とセットでの活用です。

レバレッジを高くしていけば、短い値幅でも大きく資金を増やすことができ、短期間で資金効率の良いトレードが可能になります。

国内証券会社であれば、最大25倍のレバレッジが可能で、海外証券会社では、800倍や1,000倍のレバレッジも可能ですから、効率良く資金を増やせることがわかります。

実際に、スキャルピングで億を超える収益を上げたトレーダーも実在しますし、短期間で高額の収益を獲得することができる魅力的なトレードスタイルであることは間違いありません。

しかし、逆もまた然りです。
短時間で大金を失ってしまうのもスキャルピングの一面です。

つまり、レバレッジを効かせれば短時間で資金を大きく増やすことができますが、下手をすると短期間で大きな資金を失うリスクも非常に高いのです。


スキャルピングの落とし穴にハマった私の経験

私がFXをはじめて最初に行ったデモトレードで、50万円以上の利益を獲得したときも、ハイレバレッジによるものでした。

当時の国内証券会社のレバレッジの最大倍率は400倍で、私が開設した証券会社のデモ口座の証拠金は1,000万円からのスタートでしたから、短い時間で50万円以上獲得することも珍しいことではありませんでした。

当然、リアルトレードも最初からハイレバレッジのスキャルピング一択でした。

この時、連敗続きで資金が減っていれば、早々に撤退していたと思いますが、たまに勝つことが厄介でした。短時間で大きな資金を獲得できる興奮が病みつきになり、最後はFX中毒が災いして、為替市場から退場することになります。

次のセクションでは、特にFX初心者の方にむけて、私がスキャルピングをおすすめしない具体的な理由を項目をあげてお伝えします。

スキャルピングを実践中のトレーダーの方からの反論もあるかと思いますが、ご容赦いただければと思います。


私がスキャルピングをおすすめしない具体的な理由

《 理由① 》高い集中力と迅速な判断力が要求される。
スキャルピングは小さな値幅(数pips~10pips)を狙うため、高い集中力と迅速な判断力が求められます。
ここで、Zさんというトレーダーの例を用いて、スキャルピングトレードの現実をイメージしてみましょう。

仕事を終えて帰宅したZさんは、この日もスキャルピングでトレードを行います。最初のトレードでエントリー後、思惑通りプラス方向に5pips動きました。狙い通りの結果に、迅速な判断で即座に決済します。その後も好調にトレードは進み、5連勝で資金を大きく増やすことに成功しました。

この日、調子がいいZさんは自信に満ち溢れ、さらなる欲が芽生え6回目のトレードに挑みます。Zさんは自信満々で、これまで以上にレバレッジを大きく上げてエントリーします。

しかし、レートは少し揉み合った後に逆方向へ動き始めました。PCの画面に映し出された含み損は膨らみ続けます。

Zさんは「マズイ」と思い、早めに損切りしようとしますが、5連勝で得た金額が減っていくことを受け入れられません。

『もう少し我慢すれば、反転するはずだ!』

そう思い、設定していた損切り設定をキャンセルし、Zさんの頭の中はお祈りモードに切り替わります。
しかし、レートはさらに含み損を拡大させる方向へと動いていきます。Zさんは放心状態となり、ただただチャートをボーッと見つめるだけです。

そして、さらに含み損が膨れ上がったところで、『もう無理だ!』と我に返り、ようやく損切り決済を行います。

このように、ポジション保有中の迅速な判断というのは想像以上に難しいものになります。欲がある以上、誰しもが同じような経験をする可能性は極めて高いのです。

ちなみに、この話は私の体験談です。


《 理由② 》トレード回数が必然的に増えるため勝率が低くなりやすい
先にお伝えしたように、スキャルピングは小さな値幅を狙うため、ロット数が小さいと1回のトレードあたりの獲得金額も少額になります。そのため、トレーダーはレバレッジを上げざるを得ません。

しかし、過度なハイレバレッジは現実的ではないので、トレーダーの許容範囲内でレバレッジを上げることになりますが、取引回数は間違いなく増えるはずです。

しかし、連敗が続くようでは元も子もありません。そのため、スキャルピングは高い勝率が要求されるのです。私の経験では、最低でも70%以上の勝率は必須だと思います。

たとえば、3連勝して1回負け、2連勝して1回負けの5勝2敗で勝率は約72%です。この勝率で1回あたりの勝ちの金額が、負け金額より多いか同額であれば資金増となります。

しかし、FXトレードにおいて一般的に言われているのは、トレード回数が増えると勝率は低下傾向になるということです。小さな値幅を狙って小さい利益を積み上げていくというのは聞こえはいいのですが、連続して小さい利益を獲得すること自体が非常に難しいのです。

さらに、理由①で述べた迅速な判断力に迷いが生じた場合、どうなるでしょうか。負けた時の金額が連勝で獲得した金額を上回ってしまえば、例え5勝2敗で勝率が約72%でも、損失になることがあります。

トレードはメンタルの影響を無視できません。トレード回数が増えれば増えるほど、メンタルの影響度は高まり、リスクも高くなります。

《 理由③ 》悪いクセが染みついてしまう
スキャルピングでレバレッジを大きくすると、デイトレードやスイングトレードに比べて、ポジション保有中の緊張感が非常に高くなり、常にストレスを伴います。

レートがまだ伸びるだろうと悠然と構えていると、一瞬で含み損に変わることもあるので、素早く利確する必要がありますが、これが、トレードスタイルを変えた際に、悪いクセになってしまうのです。

たとえば、スキャルピングからディトレードにトレードスタイルを変えた場合、まだリワードが見込める相場状況でも、すぐに利確してしまったり、まだ反転の可能性が十分ある相場状況でも、レートの逆行が不安になって早く損切してしまうのです。

私はこの悪いクセによって、利確後に数十pips伸びたり、損切後に反転して当初の思惑通りの方向にレートが伸びていったケースを嫌という程経験しました。

正直、今でも完全には抜け切れておらず、明らかにトレンドが長期足の方向にある場合でも、すぐに利確してしまい、その後数十pips伸びたというケースもざらにあります。

7/23(火)にその典型例のトレード(GBPJPY)がありましたので、7/30(火)にトレード記録にてお知らせします。


まとめ:私はディトレードをおすすめします

実は、スキャルピングはあらゆるトレードスタイルの中でも最も難易度の高い方法と言われています。高度な技術と経験が必要で、メンタルが受けるストレスも尋常じゃありません。

以前、テレビ番組の特集で、スキャルパーと呼ばれる小さな値動きを狙うトレーダーが、エントリーと決済を瞬間的に繰り返して利益を積み上げている様子を拝見したことがありますが、まさに余人には真似のできない芸当といえるものでした。

流石に芸当までのスキルは必要はないと思いますが、スキャルピング取引をご自身のトレードスタイルとして取り入れるならば、取引回数が増える以上、高い集中力と迅速な判断は必須であることは認識しておかなければなりません。スプレッドも無視できないコストになります。

前回の記事でもお伝えしたように、私はなるべくチャートに張り付かず、時間を他のことに使い、少ないトレード回数でメンタルにも優しいトレードを目指しています。

その為、狙うのは小さな値幅ではなく、大きな値幅です。資金を増やすにはリワード獲得は絶対条件ですので、私はスキャルピングではなく、ディトレードをおすすめしています。

今回は長くなりましたが、最後までお読みいただき、ありがとうございます。この記事が少しでもお役に立てたなら、嬉しく思います。次回もお楽しみに!

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