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「柚希未結つくってみた」はどのように制作されたのか

はちみりです。

昨日、柚希ジムの2020年エイプリルフールネタ企画として、こんな動画を公開しました。

今回の動画は、柚希未結さんに出演を依頼させていただいたり、いろいろと新しい試みもありました。

久々にちゃんと表に出すタイプの企画をやったので、どんな考えや経緯で企画されてどのように制作していったのか残しておきたいと思います!

2年越しの企画だった

実はこの企画は当初2019年のエイプリルフールに公開する予定でスタートしていました。

基本のアイディアやストーリーは2019年の2月時点で出来上がっていたのですが、その後いろいろあって2019年の企画はストップしたため、今年のエイプリルフールを迎えるにあたって再始動したのでした。

企画を進めていくうえではふたつのことを大事にしていました。

柚希未結ファンが楽しめるコンテンツであることと、自分たちがつくってて楽しいことです。

柚希未結ファンが楽しめるコンテンツであること is 大事

内容をみていただいたらわかると思うのですが、今回の企画は、柚希未結さん(や柚希ジム)を知っているか知らないかでおもしろく感じるかどうかが全く変わるものになっていると思います。

そもそも「大勢の人たちがうっすら楽しめるコンテンツ」と「一部の人達が文脈込で楽しめるコンテンツ」は企画のやり方がまるで違うのですが、今回の我々のモチベーションは後者でした。

「柚希未結ファンが楽しめるのは、どういう企画だろう」ということについてみんなで頭を捻ったのですが、それは柚希未結を今までにない切り口から楽しめるコンテンツなんじゃないか?と考えました。

要は推しに関するコンテンツを世の中にひとつ増やしたいね、という感じです。

内容については、3Dモデルを使って「いろんな柚希未結をつくった」というものにしようというところまではすんなり進んだのですが、じゃあどうやって柚希未結を楽しめるコンテンツに昇華するの?というのが最初の難問でした。

あーでもないこーでもないと議論して、最終的に、一番ベストなのは本人の動きと話し方を再現すること(なんなら本人に演じてもらうこと)だよねという当たり前の結論に達したわけです。当たり前すぎる。

そんなこんなで、柚希未結さんに正式にお仕事としてご出演を依頼させていただき、快諾いただいたことで企画を成立させることができました。

わりと大筋の話だけ決めてあとはほとんどアドリブで演じていただいたのですが、その中で「加藤しょこら」というワードが出てきたこともあって、エンディング曲は加藤しょこらさんの「Only your Braver」を使わせていただきました。

柚希未結ファンにも馴染みのある方ですし、曲もとてもエンディング感があって、今回の主旨にピッタリでした。ありがとうございました。

ややウケぐらいで楽しんでいただけていたら幸いです!

自分たちがつくってて楽しいこと is 大事

これは(合同会社)柚希ジムのコンセプトでもあるのですが、基本、自分たちが楽しめないと感じたことはやらないようにしています。

逆に、楽しそうだと思うことであればお金を払ってでもやります。

今回の柚希ジム的楽しいポイントは、やったことのない技術へのチャレンジです。

動画制作にあたっては「モーションキャプチャー」「動画撮影」「動画編集」「3Dモデル制作」などの作業が必要でしたが、実は柚希ジムの中にはこの中のひとつにでも精通した人はひとりもいないんですね。

みんなド素人の状態から色々試行錯誤してつくりました。

基本的な考えとして、自分たちで企画するものは「今あるスキルを活用するもの」ではなく「今ないスキルを身につけるもの」にしたいと思っています。

依頼のお仕事を含めお金をいただくような仕事はすでに持っているスキルを使うものを。今回のようにお金をいただかない自主企画は新しいスキルが身につくものを。という考えです。

一般的に、本業ではなかなか新しいことをまっさらの素人レベルからやれる機会も限られると思います。

柚希ジムでは、楽しくやってみて、いろいろできることがいつのまにか増えて、なんか生きやすくなったわ〜みたいな感じにしたいのです。


ということで、来年なにかやるかはわかりませんが、今後もなんかおもしろそうなことをやっていきたい。アイディアがある人は教えてくれよな!




--- 以下、作り方の話 ---

最後に、実際どういう風に制作していったの?という部分を書きたいと思います。

こういう企画やってみたいんだけど、でもお高いんでしょう?と思っている方や、単純に興味のある方はどうぞ。

モーションキャプチャー

モーションキャプチャーにはKinectを使いました。Xbox360で出てたアレです。ゲーセンのDanceEvolutionに入っているアレです。

選定理由は「もっとも安価・簡易に全身のモーションキャプチャーが可能だから」です。

もう製造されていない古いKinectを使ったので、購入金額は3000円〜5000円ぐらいでした。たしか。あとはUnityでセットアップするだけです。いやぁ、こんなもんで全身モーションキャプチャーができてしまう時代なんですね。

実際にやってみた感想としては、下半身や身体が前後に重なるポーズのキャプチャー精度にやや難がありますが、概ねそれらしい動きを録ることができます。

高精度が求められる企画には向かないと思いますが、簡易なものでよい場合にはよさそうです。高精度が必要な場合はHiveやLeapMotionを使うとよいのだと思います。

あと、リアルタイムモーションキャプチャーで地味にお金がかかるのはPCです。

そこそこのグラフィックボードを積んでいないと3Dモデルがリアルタイムでスムーズに動かないので、今回はつよつよグラボなWindowsPCをレンタルして収録場所へ持ち込みました。MacBookProとかでは到底スペックが足りないので注意が必要です。

動画撮影

全編をiPhone8のカメラで撮影しています。

当初は一眼レフ(SONY α7Ⅲ)で撮ろうかなと思っていたのですが、撮影場所の都合上セッティングが組める感じではなかったので、試しにiPhone8のカメラで撮ってみたら画も音も使えるレベルだったのでそのまま使うことにしました。

今回はスケジュール的に柚希未結さんのパートを一日で録りきって、我々のパートを後から撮る必要がある都合上、あとからの合成をカンタンにするために画角・立ち位置ほぼ固定の構成にしたので、iPhone8のカメラで通用した部分もあったと思います。

つまり、撮影には1円もかかってない!(場所代を除く)

3Dモデル

3Dモデルの作成にはVRoid Studioを使っています。

無料で使えて、お絵描き感覚で3Dモデルを幅広くカスタマイズできるのでオススメです。

最近ではVRoidで使える衣装を配布している方も多くいて、今回の動画でも使わせてもらいました。

動画編集

Final Cut Pro Xを使いました。

Adobe Premiere Proと並ぶ2大動画編集ソフトのひとつらしいです。

ちなみに今回はそんなに難しい編集もしていないので、動画編集作業は実質数日でやっていて、無料体験期間(30日)の範囲内で終わりました。つまりこれも0円ですね。

グリーンバックの合成など非常にカンタンにできるし、操作もカンタンなのでオススメです。

音声編集

今回はMacで無料で使えるGarageBandで全体的にやりました。一部Final Cut Pro Xの音声編集機能も使ってます。

コンプレッサーをかけたりイコライジングをやったりというぐらいなので、十分でした。ここだけは昔やってたのでノウハウを持っていたところ。

ちなみに歌とセリフはYeti Blueというマイクで録りました。

コンデンサマイクなのでUSB挿すだけで給電できるので取り回しがよいし、集音範囲も色々設定できるので一台持っておくと便利です。

ちなみに柚希ジムでは遊び用に買ってもともと持ってました。

Webサイト

お気づきの方もいるかもしれませんが、今回めちゃくちゃ手を抜いています。単に時間がなかったので!

ペラ一枚の画像とYouTubeの埋め込みだけでできています。ビジュアルインパクトがあればよい静的なWebサイトをそっこーつくる必要があるときによくやるテクニックです。

実質作業時間は30分未満ぐらいです。


そんな感じで、あれぐらいのものはほぼお金使わないでつくれちゃうんですよね。イイ時代だ。

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