メキシコペソ 8月2週目 米国はメキシコにも中国制裁の圧力

メキシコで女子ワールドカップってどうなんだろうと思えば、サッカーは予選敗退で関心なさそうでした。ビックリしたのが女子野球がワールドカップ大会予選ステージみたいで、グループステージ2つのうちの1つが広島県三次市で開催とのことを何故かメキシコの新聞で知りました。WBCはメキシコでも盛り上がったのと、メキシコ女子も今のところトーナメントに勝ち残れそうな成績なので盛り上がるかもしれないと思います。日本女子野球ってランキング1位、頑張っているのですね。日本のプロ野球は儲かっているはずなのに、さすがにもっとやるべきことがあると思います。

ドル円145円突破

今週米国長期債の起債で金利上昇、株安を懸念してたのですが杞憂に終わりました。それよりも持ち株中の3銘柄がストップ高近い上昇でラッキーしました。今年は、リストしている銘柄が意味不明な理由で急落しない限りは手を出すつもりありませんが、来年何が来るのだろうと眺めています。

ドル円もとうとう145円突破。金利差があるとは言え今の円安は行き過ぎで、そろそろ反転する様な気がしてショートしたい病にとりつかれています。ただタイミングが今かどうか、ひょっとしたら147円ぐらいまで行く可能性もあるので、自信のないときは慎重・静観が一番と思っています。

メキシコ中銀は予想どおりの利上げ据置

10日の政策金利会合は予想通り、全員一致で11.25%に金利据置で、総合インフレ率を3%の目標に秩序正しく持続的に収束させるためには基準金利を現在の水準に長期間維持する必要があるとの説明がされました。記事だけではいつまで現在の金利を継続するのかヒントもないので、議事録が出たときに読んでみようと思っています。
インフレ率は5%割れと順調に鈍化していますが、サービスが下落傾向にないこと、失業率が低いことはアメリカとほぼ同様で、今のところ
・人手不足からのサービス価格上昇
・景気上昇からのエネルギー価格上昇
の2つがインフレを再燃させる可能性あります。ただその結果、株が上がるのか下がるのか、円が上がるのか下がるのかは想像もつきません。個人的には高金利継続でスワップが美味しいと解釈しています。

メキシコはBRICS加入を否定

メキシコは、西側なのか第3世界(BRICS)なのか非常に曖昧立場を堅持していましたが、今週AMLOは「経済的、近隣的、地政学的な理由」により、メキシコはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカからなる新興大国のBRICSグループには参加しないと明言しました。そしてUSMCAで三国の投資、技術、労働力、労働者の技能を共有し所得を向上することによって北米が統合され、その後同じプロセスで南米も統合しなければならないとAMLO的なアメリカ大陸ファースト、あるいはモンロー主義を表明しました。
そうはいってもAMLOもあと一年、候補者が確定しない現在の状況でメキシコ32州の大統領選前評判は
 26州 がMORENA(国民再生党、左翼社会主義的でAMLO主導)
 2州 がPRI(制度的革命党、中道)
 2州 がPAN(国民行動党、保守右派的)
といわれており、現状AMLOの後継になるMORENA、PANもPRIも反米的なスタンスをとる人はいなかったよう思います。万が一反米的な人が大統領になりそうな場合は、メキシコから手を引こうと思います。

一方で、少し前アメリカの名門家系に生まれただけの上院議員が「メキシコ人はキャットフードを食べている」と発言して、AMLOをはじめメキシコ人を不快にさせた事象がありました。アメリカが不必要にメキシコを挑発することが起きないことを祈るばかりです。

トピック

通貨:
先週17.08から週末は17.02
先週のペソ暴落から回復中
BBVAは年末ドルペソレートを0.5%の利下げ込みで18.50へ修正
パリバは2024年末のドルペソレートを16.50と予測
シティは年末ドルペソレートを18.30から17.70へ修正
フィッチはドルペソは16.40に達すると予測

メキシコ株:
週末株価は53.9から53.7
2023年末の株価楽観値は61、目標は60へ上方修正

メキシコ中銀:
現在政策金利11.25%:次回の政策金利は9月28日
年末目標金利は11.25%
8月10日の政策金利会合は利上げなし
メキシコ中銀副総裁は11月に利下げの可能性を示唆も怪しい雲行き
IMFの経済成長率予測2.6%にメキシコ政府は3%越えを宣言
7月までの税収は2.6兆ペソ、前年同期2.3兆ペソから0.3兆ペソ増収

金融:
6月までの銀行利益が1386億ペソ、前年同期25%増加
5月までの銀行の投資総額は3.2兆ペソ、前年同期の2.3兆ペソから増加
投資利益は1021億ペソで前年同期50%以上増加

消費者物価指数:
7月の年間インフレ率は4.79%、前月5.06%より0.27改善
7月の年間コアインフレ率は6.64%、前月6.89%より0.25改善
BBVA:2024年末までインフレ4%達成は厳しい
7月の消費者信頼感は46.2で前月より1.0増加
BBVA:7月の消費は前月比3.8%減少

貿易収支・経常収支:
貿易収支 6月:-14.2億ドル、5月:-0.7億ドル、4月:-15.1億ドル
輸入額 6月:511億ドル、5月:529億ドル、4月:477億ドル 
輸出額 6月:497億ドル、5月:529億ドル、4月:462億ドル
6月の輸出は自動車製造業が牽引も石油関係が大幅減少

6月送金額は55億ドル 前年同月比8.3%増加も前月より2億ドル減少
今年の送金額累計は302億ドルで前年同時期より9.9%増加

小売り売上:
ANTADの7月までの累計売上は8460億ペソ、前年同期比9%増加
INEGI:5月の個人消費は前年同月比3.5%増加、前月比は0.1%減少

雇用・失業率:
6月失業率は2.7%、前月より0.2%良好
6月に創出された雇用50万件のうち95%以上が非正規雇用

製造業・自動車:
7月自動車生産台数は29.4万台、前月より3.7万台、11%減少、
 前年同月比は31%増加
6月の製造業受注は53.8で35ヶ月連続50越え
5月の経済活動は前年同月比4.3%も前月比は0%
6月の景況感は前年同月比53.6%で好況を維持
5月の倉庫低投資は前月比4.5%増加、年次変動は15.1%増加
 特に工場団地含む非住宅建設が9.7%増加
2023年上半期の海外直接投資は290億ドル、前年同期比41%増加
 製造業:57%、金融業:27%、残りサービス業その他

鉱業:

食品:
メキシコ国内のイエローコーン生産が停滞、輸入額は過去最大
農産物・漁業の輸出は前年同期比4.3%増加
米国のトウモロコシ収穫量は史上2番目の豊作
米国産オレンジが黄龍病(Huanglongbing)壊滅的被害で暴騰

エネルギー:
メキシコバスケットは77.77から79.56
原油は引き続き高値を更新
原子力発電所建設をAMLOは拒否

USMCA:
メキシコは米国貿易相手1位を堅持
エネルギー国有化は引き続き論点
アメリカ、カナダともに遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコ政令の延期を要請

USMCA以外:
メキシコはBRICS参加を拒否
メキシコ政府は中国製品の関税強化を検討
アメリカからの指摘で中国製品の迂回貿易も監視強化
アフリカの植民地謝罪要求が経済的混乱をもたらす可能性

観光業:
第1四半期観光業のGDPは前年同期比8.4%増加

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