メキシコペソ 7月2週目 為替介入あったの?

今週の米国CPIは非常に気になっていて、ネットやCNBCとかつけてドル円のチャートを見ながら過ごしました。年間インフレ率が予想より0.1%低かったと言うことで円高方向に進み、ネットでは「介入」って言葉を耳にしました。個人的には介入ならしょぼすぎると思いながらも

・ドル円・・・157~158円
・ドルペソ・・・17.80前後

このときペソ円が8.9割れたので、ペソ円エントリしました。

・ドルペソは17.50以下への回復基調
・ドル円が155円前後まで落ちてもペソ円9.0近辺
・円高ドル安への明確な転換はなく、円安傾向は変化なし
・7月末のFOMCは利下げなし、日銀利上げでも影響なしと予想
・9月米国CPI、FOMC前には清算

そういうことでスワップ益はいけるかなと慎重にトレードしてみましたが、今年のペソ円はこれ以降手を出すつもりはありません。正直、トランプ氏怖いです。保有中のペソは利確ラインを決めていて、そこまで下がれば利確、基本スワップ益のみの予定です。

あと米国CPI翌朝12日7~8時のドル円ボラティリティの高さはちょっと不気味です。

インフレ上昇中

今週、6月CPIが発表されましたが、年間インフレ率4.98%と前月より0.2%上昇、コアは4.13%で0.04%の下落なのですが、農産物やエネルギーなど変動の多い項目を含めたノンコアインフレ率は7.67%と前月6.19%から1.5%上昇と国民生活を直撃しています。
原因は熱波で、これまで砂糖、清涼飲料水、果物野菜が高騰しましたが、先週ハリケーンがメキシコ北部の油田地帯を直撃したようで、詳しい被害は分かっていませんが少なくとも来月インフレが緩和することはなさそうです。ただし、コアは右下がりなので異常気候さえ収まればインフレも一気に収束すると予想しますが、9月利下げの可能性は現時点では低いと思います。

個人的には、熱波は米国西部でも記録されているので絶対つられて農産物インフレになると思っていたのですが予想を外しました。11日の米国CPI鈍化で利下げムードが高まりましたが、さすがに7月30日のFOMCで利下げ敢行とは思えません。その次が9月17日なので7月8月のCPIの推移を見守るのが吉のようです。

司法改革の疑問

個人的に思っていることで確証はありません。

AMLOやMORENAは、現在判事任命のプロセスは非公開で不明な点が多く、既得権者の汚職や不処罰の温床となり得る。従って、選挙により司法を国民に解放し、透明性を確保しなければならないと主張としています。

それに対して反対側は、司法府は独立性が重要であり、政治や国民の衆愚に左右されるべきではない。OECD加盟国で判事を選挙で選んでいる国はなく、憲法原則の遵守を堅持しなければならない。少なくとも急性な決定を下す前に徹底的な検討を求めると主張しています。

正直よその国のことなのでよくわかりませんが、COPARMEXのJosé Medina Mora Icaza会長は先週の日本企業団体との会合で、「メキシコに投資したい日本企業は1500社あるが、彼らはメキシコが裁判官を選ぶ国になることを心配している。」と指摘されたそうです。

もしAMLOの司法改革が法曹関係者でもない一般人が最高裁判事に選ばれる可能性があるなら話は別ですが、日本の最高裁判事は選挙で国民審査があるので「日本人が心配する」には違和感あります。司法改革で弱者有利の判決が増加し、社会保障費が増大し国家財政の圧迫と経済停滞を引き起こすと経済アナリストが懸念していますが、個人的には汚職で失っている金と比較したらどうなのか疑問です。記事を追うだけではさっぱりで、実際メキシコへ行って体感しないとわかりそうにありません。

トピック

通貨:
先週18.11から週末は17.62
米国利下げ期待とメキシコ政治的な落ち着きからペソが戻る

年末ドルペソ予想
財務省・・・17.80
メキシコ中銀・・・18.53
シティ・・・18.80

メキシコ株:
週末株価は52.7から54.4

メキシコ中銀:
現在政策金利11.00%:次回の政策金利は8月8日
6月28日の政策金利会合は4:1で金利据置

メキシコ中銀:次回から利下げ議論を前向きに行う
アナリスト予測では利下げ9月12月の2回、年末政策金利10.50%が優勢
ヒース副総裁:利下げ前に良質のインフレデータが必要
AMLO:安易な利下げには反対

メキシコ2024年末経済成長率予想
3.0%・・・メキシコ財務省
2.5%・・・OECD
2.4%・・・IMF
2.3%・・・メキシコ中銀、ムーディーズ、世界銀行
1.9%・・・シティ
1.8%・・・モルガン、BoA

金融:

消費者物価指数:
6月の年間インフレ率は4.98%、前月4.69%より0.29悪化
6月の年間コアインフレ率は4.13%、前月4.21%より0.08改善

6月のノンコアインフレ率は7.67%と前月6.19%から1.5%上昇
農産物価格は年間10.36%、野菜果物価格は年間19.73%の上昇で生活環境は悪化

貿易収支・経常収支:
2024年度貿易収支は累計44.6億ドルの赤字
貿易収支 5月:19.9億ドル、4月:-37.5億ドル、3月:21.0億ドル
輸入額 5月:536.8億ドル、4月:550.7億ドル、3月:486.5億ドル
輸出額 5月:556.7億ドル、4月:513.1億ドル、3月:507.5億ドル

BBVAは2024年の送金総額を前年633億ドル割れすると予想
5月送金額は56.2億ドル 送金額は鈍化
1~5月累計は251.3億ドル 前年同期246.6億ドルと比べ1.9%増加

小売り売上:
ANTAD:3月までの累計小売り売上3663億ペソ、前年同期比6.9%増加
INEGI:4月の小売り売上は前月比0.5%増加
6月の消費者信頼感指数は47.5で前月より0.6改善

雇用・失業率:
INEGI:5月失業率は2.6%

製造業・自動車:
6月の輸出台数は29.6万台で年間累積172.2万、前年同期比10.7%増加
6月の生産台数は34.4万台で年間累積199.6万台、前年同期比5.2%増加
自動車産業は2023年の生産台数370万台から2024年400万(韓国、ドイツレベル)以上と予測、そのうち輸出は300~350万台を想定

6月の総固定投資は年次18.1%で順調
6月の景況感は前年同月比53.0%で好況を維持

食品:
6月初旬、今年3度目の熱波により農作物不作懸念
世界的な小麦価格下落はソノラの農家を直撃

エネルギー:

メキシコバスケットは78.29から76.61
ハリケーン「ベリル」によるメキシコ湾油田被害の懸念

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
中国、ロシア、イランで鋳造された鉄鋼アルミはUSMCA適応除外、アメリカ側の関税は最大25%
メキシコは2026年USMCA条項見直しまで鉄鋼など544品目を最高50%まで関税引上げ

USMCA以外:
ソノラ・リチウム利権国有化で中国が提訴
履き物のアンチダンピングで中国製を検証

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