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便利すぎるスマホ機能(バーコード)の盗用にご用心

アメリカの空港でチケットを持たずに旅客機に乗り込んだ男が捕まったというニュースがありました。この男はスキーをするために訪れたユタ州から地元のテキサスにサウスウエスト航空の同伴者無料パスを使って戻ろうとしましたが、あいにく満席だったためパスを使って保安検査場を通過し出発ゲートでキャンセル待ちをしていました。しかし、待てど暮らせど一向に空きが出ず遂に飛行機は男を置いて飛び立ってしまいました。
普通の人間ならそこであきらめて出直すところですが、なんと彼はチケットが無いにもかかわらず同じ行き先というだけでデルタ航空に乗ってやろうと決心するのですからとんでもない男です。
といっても搭乗券がないのですんなりとゲートを通るわけにはいきません。そこで彼は一計を案じました。なんと他人の正規の航空券を盗撮し、それを使おうというのです。最近では紙の搭乗券を持っていなくても、スマホに情報さえ入れておけばそれをかざすだけでゲートを通過できます。男はそこに目をつけたのです。
そうはいっても赤の他人に「ちょっとチケットを見せて」なんて言えば怪しまれること間違いありません。苦労のすえ、最終的に一人の子供がチケットをひらひらさせているのを見つけ、その撮影に成功しようやくゲートを通ることが出来ました。そのあとにゲートに現れた子供のチケットは当然「使用済み」と表示されましたが、子供だけ乗せないわけにもいかず「機械のエラー」だと判断され何事もなかったように出発準備は進みました。
機内に入った男はトイレに隠れ、全員が乗り込んだ後に空いている席に座ろうと出てきましたが悪いことはできません。なんとこの便も満席だったためどこにも座る席がなかったのです。そして、機内をうろうろしているところを客室乗務員に見つかりご用となったのです。
前代未聞の出来事ですがこれは遠い外国だけの話ではなく、日本でも類似の犯罪が報告されています。最近ではコンビニでスマホ決済をする人が増えています。多くの人は会計をスムーズに行なうためレジ待ちの間にスマホ画面にバーコードを準備しますが、その画面を盗撮し他人のバーコードで何食わぬ顔をして支払いをする悪党がいるのです。もう油断も隙もあったものではありません。
スマホは電話、テレビ、お財布から百科事典にいたるまであらゆる用件をそれひとつでまかなえる非常に便利なものです。それだけにその管理には細心の注意が必要だと教えられたニュースでした。

百田尚樹のニュースに一言 令和6年4月10日号より

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