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フェムテックの先駆け「ルナルナ」の歴史

・女性(Female)と技術(Technology)を掛け合わせた造語「フェムテック(Femtech)」。技術の力で女性の生活や働きを応援しようという発想から、新たな商品やサービスを提供する企業が欧米で続々と生まれている

・日本でフェムテックの先駆けともいえるのが、生理日管理アプリの「ルナルナ」だ。ルナルナのアプリに生理日を入力していくと、次の生理日の予測が示されるほか、その日の体調や肌の調子といった「お告げ」が毎日更新される。近年は「妊活」にも多く使われるようになった。「避妊希望」「妊娠希望」という二つのコースを選ぶことができ、それに合わせたメッセージが表示される

・ルナルナが始まったのは2000年。現在は1300万ダウンロードを誇るが、19年の歴史の中では、生理への「理解のなさ」に苦しんだこともあったという。取引先から「生理という言葉はだめ」「血を連想させる赤やピンクはだめ」と言われたり、コンビニ大手と組んで発売したスイーツまん(いちごミルク味)は、ネット上では「性的なことを連想させる」と議論を醸したりした。しかし、担当者は「最近はネット上で男性がまじめに生理のことについて話すようになったり、生理用品を開発する男性を描いたインド映画『パッドマン』がヒットしたりと、少しずつ社会は動いてきている」と変化の兆しを語っている

“生理日管理”サービスといえばルナルナ。私の周りでも愛用している人が多い。

『ルナルナ』は、(株)エムティーアイが運営しているライフステージや悩みにあわせて女性の一生をサポートする健康情報サービスだ。

「すべての女性の幸せの実現に貢献する」というミッションのもと2000年よりスタート。女性の社会進出、出産年齢の上昇、そして不妊への不安を抱える夫婦の増加など、時代とともに変化する女性の健康を取り巻く環境や課題に対応すべく、妊活サポート機能や、サービス内に記録した健康情報を提携した産婦人科医へ提示できる機能など、次々とリリースしている。

しかし、その裏には生理に対する偏見との戦いがあったそうだ。

取引先からの苦言、消費者からの批判、思わぬ炎上…。

これらについてルナルナ事業部長の日根さんは「生理は簡単に性交渉や妊娠と結びつけられてしまうが、女性の体には当たり前にあるもの。男性は恥ずかしいという気持ちからか、すぐ『ネタ』にしてしまう人もいるのかもしれない」と話す。

ルナルナの元には重い生理痛やPMSを抱えながらも上司や同僚に理解されない、あるいは申告しづらい環境に苦しんでいる人や、女性特有の疾患や身体的な事情で目指していたキャリアを諦めざるを得なかったという女性たちの意見が寄せられている。

たとえ偏見に晒されても、これらに応えるべくサービス展開をし続けているルナルナは、生理について声をあげにくい女性にとって心強い存在だ。


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