メキシコペソ 1月3週目 今逆張りはしません

今週、イランのパキスタン空襲、これが1番衝撃でした。イランは西にパキスタンは東に敵を構えて、イランは反米、パキスタンは親中でアフガニスタンの武力勢力がらみの小競り合いはあっても、おおっぴらに空爆が起きることは想定外でした。インドネシアが加盟国の団結がないとBRICs加入を拒否しましたが、中国とインドみたいな犬猿の国同士が共同体をつくるなんて無理かもしれません。昔の旧ソ連のような方が、ある程度団結していて暴発の危険性が少ないかもしれないです。
この状況でサッカーアジアカップをカタールで開催しているのは奇妙に感じますが、とにかく平和が一番です。

日本株と円安はアゲアゲ

日本株が絶好調、個人的には非常にありがたいです。ただ、絶好調の要因が中国からの資金流入。不動産危機が抑えられなくなったときに中国人の反応がどうなんだろ?反動が不気味です。4万円の壁を越えることは今年はないと思いますが、万一NISA需要で日本人の預金が恐ろしい勢いで投資に流れたら、かえって危機を感じます。

為替は米国小売好調から始まった利下げ圧力の鈍化、それにともなう米国債金利上昇、そしてドル高による円安と動きが激しいです。来週の日銀会合ですが、震災中なので口先介入はあるかもしれませんが、利上げはさすがに言いづらいと思います。当面のところ「なすがまま」が続きそうです。円安目線は変わりませんが、よほどの植田発言がない限り今週150円超えるとは思えないです。

SHIFT株が3万5千円から2万6千円まで下落、昔この銘柄の急騰急落の逆張りで遊んでいたのでちょっと気になりました。これが製造業で市場を支配する製品や知的財産があるなら短期で買い時かもしれませんが、プログラムのテストを請け負い会社。今は時期ではないと思いました。どんな銘柄でも今は底と思って逆張りすることは控えようと思っています。

それとFRB幹部の「現状維持できるなら利下げは必要ない」との発言、その通りだと思います。

2024年のメキシコ成長予想

国連は、「2023年の成長率は、消費と投資の底堅さ、資本流入、堅調な外需のおかげで予想を上回った。…2024年には、金融情勢の引き締めにより内需が損なわれ、中国と米国の成長鈍化で輸出が制限されるだろう」と成長率の鈍化を予想しました。またムーディーズのアナリストはニアショアリングの好影響はあっても、エネルギーの懸念、アメリカ・中国の景気減速、選挙の混乱から成長率を2.3%に失速すると予測しました。

一方で、財務省は2024年に予想されるニアショアリングの海外投資だけでもGDPを2.1%押し上げていると主張。BBVAは所得の増加と堅調な消費、そして海外送金の増加が成長率を押し上げると3%近くの経済成長の見通しを示しました。
個人的にはウクライナもパレスティナもバイデン政権では決着しない気がしています。大統領選挙が終わるまでは物価上昇圧力は継続、湾岸の海運料割高でアジアの輸出停滞、北米への製造業移転が続くと思います。アメリカの立場からは、景気後退要因すべてをアジアに転嫁することによって自国は助かろうとし、結果メキシコはその恩恵を受けると思います。そういう理由で、メキシコの成長率は3%ぐらいをキープすると予測しています。

トピック

通貨:
先週16.87から週末は17.09
米国小売り堅調、利下げ見送り、国債金利上昇。一方的なドル高はペソ直撃。一時16.80から17.40まで急落

メキシコ株:
週末株価は55.6から55.5

メキシコ中銀:
現在政策金利11.25%:次回の政策金利は2月8日
12月14日の政策金利会合は全員一致で据置
年末金利予測は9.5%で1.75%、0.25%の利下げ7回分を予測(メキシコ中銀の政策金利会合は年8回なので2月を飛ばすと3月から毎回?)
外貨準備高は12月15日時点で2109億ドル、1995年来の最高水準を更新
2023年の税収額は4.5兆ペソで前年同時期より0.7兆ペソ、12.3%増収

INEGI:11月の経済成長は月次で0.4%、最終的には3.4~3.5%を予想

メキシコ年末経済成長率予想
3.6%・・・JPモルガン
3.5%・・・ムーディーズ、パリバ、メキシコ財務省
3.4%・・・XP、シティ、ゴールドマンサックス、BBVA
3.3%・・・OECD、メキシコ中銀
3.2%・・・バークレイズ、BoA、IMF
3.1%・・・フィッチ

メキシコ2024年末経済成長率予想
3.0%・・・メキシコ財務省
2.9%・・・BBVA
2.3%・・・ムーディーズ
2.2%・・・シティ

金融:
11月までの銀行利益が2367億ペソ、前年同期16.9%増加で過去最高を更新中
銀行は高金利で記録的な利益を継続

消費者物価指数:
12月の年間インフレ率は4.66%、前月4.32%より0.34悪化
12月の年間コアインフレ率は5.09%、前月5.30%より0.21改善

貿易収支・経常収支:
貿易収支 11月:6.3億ドル、10月:-2.5億ドル、9月:-14.8億ドル
輸入額 11月:496.2億ドル、10月:519.7億ドル、9月:511億ドル 
輸出額 11月:502.5億ドル、10月:522.3億ドル、9月:497億ドル

11月送金額は49.8億ドル 送金額累計は578.0億ドルで前年同時期より8.7%増加

小売り売上:
メキシコ中銀:メキシコの消費者信用総額1.36兆ペソ、実質年率13.5%増加
ANTADの10月までの累計売上は1兆2110億ペソ、10月単月の売上高は既存店で1.4%減少
INEGI:10月の小売り売上は年率3.4%増加
12月の消費者信頼感指数は46.8、前月比0.4%減少

雇用・失業率:
INEGI:11月失業率は2.8%、就業人口が124万人(そのうち非正規108万人)減少
第3四半期の経済活動人口は前月より15万人増加で6099万人

製造業・自動車:
12月までの累計輸出台数は330.8万台で前年同期比15%増加
12月までの累計生産台数は377.9万台で前年同期比14%増加
INEGI:10月の総固定投資は118.5ポイントで前月比1.9%上昇、鉄道と非住宅建設が牽引。前年同月比24.7%増加
INEGI:11月の鉱工業生産は8ヶ月上昇後の月次1.0%減少。前年比は3.0%増加
12月の景況感は前年同月比54.6%で好況を維持

食品:
水不足で砂糖生産が減少
2023年のとうもろこし、豆の輸入が前年比10%以上増加

エネルギー:
メキシコバスケットは66.87から69.27
フーシ派の紅海船舶攻撃で緊張でエネルギー価格上昇
米国寒波により天然ガス供給と電力に懸念
OPECは2024年石油需要を堅調に増加すると予測

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
メキシコはアメリカの輸出入総額の15.8%で1位(カナダ15.2%、中国11.3%)

USMCA以外:
紅海が緊張状態

観光業:
2023年1~11月までのホテル利用者数は7800万人、稼働率59.6%。
前年同月比3.1%上昇


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