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遙かなる時空の中で7をプレイして

ネタバレありのいろいろ考えたことをまとめてみました。







◆遙か7の良いと思ったところ

・絵がすごくきれい

・話の展開で武器が変わる武蔵と大和の立ち絵もちゃんと変化する

・キャラルートに入ったときの文字背景がそのキャラの象徴のものになっている

・兄弟関係の描き方が秀逸。遙か3の経正と敦盛で泣いた私ですけど、信忠と七緒ちゃんの関係性がよかった。

・歴代の遙かを思い浮かぶようなBGMがすごく良かった。いろんなところで、遙かなる時空の中で7はこれまでの作品を思い出させてくれて、ほかの遙かをプレイしたくなった。

◆遙か7のあともうちょっとって思ったところ

・戦闘が半分オート、半分手動なところ。円陣システムの復活はよかったんだけど、攻撃する敵を選ばせて欲しかったし、それぞれのキャラクターの行動も選びたかった。あと戦闘オートにしても術を発動するとボタンを押さないと次に進まないところ。

・術の数が少ない。四神、明王の技があったのはいいけど、固有の技、もう少し増やしてほしかった。あと遙か3の熊野少年みたいに関係性で使えるようになる協力技があるとよかった(幸村と兼続とか)

・これは遙か7の物語上難しいことなのかもしれないけれど、周回するごとにレベルや個別ルートで覚えた技を引き継ぎできたらなと。ただ、遙か7が白龍の神子という人間が主人公ではなく白龍が主人公なので、白龍が常に前に前にすすむ性質を持っている以上、何度も昔に戻って歴史を繰り返すっていうことはしないんじゃないかなとも思うのでなんとも…。

◆遙か7と遙か5の関係性について

遙かなる時空の中で5は幕末が舞台であり、時空がつながっていれば遙か7→遙か5と歴史が進むはず。ここで「あれ、七緒ちゃん関ケ原の戦いにいたけど、ゆきちゃんって関ヶ原の時代に召喚されたんじゃなかったけ。」と遙か5をプレイした人は思ったはず。でも遙かなる時空の中ではあくまで大団円が正史。遙か7の大団円は5章富士山の山頂で五行を正して気づいたらもとの時代に戻っていました。結局呪詛をした人が誰だったのかも分からないまま、この時代にはカピタン、ターラ、平島さんが力を持ったまま残っているのです。

ここからは私の予想だけれども、関ヶ原の戦いの前に五行とただして去った白龍。次世代の白龍(ちび白龍)はすでに生まれていて、おそらく前世代の白龍が完全に去ったことによりその力は引き継がれ、なおかつ五行が正されたことによりちび白龍が力を付けます。その後関ヶ原の戦いで怨霊騒ぎが起こったとき家康がピンチになる。そこで家康のためなら神様を呪詛することを厭わない南光坊が白龍(ちび白龍)を呪詛し、ゆきちゃんが呼ばれそうになったところを時空の狭間の神である天海が助けてと遙かなる時空の中で5につながるのではないかなと。正直遙か7の大団円はかなりあっさりしていて、「え?ここで終わるの???」っていう感じだったけれども、遙か5につなげるためには仕方がなかったのかなぁと思いました。ちなみにノーマルエンドだと七緒ちゃんは関ケ原の時も残っているので遙か5にはつながらない。あくまで前世代の白龍(七緒ちゃん)の退去が必要だった。というとなんとなくつじつまが合うようなきがする。

◆宝玉について

今回の遙かでは最初の段階で八葉が集まり、宝玉による選定の際もその場にいた8人が選ばれた。しかも宝玉は身体の一部分ではなく丹田に。遙か5では武器に現れていたけれども、遙か1236では決まった位置に宝玉が現れていたのになんでとちょっと思いました。ただ今回の八葉は白龍の神子の八葉ではなく、白龍のために宝玉が選んだ八葉だと個人的には思っているので、今までの八葉にないことが起きてもそういうものだという風に受け入れられるかもしれない。

◆天野七緒について

天野七緒は白龍の神子ではなく白龍でしたというのが、天地の青龍である幸村と五月ルートをプレイしないとわからない事実でした。ほかのルートでは白龍の力を使いすぎて倒れるや、龍と一体になる(おそらくは応龍になったため)という描写は合ったけれども、七緒が白龍だという事実は青龍の二人をプレイしないとわからなかった。そこで疑問なのが、七緒は白龍が人の姿をとったものなのか、人の子から生まれた白龍なのかということ。私は①人の子から生まれた白龍か②白龍の神子として生まれたのどちらかではと思っている。まず七緒の容姿。信長の妹のお市の方にそっくりという描写がありました。容姿から織田家の姫だって認められたところがあったし、七緒ちゃんは信長の娘というのは確実なはず。あと神泉苑に行ったときに七緒ちゃんはここに住んでいたけれど近江に移ろうと思ったという記憶を思い出します。近江に移った際に信長の妾?の腹に宿ったのかな。もしくは七緒ちゃんは最初から白龍の神子としての力を使えていた。つまりは最初から白龍の神子だったから白龍の神子である期間が長すぎて白龍と同化してしまって、関ヶ原の時にはもうすでに白龍と同一になってしまい、白龍としての記憶も保持するようになってしまったと。基本白龍の神子は黒龍の神子が選ばれたあとに選ばれます。今回は数々の神子が選ばれては犠牲になりという描写がありました。もしかしたらこの神子というのは黒龍の神子だったのではないかなと思いました。

◆八葉について

今作は天地の八葉の対比をきれいに描かれていました。

青龍は神様との恋、名前がテーマだったのかなと。幸村は自分が神様のところに行く、七緒の名前を最期まで呼ばない。対して五月は神を人に堕とす、ことあるごとに七緒の名前を呼ぶといった対比がありました。閉じ込めてしばらない幸村と閉じ込めてしまう五月。死後に神域で一緒になった幸村と神さまを人間にして一緒に生きる選択をした五月わわたしは人の死というものにとても弱くて、幸村ルート思い出すのに泣いてしまうのはそこなんだけど、、、。五月は四章の分岐点で東軍よりか西軍よりどちらを選んでも攻略できるんだけど、そのあとの信忠兄上のあとで五月か幸村の分岐点がくるところも対比だよね。今すぐ休むか、落ち着けるところまで頑張って休むか。遠回りしないか、遠回りするみたいな。思えば天の青龍は遠回りして一緒になることが多かったなって。天の青龍は自分に課せられた使命を全うすることを優先してるのだけど、神子には神子の幸せがあるから、それを尊重したい、それが自分と別れることになってもって感じで。地の青龍は課せられた使命を一緒に乗り越えていくってのが多いイメージ。突き放すことはあってもそれは神子の命に関わることだけであって、基本的には今の自分と今の神子と一緒にいたいみたいな?

朱雀は父との乖離、そして旅立ちかな。どちらも父親との確執があるけれども武蔵はそれを前向きに、大和はそれを後ろ向きに捉えている。でもどちらも父と和解し、そして巣立っていき、旅に出る。天の朱雀は歴代己の信念にまっすぐであるものが多いので、自分が最初に決めたことは絶対にやり遂げる努力をしてる。そしてそれは人を巻き込むべきものと考えていない。だから最後七緒ちゃんを置いて旅に出かけようとするという選択をとれるのも、天の朱雀だからなのかなと。地の朱雀はもともと差別されている、虐げられているものが多くて、今回は虐げられたものの救済がテーマだと思ったから、だからカピタンとターラがくっついたのはどちらも過去に虐げられていた。だからその二人を一緒にすることによって救済したのかなと。大和ルート以外ではカピタンとターラが出会うことはなかったし、このルート独自だよね。

白虎はとちらも"お家のために"が大前提で、東軍西軍に別れたらどうなる?っていう印象でした。特に兼続ルートは三成との関係性が丁寧に描かれていて、良かったです。どちらも家を存続させるためにどうするかが根底があったので、どうやって七緒ちゃんを正室に迎えるのかの違いが面白かったです。長政ルートでは「一旦家康の養女になってから嫁ぐ」でしたが、実際史実の長政も家康の養女を正室に迎えているので、史実どおりだと感動しました。長政はまさにカリスマロード。ついて行きたくなる感じで、どことなく金色のコルダ3の東金千秋を彷彿とさせます。兼続ルートは神子の関係を七夕伝説になぞらえるところが良かったです。

玄武は一族とのつながりがテーマだったなぁと。阿国さんは明智の生き残りとしての苦悩を、宗矩さんは柳生一族を生き残らせるために、というのが描かれていた印象がありました。阿国さんの正体が明智の生き残りだという目線で最初からプレイすると、坂本城での鎮魂の舞への見方が変わります。宗矩さんルートで初めて南光坊出てきましたね。おそらく遙か5の南光坊と同一人物だと思いますが、宗矩さんルートの龍神は力が強すぎて手を出せないと言ってました。ということは力が弱まればあるいは…。最後の龍神から七緒ちゃんを切り離すところはよかったねぇ良かったねぇっていう嬉し涙で泣いてしまった。

◆全体感想

遙かなる時空の中でシリーズはほぼ全作品プレイしています。ほぼといったのは盤上遊戯は未プレイだからです。遙か3から遙かの世界にようこそをして遙か4からリアタイでゲームプレイをしています。遙か5から声優さんが変わられたのですが、遙か5が発売したの2011年なのでもう9年前になるんですね。懐かしい。

そんなこんなで遙か7。発売が決まったときからとても楽しみにしていました。発売日の翌日は金曜日ということもあり、有給をとって休憩挟みつつプレイしました。私の総プレイ時間は45時間。だけれども体験版で3時間つかっているので実質50時間ぐらいになるのかな?

戦国時代が舞台になるということで、とても楽しみにしていました。私の戦国はBASARAでの知識と大河ドラマの知識しかないので、そんなに詳しくはないのですが、天地人や真田丸を見ていた身としてはとても楽しんでプレイすることができました。天地人で景勝と兼続の関係性を知っていたから、兼続が上杉家に付き従うのはすごくわかっていたし、真田丸を見ていたから、真田が身内同士で関ケ原で敵味方に分かれたところは胸熱でした。いろんなドラマや作品で戦国時代に触れていたからこそとても楽しくプレイできましたが、戦国時代に興味がなかった人はどうだったのかなととても気になるところではあります。遙か7で幸村や兼続に興味を持ったならぜひ大河ドラマの真田丸と天地人見てほしいです。とくに真田丸の昌幸、草刈正雄さんなんだけど、服装やひげの感じとか遙か7の昌幸そっくりだから。

あとちょいちょい出てくる現代から持っていくチート性については、今回はこういう感じなんだって思って受け入れました。ここら辺受け入れられない人いるだろうなとは思います。ただ、じゃがいもが日本に来たのがちょうど同じぐらいの時代だったので、よく考えてるなと思いましたね。まぁ米沢にじゃがいもが伝わってたかというとそこは微妙かもだけど、遙かなる時空の中では現実世界とは歴史が似てるけど異なる、異世界だから大きな流れは一緒だけれども細かいところは違うわけだし、現代と同じところがある!って嬉しくなるのはいいけど、現実世界の歴史と違う!こんな事実ないっていう粗探しはしない方向で…。

また、これまでの遙かシリーズをプレイしてきた身として、多作品を彷彿される演出がとても感慨深かったです。花を髪に刺す長政様は遙か4のアシュヴィンを思い浮かべるし、五月ルートは遙か3の譲君ルートを。幸村ルートは遙か3運命の迷宮後日談の白龍。兼続さんの稲穂は遙か4の風早の金色の葦の原。百鬼夜行は遙か2だし、白虎が仲悪いのは遙か八葉抄と遙か2。遙かシリーズの集大成という感じで、遙かなる時空の中で7はとても楽しめました。

続編が出るとしたら、同じ時間軸で、もう一つの選択をしていたら見たいな感じの続編だと嬉しいです。遙か3の十六夜みたいな感じで。現代エンドが今回五月だけだったので、ほかのキャラでもあるといいなと小声で…。

戦国時代が好きな人、RPGやアドベンチャーゲームが好きな人にはおすすめできる遙か7。個人的に初めて遙かを進めるとしたら

・普段スマホのソーシャルゲームやノベルゲーをプレイしている人

 →遙かなる時空の中で6がおすすめ。戦闘はカードゲーム見たいなので、あまりRPGとかやらない人にはお勧めです。

・普段RPGやアドベンチャーゲームをプレイしている人

 →遙かなる時空の中で3がおすすめ。戦闘システムがしっかりしてます。私は遙か3が初めての遙かでした。

・歴史が好き、歴史の勉強がしたい

 →好きな時代をプレイすることをお勧めします。平安なら遙か1、遙か2。源平合戦なら遙か3。戦国時代なら遙か7で幕末なら遙か5です。そして大正ロマンは遙か6。

遙かなる時空の中で4は他の遙かシリーズをプレイした後にプレイしてほしいですね。遙かなる時空の中でにおける龍神の神子や八葉、星の一族や鬼の一族をうっすらわかった状態でプレイするととても楽しいです。

遙かなる時空の中で7が初めての遙かだった方ぜひ他のナンバリングもプレイして欲しいですし、最初の頃の遙かはプレイしてたけど、中抜けで遙か7をプレイした人もぜひその抜けたナンバリングをプレイして欲しいです。

あとは同じネオロマンス作品の下天の華をお勧めします。こちらは遙か7より少し前、信長公が生きていて、秀吉殿と家康殿が安土城にいた頃の話となっています。時空自体は繋がっていませんが、下天の華をプレイすることによってコーエーテクモの信長像がよくわかると思いますし、下天の華夢灯では黒田長政の父親である黒田官兵衛や、竹中半兵衛が出てきますよ。

それでは、長々と読んでいただきありがとうございました。

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