メキシコペソ 12月2週目 メキシコも金融緩和減速


メキシコ金融緩和減速

メキシコ中銀副総裁ジョナサン・ヒースが、パーソン・オブ・ザ・イヤー受賞後のインタビューで、今後利上げ落とし始める可能性があると発言したようです。その理由として、世界の商品価格、エネルギー価格、食料価格、海運価格などが緩和され始めたためとのことで、来週の政策金利で0.75はなく0.50、下手したら利上げ見送りの可能性まで出てきたような気がします。またペルーの7.25%を除く南米全部が10%以上なので参考にならないかもしれませんが、南米も先々月から利上げは凍結しています。
ジョナサン・ヒース氏はこれまでタカ派発言が続いていただけに、とうとうという印象です。ただ既に政策金利10.00%なので、これ以上の利上げがインフレとドルレートの為替対策に有効なのかは個人的には疑問でした。

また11月のインフレ率が年率7.80%まで下がったようです。(国立統計地理学研究所(Inegi) 発表)前月比0.58%の下落で市場予想以上の数字です。このことをAMLOは自画自賛しました。ただ、食料品やエネルギー関係はいまだ価格上昇中でコアインフレは率は8.42%から8.51%に上昇、特に小麦粉、卵などが20%以上上がっているようです。中間層、貧困層にとっては由々しき問題で、政府は対策としては最低賃金の引き上げで対応しようとしているようです。

メキシコブレンドは60ドルまで下落

経済活動の低迷から今年3月に119.62を記録したメキシコブレンド・原油価格が半分の60まで下落しました。インフレ解消という観点からは望ましいことなのですが、産油国としては逆です。メキシコ政府やPEMEXはメキシコミックスを85ぐらいに設定、採算分岐点は55ぐらいのはずです。これ以上原油価格が下がることがあればエネルギー政策や国家財政に打撃です。メキシコペソは原油価格とある程度リンクしているので、このままだとドルペソが年末20.00とか最悪20.60まで下がる流れかと思います。
しかし、OPECが減産で調整してくるはずなので60割れするのかは疑問です。本当にこれ以下となれば産油国が価格統制できないほどの景気後退と解釈できるのかと思います。

円安の転換

今までニュースなどで言われているドル円の転換を懐疑的に見ていましたが、慎重なメキシコが脱インフレと政策金利緩和減速を口にしたので、私もこれからはドル円ショート目線に変更します。根拠はないのですが、日本政府としては1ドル=135円あたりで輸出拡大を狙っているような気がするのですが、上手くいくのかな?もっと劇的な円高になるのでは?と思います。コロナ前でも日米政策金利差を無視した形で円高ドル安だったので、上手く配当金をとれるように考えたいです。

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