メキシコペソ 11月2週目 ドル円152円まであと0.5円

順当に円が下がってきて、個人的にひとつのポイントと思っている152円までもう少しになりました。日銀は特に騒いでないので、YCCか利上げ、またはアメリカの利下げまで静観なのか気になっています。

来週の米国CPIと小売り売上は、乱暴にメキシコのを当てはめるとCPI低下、小売り低下で瞬間的に円高になるかもと思っていますが、方向的には円安ドル高は変わらないと思っています。4~9月日本の経常黒字が過去最高の12兆7064億円と好調なのですが、貿易黒字はほどほど。貿易黒字なら仕入れ分支払のために円換金する必要がでてくると思いますが、海外投資の配当などは急いで換金する必要はないので、今の状況では円高圧力にはならないと思ってます。

IMF:2024年世界経済成長予測

・IMFは世界経済の成長率見通しについて2023年を据え置き、2024年を引き下げ。
・世界経済は回復が続くものの、成長の勢いは弱い。
・経済見通しは短期的には景気後退を回避する可能性が高まるも、中期の見通しは低迷。

ゴールドマンサックスは、今年のメキシコのGDP 成長率は 3.4%、2024 年を 2.1%と予測していますが、来年については、「高い名目金利と実質金利、プラスの需給ギャップ、重要な選挙の年における政治的・規制上の不確実性、全体的に厳しいビジネス・規制環境により、実体経済は逆風に直面する」と厳しい評価をしています。

来年アメリカ経済にブレーキがかかると言われていますが、今まで中国・アジアから輸入していたものを北米ブロックで完結して中国・アジアを切り捨てていこうとしているので、中国・アジアの成長率予測には疑問です。メキシコに関しては、今年の海外直接投資額は9月までで330億ドル、前年同月比30%以上で、製造業は徐々に投資の成果を出し始めると考えると、メキシコ財務省予測の2.5~3.5%が妥当な気がします。

来年アメリカ、メキシコともに大統領選なので政治的駆け引きがいろいろあり、マイナス要素と捉えられています。懸案の遺伝子組換えトウモロコシとエネルギー国有化は衝突は避けられないと思います。特にMORENA(国民再生運動)の大統領候補はエネルギー国有化の譲歩はしないと思うのですが、最終的には今と同じで懸案事項のまま平行線で終わると思います。

トピック

通貨:
先週17.46から週末は17.65
米国政策金利政策不透明感からペソが売られる
メキシコ中銀は年末のドルペソレートを17.75と予測
シティは年末ドルペソレートを17.60と予測

メキシコ株:
週末株価は51.3から51.2
リスク資産に慎重で不安定な動き

メキシコ中銀:
現在政策金利11.25%:次回の政策金利は12月14日
年末目標金利は11.25%
11月9日の政策金利会合は利上げなし
利下げ開始は希望的観測では2024年2月、8月ぐらいが順当
INEGI:第3四半期は年率3.3%

メキシコ年末経済成長率予想
3.6%・・・JPモルガン
3.5%・・・ムーディーズ、パリバ
3.4%・・・XP、シティ、ゴールドマンサックス
3.3%・・・OECD
3.2%・・・バークレイズ、BoA、BBVA、メキシコ中銀、IMF
3.1%・・・フィッチ
3.0%・・・メキシコ財務省

金融:
9月までの銀行利益が2050億ペソ、前年同期17.3%増加で過去最高を更新中銀行は高金利で記録的な利益を継続
沈滞率は2.12%で前年同期とほぼ同等
ハリケーン「オーティス」はメキシコ保険業10大惨事

消費者物価指数:
10月の年間インフレ率は4.26%、前月4.45%より0.19改善
10月の年間コアインフレ率は5.50%、前月5.74%より0.24改善
アナリストは冬季燃料高とペソ安が物価を圧迫する可能性有りと指摘
メキシコ中銀は年末年間インフレ率を4.7%と予想

貿易収支・経常収支:
貿易収支 9月:-14.8億ドル、8月:-13.8億ドル、7月:-8億ドル
輸入額 9月:511億ドル、8月:537億ドル、7月:484億ドル 
輸出額 9月:497億ドル、8月:524億ドル、7月:476億ドル
資本財の輸入は20%、消費財の輸入も10%増加も中間財が9%減少

9月送金額は56.1億ドル 送金額累計は470.7億ドルで前年同時期より11.4%増加

小売り売上:
ANTADの9月までの累計売上は9701億ペソ、前年同期比11%増加
INEGI:8月の小売り売上は前月より0.4%減少
年間レベルでは消費行動が減少し始める可能性
9月の消費者信頼感指数は46.8、前月と横ばい
メキシコ中銀:メキシコの消費者信用総額1.36兆ペソ、実質年率13.5%増加

雇用・失業率:
INEGI:9月失業率は2.7%、前月より0.1%改善
9月の経済活動人口は前月より14.4万人減少で6084万人
非正規労働が61万人減少も正規雇用が52万人増加で非正規率が54.3%まで低下
9月の失業者数は前月より5.1万人減少
メキシコの若年(15~24歳)失業率は5.6%、日本、ドイツに次いで3番目
2024年の最低賃金は現在の207ペソから12%増の234ペソの予定

製造業・自動車:
10月自動車生産台数は37.8万台、前月より4.0万台増加、前年同月比は36%増加
10月国内自動車販売数は11.4万台、今年累計は109.0万台で前年同期78.1万台と比べ25.0%増加

10月の景況感は前年同月比53.0%で好況を維持
8月総固定投資は年次31.5%、前月比3.1%増加
住宅建設は3.9%減少も非建築投資は47.4%と強烈に増加中
財務省は特定10製造業で輸出50%企業に税制優遇、誘致強化

食品:
アメリカ、大豆トウモロコシ豊作のため食糧価格低下の見込み

エネルギー:
メキシコバスケットは78.45から71.52
需要減少から原油価格下落

USMCA:
エネルギー国有化は引き続き論点
米国遺伝子組換えトウモロコシの使用を禁止するメキシコを提訴
アメリカの対メキシコ貿易比率は年累計で15.8%で首位
メキシコ産アルミニウムにタンピングの懸念

USMCA以外:
アメリカは中国メーカーのメキシコ生産自動車をUSMCA対象外関税を要求

観光業:

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