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もし、ハリソン・ハイタワー3世が失踪せずに、晩年を迎えていたら。

傲慢な性格故、手に入れた偶像の呪いによって失踪してしまったハリソン・ハイタワー3世。その恐怖は、事件から100余年を経た今もなお、ホテル・ハイタワーで繰り返されている。御多分に洩れず、筆者も今までに10回以上はその恐怖を繰り返す羽目になっているのだが、そのうちに、ハリソン・ハイタワー3世はどんな人物だったのか興味が湧き、彼に関する様々な言説を漁ってきた。その内容は舌を巻くようなものばかりで、アトラクションを1度体験するだけでは到底辿り着けない、幅広いバック・グラウンド・ストーリー(以降、BGS)が用意されていることに感心する。

そこで筆者は、ひとつの想像をしてみた。彼が1899年に失踪することなく晩年を迎えていたとしたら、その姿はどのようなものだっただろうか、と。彼に関する自分の知る限りの情報と、きっとこうだったに違いない、と想像した情報を組み合わせてテキストに起こすことはできた。次は、これを具現化する必要がある。そこで活用したのは人工知能によるグラフィックの出力サービスだ。

今回はMicrosoft社が提供するMicrosoft Designerを利用し、3つの肖像を出力した。

Harrison Hightower III. Taken on a street corner in New York City.

1835年、アメリカ合衆国ニューヨーク生まれの彼が、30歳前後の時に街角で撮影したとされる写真。往年の傲慢さが垣間見えるような冷徹な視線と、その表情に落ちる大きな影が特徴的である。

Harrison Hightower III. Taken in the lobby of the Hightower Hotel.

ハイタワー・ホテルのロビーで撮影されたとされる写真。口元に髭を蓄え、堂々とした佇まいで富豪の威厳を示している。撮影日時は記録されていないが、ホテルのオープンを記念して撮影されたものと考えられるため、57歳当時の肖像ではないかとされている。

Harrison Hightower III. Taken in the collection room of the Hightower Hotel.

ニューヨーク・グローブ通信社の取材を受けて撮影された晩年の写真。ホテルの業務用通路を抜けた先にある秘密の倉庫に部外者を招き入れたのはこれが初めてであった。

以上は筆者が考えた全くのデタラメを元に、それらしい解説文を追記したものである。どうだろう。このような楽しみ方ができるのも、ディズニー社が用意した綿密なBGSの賜物であろう。そして、圧倒的な描画機能を備えるAIプログラムには驚嘆するばかりである。これにより、BGSの隙間を埋める楽しみがまたひとつ増え、筆者は心を躍らせるのであった。

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