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黒髪だった自分が、初めて髪を染めた日

初めて髪を染めたのは、20歳になりたての頃。
最初で最後の出来事でした。

当時から自分は黒髪が一番似合う自覚があり、成人式に向けて短かった髪を伸ばしていた。
髪を乾かすのに時間はかかるし、寝ぐせを誤魔化すために雑に髪を結んだりしたのは今でも懐かしい思い出。

成人式の前撮りも、黒髪が映えるような髪型や髪飾りにしてもらった。

そんな私がなぜ髪を染めたのか。
失恋だった。

「失恋したら髪を切る」という話はよく聞くけど、私は長さを変えずに髪の色を変えた。

理由は未練があったから。
好きだった相手は明るく活発な女性が好きだった。
可愛い女の子が周りによくいたあの人。
少しでも相手の好みに近づくための悪あがき。

今だからこそ思う「馬鹿なことをした」と思う後悔。
初めて染めた髪は、違和感がすごかった。
初めてのカラーは、ブリーチして色を抜く必要があったから、もともと思い描いていた色とは異なる色になった。

あの頃に戻れるなら、自分に伝えたい。
「髪を染めても、あの人は戻ってこない」と。

私にとって髪を染めた日は、肌寒い日の失恋記念日。

#髪を染めた日

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