自分と同じ生年月日の別人を占う為に、まずはお互いの人生を比べようとしたら、予想外に自分の人生の添削が上手くいかない話…【自分にとっての二年目:白昼夢編】
どれくらい細かく過去を振り返っていくか迷ってるけど、まずは書くだけ書いてみようと思う。
1年目の終わり~2年目のはじまり
電気工事士の仕事には相変わらず苦戦して毎日命懸けだったが、給料だけは良かったので一人前まで根性で乗り切ろうと電気工事士を続けていた、そして当時7年付き合っていた彼女に遂にプロポーズをした!
のだが…
最初の返事は「保留」だった。
理由は彼女が俺と付き合い始め、同棲もして一緒に過ごしてきて感じた「違和感」だった。
具体例を挙げるとキリがないので割愛するが、彼女の考えは正しいと言っておく。
モヤモヤしつつも結婚は様子見という方針になった。
その後、仕事面で俺があまりにも使えない人材だったため、段々と立場が危うくなっていき、あわやクビか大幅減給という所まで追い詰められた。
そんなある夜、彼女から「アスペルガー症候群」についての本の内容と、俺自身がアスペルガー症候群なんじゃないか?という話をされた。
本の内容はほとんど当てはまっていたし、仕事面でも社会的に追い込まれていた上、結婚の話も保留の状態だったので、「アスペルガー症候群」の検査を受けることが現状を進展させる鍵になると考え、5万円かけて精神科で発達障害の検査を受けることにした。
会社には「仕事が出来なさ過ぎて障害を疑い始められたので、検査してハッキリさせてきます!」と休暇も取った。
当時の俺は自分の事を「純粋にダメなだけの健常者」だと思っていたので、「この検査を通して自分が少なくとも普通の人間だと証明し、後の事は気合いで何とかする!」というつもりで検査に望んだ。
結果は…「重度のアスペルガー(今で言うASD)」だった。
これは誤算だった…健常者であることを証明しに行ったら、本当に発達障害だったのだ。
この検査を受けるには付き添いが必要で、同棲して近くで自分を見ていた彼女にその役をお願いし、今後のために一緒に結果の説明を受けてもらうことになった。
医者からは「人間的な成長と、障害特性による性質は分けて考える必要がある。これからも恐れず沢山の人と関わり続けていけば、人間として成長することで障害をカバー出来るようになっていく。しかし、たとえ人間的な成長を遂げても、生まれつきの障害特性自体は一生そのまま。一番近くで共に生活していく上で彼女さんはある程度の覚悟が必要になる。」とのこと。
会社には「…本当二障害デシタ。ハイ…」と、無心で報告するハメになってしまった。
その後、なんやかんや待遇の件はうやむやになっていった…(一応正社員なので、実際には労基法違反なのだが…)
この1、2週間後位に、彼女からプロポーズを承諾された。
向こうの親族からは「結婚やめといたら?」等と色々言われていたし、正直予想外だったし、嬉しかった。
そして、これまで以上に戦って勝ち残る必要が出てきた。
形式的には健常者扱いだとしても、もう周りからは内心「健常者モドキ」「障害者」というイメージを持たれるのは必至だからだ。
どんな手を使っても「自分を選んだ彼女の決断」を正当化し、周りを雑音を黙らせる必要があった。
そんなこんなで彼女と正式に籍を入れ、結婚した訳だが、このタイミングでもう1つの計画が持ち上がった。
それが、元々彼女の住んでいた家を建て替えで「マイホーム」を建てようというものだ。
計画が立ち上げ段階で色々練る必要があったのと、俺がローンを組む事になる際に邪魔になる精神科の受診歴を消すのに幾らか時間が掛かるため、マイホーム計画は俺自身の中長期的な目標となった。
最後までやり遂げる事が出来れば、「彼女の決断」は正しいと周りにも伝わる。
仕事サイドの周りの人からは「土地の所有者と建物のローン債務者が別れていると、万一離婚した時に修羅場になるけど大丈夫か…?」等と色々心配されていたが、当時の俺は全く気にしていなかった。
ただ、自分が発達障害だと自覚し、その症状と向き合う為に症例を調べる中、腑に落ちない点もあった。
俺には傍目には意識障害レベルの眠気があった。そのせいで業務中にしばしば死にかける。
しかし、アスペルガーの症例にそんな症状は見当たらない。
色々調べた結果、「ナルコレプシー」という病名が見つかった。
当時の俺はナルコレプシーの診断があれば、薬で症状を押さえることが出来ると考え、彼女に「コッチの検査も受けた方が良いかも知れない」と言ってみたが…
「もうこれ以上普通の人から離れないで欲しい。薬にも頼らないで、人として成長して何とかして欲しい」と…
現実的にも、発達障害はまだ誤魔化せても、「ナルコレプシー」は正式な持病扱いになるためローンの関係でも邪魔になるかもしれない…
そこで、俺は最初に「自分の身体の状態」から目を背ける事にした。
もっと仕事が出来るようになれば何とかなる!みたいな感じで…
新婚生活は本当に楽しかった。
ただ、その一方で彼女を追い詰めてもいた。
所謂「カサンドラ」という状態だ。
感情を読み取る能力の欠損、感情を発信する能力の欠損、ケンカしても頭がついていけずにフリーズする頭の回転、表情と思考の相反、強烈な眠気で会話中や外出中、運転中にダウンして動けなくなる…等々
周りの人に愚痴っても本当の意味での共感は得られない状態。
そんな状態でどうにか半年程生き延びた頃、お互い共働きのまま同棲、結婚した彼女が転職することになった。
転職先での新しい人間関係も好調の様でとりあえずは一安心。この時はそう思っていた。
当時の俺はある程度の仕事を覚えてきて、単独で行動することが多かった。
(…とはいうものの、この仕事に必要な根本的な能力が欠けているため、振り返ってみると一番タチの悪い状態かもしれない)
だが、出先で睡眠発作が起きて死にかけたり、殺しかけたり、身動きがとれなくなって仕事が終わらず、徹夜で抱えている仕事を終わらせたり、謎の理由で終わらせられなかった事にして、翌日そのまま仕事をこなす日も頻繁にあった。
会社には「眠くて動けません!」とは口が裂けても言えないので、仕事が出来ないイメージを利用して誤魔化していた。
加えて、土曜日辺りになると謎の虚脱感に襲われるようになり、せっかく仕事を終わらせて、あとは家に帰るだけなのに、車のエンジンすら掛けられずに車中泊して、回復してから日曜日の夕方頃にどうにか家に帰ったり、仕事が終わっていないときは休日は消滅してそのまま働き続ける様な状態だった。
家に帰るのは大体深夜過ぎで、朝起きるのは4時~5時頃。彼女は自分を見送る為に一緒に起きてくれたり、夜待っていてくれたりもしたが、そのうち彼女の体調の方が崩れはじめたので、生活リズムは分離してもらった。
夜家に帰って、彼女の話を聞こうとしても意識が遠のいて、気付いたら首が振れてしまったりして会話も成立しない。
それでも夢を叶えたかった。
どんな手を使っても生き残り、勝ち残らなければならなかった。
そうして、大体年末頃。
仕事が深夜に片付いて、家に帰る前に発作が起き、動けそうもないから家に帰れない連絡を彼女にして、翌朝そのまま働くつもりが、家に忘れ物があることに気付いて、朝方、家に帰った時のこと。
玄関を開けると知らない靴があって、
こっそり寝室の襖を開けると、
いつも自分が寝ている場所に、
別の男が眠っていたんだ。
襖を閉めて、キッチンに行って、包丁を眺めながら、何人にするか考えていた。
0、1、2、3…
なんてことを考えていると、不意打ちで上司から電話が掛かってきて、俺はあろうことか、包丁じゃなくて電話を取ってしまった。
上司から電話を対応しているうちに、男はそそくさと家を後にしていた。
彼女は男をただの友達だと言い張り、一切悪びれなかった。
…俺は彼女の言葉を信じる事にした。
次に俺は「自分の目に映る全ての事実」から目を背ける事にした。
俺の2年目は大体こんな感じかな…?
…これ、10行位にまとめたいのだけど、何処を削ったらいいと思う…?
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