【腹膜偽粘液腫】7.私の場合:腹膜偽粘液腫発覚までの病歴
注意書き
超個人的な視点と感想で行きます。医師の監修はないので、期待している方は回れ右。
あくまで「私のケース」ですし、お腹の中のことはぶっちゃけどうなっていたのかはわかりません。なので、かなり推測交じりの記事であることをご承知おきください。
2012年1月虫垂炎
うら若き20代の頃、虫垂炎に罹患しました。当時自宅から1時間程度のところに通勤していたんですが、勤務先で猛烈な腹痛を感じ、早退して勤務先近くのクリニックを受診。超音波と触診で虫垂炎の疑いと診断されたんですが、「この近くの病院に搬送しますか? 自宅近くの病院に紹介状かきますか?」の二択を迫られ、実家に住んでいた私は迷わず自宅近くの病院を希望。救急で受付けてもらえるかの確認をした後、紹介状もらって向かいました。まさか虫垂炎引きずりながら電車に40分乗るとは思わなかったけどな。(駅から病院まで徒歩5分の距離を、15分近くかけて歩いた)
実家の両親に虫垂炎の疑いがあるから近所の総合病院行くと電話したところ「まさか〜」と疑ってかかられ、晩御飯はいるの? とトンチンカンな質問をされた後、最終的には入院するまで信じてもらえなかったという思い出付きです。
総合病院に着いたのは17時過ぎ、虫垂炎の確定診断は18時ごろだったと思いますが、両親が入院の手続き諸々のために到着したのは21時すぎ(ほぼ22時)でした。飯>娘の入院といういわばドライな感情が今も続くおかげで、腹膜偽粘液腫罹患後もいい意味でこれまで通りの親子関係が続いているのかもしれません。失笑。
さて、虫垂炎は入院してまず点滴治療でした。すぐに効くよ! という触れ込みでしたが、これが一切効かない。最初の痛みより悪化してね……? 鈍痛が背中まで響くんだが……? という疑惑が自分の中で膨らみ、わりと早い段階から看護師と医師に訴えていたんですが、人によって効くまでに時間がかかるからとあしらわれてしまいました。結局入院から4日目ぐらいの朝にいよいよ痛みが引かない=効いてない疑惑が浮上したのか急遽造影CTをとることになり、炎症がひどく、当初よりも悪化してるという診断になりました。
この段階で医師は切るか薬変えるか検討したようですが、今切るとなると開腹部が大きく、年齢的に腹の傷は無しか小さい方がいいだろうという配慮から、内科的治療が選択されました。マジこの配慮は時代というか、主治医の年齢感じさせますよね。一度の入院で一気に済ませてくれた方が金銭や仕事への影響を加味すると助かるんですが、金銭的な負担や仕事への影響は加味されなかったらしい。
結局この2種類目の点滴が効いて虫垂の炎症はおさまりましたが、まる2週間の入院。この話すると虫垂炎で点滴治療なのに2週間入院した人初めて見た! と言われることが多いのですが、入院中医者にも同じこと言われてるので、特殊な事例だったと思います。この薬が効かない事例、あるっちゃあるけど滅多にないんだよね……と言われました。
現在の主治医に聞くと、「この時に虫垂が腫瘍化していた可能性はある。ゼロとは言い難い」と言われました。10年前の疾患ですが、ホントに腹膜偽粘液腫は進行ゆっくりなので、あり得るそうです。当時摘出しなかったから、真実は闇の中。
虫垂炎の予後
退院後の予後は良好でした。1週間ほど自宅で食事療法というか回復食をたべ、職場復帰後も胃腸への負担がないようにおかゆ持参&繊維質が多いものは控えていました。なにせ約10日間絶食ですごしていたので、胃腸の動きがおかしいんですよね。
退院から1ヶ月後に外来で再度診てもらいましたが問題なく終了。このときに、いまなら腹腔鏡手術で虫垂摘出できるけどどうする? と聞かれました。小さい傷口で手術できるから、回復も早いし、短期間で退院できるよ! という話です。ただ、まだ20代だった私には立て続けに会社を休むとは言いづらく、主治医は執刀する頃にはほかの病院に転院するというし(笑)、またお金が飛ぶのも嫌だったのでお断りしました。この時摘出してればもしかしたら……と、虫垂が原発だと判明した後に何度か悔やんだのは事実です。この時にほんとに腫瘍となっていたかは別として、取っておけば腹膜偽粘液腫にはならなかったはずですからね。
ただ、虫垂炎は繰り返す人もいるので、そうなったら取るほうがいいよと医師からすすめられていました。
結局虫垂に痛みを感じたのはこの時だけで、2023年に原発として摘出手術をうけるまで、本当に再発することなく、私の虫垂炎はお腹の中でおとなしくしていました。ホントに。
3年だったかな? 経過して告知事項に引っ掛からなくなった頃、速攻で医療保険入りました(笑)
2016年子宮筋腫
そうして虫垂炎を忘れた頃に産婦人科を受診すると、今度は子宮筋腫が見つかりました。聞くと祖母も婦人科の疾患があったらしいので、これは完全に遺伝ですね。
子宮筋腫は急成長しない限りは良性の可能性が高く、私の筋腫もスローペースで大きくなる良性でした。妊娠にも影響のない位置&大きさだからスルーして平気だよとは言われていたものの、結局筋腫がそこそこの大きさになって気になる&膀胱に近いため頻尿になると言われ、3年後の2019年に筋腫の核出手術をおこないました。この時に筋腫の手術した病院が2022年に腫瘍を発見した総合病院でした。
子宮筋腫の予後は時期経てば再発がスタンダードで、実際2024年現在また2cm程度の筋腫ちゃんができてます。もう腹膜偽粘液腫のために子宮とバイバイ決まってるので、筋腫は積極的にスルーしてます。
2022年帝王切開&腹膜偽粘液腫発見
ふんわりとぼかした書き方しましたが、実は腹膜偽粘液腫の腫瘍を発見した開腹手術は帝王切開でした。ググると2020年に仙台で同じ症例があったので、レアに違いはないが、可能性ゼロではないって感じですね!
子宮筋腫の核出手術をした病院であること(当時のカルテがある)、第一子なので里帰りしたかったこともあって、実家近くの総合病院に再びお世話になりました。もともと、子宮筋腫とる時にそこら辺も見込んでいたので、当然と言えば当然なんですけど。
腫瘍発見&病理検査の結果がわかったあと、当時の執刀医が2019年の子宮筋腫核出手術の記録をアレコレ確認してくれたんですが、いわく、「変な腫瘍や粘液はなかった」と。
当時は虫垂の粘液腫瘍が子宮や卵巣に散っていなかったか、腹腔鏡手術だったので視野に入らなかったか、どちらかだと思います。結局、病名わからないまま転院することになったのはすでに書いた通り。
お世話になったことは確かだし、もしかしたらこの病院じゃなかったら「とりあえずとって病理検査に回すか」とはならなかった可能性もあるので、告知担当した医者に苛立つことがあっても病院自体を貶す気持ちになれないのはここらへんの、「できる範囲で調べてはくれていた」という実感があるからですね。
そうしてnoteに書いた通り転院先の病院で病名が発覚し、セカオピを受診……と流れていきます。
おわりに
というわけで、内科的治療で虫垂炎を終わらせた方、ちょっと不安にさせたらすみません。まあそういうケースだったんです、私の場合は。
たぶん今なら性格もそれなりになったので、「若い女性だから腹切らないほうが本人のためだろう」なんていう男性医師がいたら「男女で対応に差をつけず、医者として開腹した方がいいか悪いかを決めてください」って言いますし、子供にそんな言い方する医者がいたら「手術痕を理由に結婚嫌がる婿はこちらがお断りしますから、気にせず手術してください」って言いますね。
私の場合は幸いにして帝王切開で見つかりまして、早期発見&早期治療につながりましたが、ホントにどんな検査&手術が早期発見になるかはわかりません。先日芸人さんがPETCTを(おそらく自費で)受けて初期の腎臓がんみつけた話がニュースになりましたが、ホントに思いもしないところでみつかるのががんです。
家族歴で気になる人がいれば検診の時に気にかけたりオプション追加したりして、みなさん早めに治療につながることを祈ってます。
さて次回はネタ未定。週一更新に飽きたともいう(笑)入院時のグッズの話とか、ネタはあるけどまとまらないのでしばらくおやすみします。
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