テキトーを重視して─────────────

「やっぱり美味しいな、オムライスって」
とマイラは言った。俺はオムライスを見た後、寒気を感じて後ろを見た。
「え」
思わず声が出た。そしてマジマジと後ろにあったもの、乃彩の死体を見る。
「えぇぇぇぇぇぇぇ!」
陰キャ代表とは思えないほどの声が出た。皆、一斉に俺の方を見た。俺はプルプルと震えた。注目嫌いだよぉ。。。俺は逃げるように教室から出て行った。


俺が階段で一人、落ち込むように座っていると
「す~ばるっ!」
という元気な声が聞こえた。
「マイラ⁉」
どうしてここに?なんでここがバレたの?この学校、迷路みたいだから初見の人にはわからないはずなのに。。。
「ラブパワーだよ♡それよりもさ、アレ、誰がやったと思う?」
誰って・・・・・・?あぁ、乃彩か。
「アレ、演出だよ。死体とか血に詳しい寸也斗がメイク担当とかしてた」
全く、アレ(寸也斗)はいつもどこであんな知識を覚えてくるんだ?
なんて聞いたら殺されるだろうから言わないけど。
「だと思った~」
・・・・・・は?
「だって見たことあるも~ん、寸也斗作の死体」
そういやマイラ、寸也斗とは腐れ縁とかそういうんだったな。
「小4の時に工作でしてたよ」
小4・・・・・・俺が一時期、学校に出れてなかった時の事だ。
「あれ?マイラ、同い年じゃないのになんでわかるの?」
気になるんだが?
「いや、、、」
言葉を濁すマイラ。俺は怪しむ視線を向けた。
「いうよ、言うってば!将来の旦那さんに隠し事はしたくないしね~」
とマイラ。え、結婚すること決まってるの?
「父が、寸也斗を気に入ってて。それで、よく家に招待するの。だから、その時に創った物を見せてもらうの。
あ~あ、寸也斗の事は嫌いだけど、寸也斗の造る死体は再現度が高くて、好きだから困るんだよなぁ、死体を作ってもらう時。」
死体が必要な時って、、、なんなんだ?怖いんだが、お金持ちってこういう変な奴ばっかなのか?

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