メキシコペソ 7月5週目 円高でペソだだ下がり

住宅ローン

現在のニュースから見ると金利上昇→不動産バブル崩壊のイメージが強いと思います。
政策金利大幅に上げているメキシコでは、5月の住宅ローンは11.4%成長(メキシコ中銀発表)で好調とのことで、利上げの影響はないとメキシコ銀行協会は報告しています。ちなみに5月時点の住宅ローン残高は1兆7800億ペソで前年同月比12.3%増加、そのうち不良債権残高は333億ペソで全体の2.9%で10%減少だそうです。
一方で不動産バブル率は28.5%(人民日報)で世界5位。金融不安になると不動産の方が資産として安定しているという理由で富裕層は資産を移動しているという記事を目にしたことがあります。個人的には人口半分ぐらいの貧民層は、ローン組めないどころか銀行口座すら断られるので、彼らを除外したら、結局ローン組めるのは富裕層や準富裕層だけ。そもそもある程度の資産があって、高い金利を覚悟して住宅ローンを組むなら簡単にバブルなんて起きないような気がしますが、アジアの他の国と事情が違いすぎるので実際どうなのか興味があります。

小売業は好調

メキシコの小売り大手ウォルマートの四半期決算が今回も好調で、2022年第2四半期の総売上高は1940億5800万ペソに達し、前年同期の1730億37800万ペソに比べ11.9%増加。純利益は108億9200万ペソとなり、2021年同期の97億6400万ペソから11.5%増加。

ちなみに自分でも思い当たるような同業を調べてみると

リバプール(小売り): 
   425億ペソ( 77億ペソ) : 375億ペソ(60億ペソ)
FEMSA(飲料水、コンビニ)
   1675億ペソ(76億ペソ) : 1370億ペソ(52億ペソ)
ALSEA(ファーストフード)
   167億ペソ(22億ペソ) : 124億ペソ(15億ペソ)
ELEKTRA(電気店、鉱物業)
   360億ペソ(50億ペソ) :  388億ペソ(51億ペソ)

(各社HPより、利益はEBITDA基準)

全体的にインフレ8%としても、それ以上に売上も利益も増加しているので、庶民的な購買意欲に不況感は少ないと予想しています。あと失業率が悪くなく、アメリカからの出稼ぎ送金も好調なので、景気後退と言い切るにはまだ余地があると思います。

政治的なことですが、AMLOはメキシコのインフレ率はヨーロッパより優秀で、政府補助金によるガソリン価格対策でエネルギー問題による混乱が起きず、無料肥料の提供、自給自足政策は11月頃に実を結ぶと発表しました。

また、財務省は雇用実績の良さと投資、個人消費の増加は景気後退と一線を画すと述べています。

投資、購買意欲と失業率の最後の砦が頑張っているだけでは個人的に望みは薄いと思いながらも、本当に景気後退を回避できるなら素晴らしいと思ってます。

アメリカ株価回復中

今週は円高、今回の急激さは予想外でした。136円ぐらいまではあってもそれより下に行くとは思ってもいなかったです。ペソはドルに対して上昇しても、この円高にはついてこれずペソ円もかなり下落しました

これ以上にビックリしているのがアメリカ株価上昇です。リセッション、政策金利利上げで上げる要素ないと思っていたのですが、完全に何か違う感が拭えません。

メキシコETFも

44.5をボトムとみれば47切るぐらいなので割と上がったのかと思います。トップが55として50ぐらい回復するかと言われれば、小売りと銀行は良くてもグルッポメヒコとか鉱工業がダメなので鉱物資源の価格が戻るまでは厳しいような気がしています。

金は1740の時に2枚エントリーして、一度1700になったとき損切り。1706で入り直したのでリベンジはした感じです。トントンのところで逆指値して、あとは放置でいいかと思っています。

銅とか鉱物価格も下落していたのが回復してきたので、世界経済的にはポジティブな受け止めでいいのかちょっと考えています。

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