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朝が来る前に

日の光が君を照らす
昨日今日明日がやってくる
私の愛は光とともに
はるか遠くへ飛び立ってしまう
明日が 君を連れ去っていく
近寄るな 消えてしまえと喚いたら
明日は二の足を踏んで躊躇した
私はどうにか君のそばにいたくて
飛び回る影に助けを求めた
黒い夜だけが ちっぽけな僕らを巨大にさせる
もう二度と日が差さないように
太陽を覆い隠してしまおう
日の光が届かなければ
あと少し寄り添っていられる 

君が暗闇の中を歩くとき
甘く柔らかい芳香歌(彷徨歌)が流れる
それは耳ではなく鼻腔を通って
脳へシグナル として 轟き
パチクリさせる信号機のように
オートマチックにロマンチックだ
ああ 神様 連れて行かないで
このぽんやりとした時を奪わないで 
ああ 日の光 這いずり回って蠢いて
どうか地上に出てこないで