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The Dark くらやみとの和解

稲妻が光るのを見て、僕らは初めて光の存在を心に知らしめる。
だんだんと昼が更けたころ、誰かが語りかけてくる。
それと話しながら、光をみている自分達のことを知り、
それと同時に僕らが今包み込まれているモノが闇であることを知る。

電光黒暗々の中、僕らは1度に2つのモノに出会うのだ。
どちらが欠けても出会うことはできない。
お互いを補完し合うようにそれらは均衡を保ちながらそこに生きつづけている。

ぼくらはいつでもそこにいたよ
でも時を経るごとに、みんなとはなすことが少なくなっているよ

昔のことを覚えているかい?
子供の時、外遊びをした後に暗くなるから急いで家に帰った時、
手をひいて急かしてくれたのはだれだっけ。

夕方になって、なぜだか友達がいつもより多くいたように感じたのは、
なんでだったんだっけ。

ぼくらが一緒に出会える時は、お互いが混ざり合った変動の刻。
そのときに一番お互いがはっきりと出会える。

あの時僕らが出会ったのは何だったのか、
知らないはずなのに、今までもずっとそばにいてくれていたような
どこか懐かしいような感じがするのはなぜだろう。

僕らの昼にあたる夜、そこはぼくたちがいちばん触れ合う刻だった。
だんだんと闇の中に光が多くなったことで、
少しずつ僕らは追いやられていったんだ。

でもね、ぼくたちはみんなの中にも住んでいるんだよ。
ベッドで横になる前、お昼におおあくびをしているとき、
そして今も。

そう言って、段々とうすくなっていく君は、見ていて切なくなる。

ねぇ、ぼくはどうすればいい?
かなしくなった君がそう問いかける

『ぼくらはいつでもきみのそばにいるよ。』
きみたちは光の住人であると同時に、くらやみの中にも生きている。

出会いの場があることで僕らはそれを認知する。
認知することでその言葉を描き、造形するそしてそれらを心に留め、友人たちと分かち合うため、形から言葉を生み出す。

歴史に残すため僕らは紙に書いてみる
そうして紙の上に稲妻を落とす。

きみのために、僕は何ができるだろう?

そうしてぼくらは皆、
それぞれが手の中に持った”くらやみ”を持って家路につく。
夜の明かりに照らされて、
ぼくのそばにいる影が、いつもより少しだけ、笑っているような気がする。

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