「賭博師は祈らない」を読んだ

書泉でと目に止まった「賭博師は祈らない」を読んだ。一言でいうとサイコーだった。ラノベと侮るなかれな歴史フィクション(近代ロンドンが舞台)、酒を飲み、(褐色ロリ美少女を)買い、博打を打つという、高校生に分かるのか?というオトナな描写が30代前半の自分によく刺さる。僕自身、カジノは好きで、海外に行ったときは欠かさず行き、そこそこの額を使い切ってくるが、確かにあの背伸びして賭けたときのヒリつく感じがよく表現されていると感じた。

ストーリーとしては、人でなしの賭博師である主人公が、喉を焼かれた褐色美少女ロリ奴隷を買うことになり、その褐色美少女に絆されてその騎士(?)になっていく話だ。この人でなし、しょっちゅうパイプ吸ってるし、ワインだのジンで悪酔いしているし(ただしこの時代、まだワインを水代わりに飲むのは一般的なはず。西洋でアルコールを昼間から飲まなくなったのは比較的最近の話なのである)、とても健康に悪そうなのだが、またこの描写がイイタイミングで入っている。僕はパイプも吸うので、パイプにタバコを詰める描写とかでニヤニヤしてしまった。一通り、昔のオトナの愉しみ方を習った人が、大いに気持ちよく読める大人向けのラノベという感じだが、だがそれがいい。歴史フィクションで飲む打つ買う、しかも褐色ロリ美少女。最高でないはずがない。6月9日に新刊がでるらしいので、正座で待つとしよう。

なお、作中では、ブラックジャック(イギリス・シンガポールではポンツーンという似たルールが採用されていることが多い)でカウンティングを駆使してカジノから大金を巻き上げるというシーンがある。ブラックジャックはハウスエッジが低いため、実はシンガポールなどではテーブル自体がすごく少ない。このハウスエッジとは、控除率ともいい、大数の法則に則り、そのゲームを無限回プレイしたときにカジノ側の取り分のことである。ちなみに日本が世界に恥ずべき駅前博打であるパチンコは10%〜15%と言われている。もちろん、大数の法則というのは理論値で、実際自慢ではないが、僕はカジノで買って帰ってきたことがない(!)。まぁこの辺は世界カジノ巡りのほうで。ちなみに僕がルーレットをやるときは、ヨーロピアンルーレット(1~36と0があるやつ。アメリカ式は0に加えて00がある)の0賭け一点張りだ。ヨーロピアン式はアメリカ式より2.7%控除率が抑えられるのだ。

もし続刊が続くようなら、アメリカに旅行してもらって、ギャングが抗争を繰り広げるラスベガスで・・・と思ったが、時代的に100年タイムスリップしないとダメか。残念・・・

カジノ資金になります