急に思い出したので何故か怪談風に書く(オチはない)

今の自分、アニメ漫画ゲーム諸々好きないわゆるオタクに育ってるんですけど、
蛙の子は蛙って感じで親もその部類の人間なんですよ。

特に父親が昔からアニメ漫画好きな人なんです。
もちろん今でも某超人気海賊漫画とか超人気ロボットアニメとか大好きで、グッズとか漫画も買ってるし、なんなら漫画家さんの展覧会とかも行く人。
その父親の話です。

ただ、自分がTwitterとかネットに触れすぎてるのか分からないけど、少し前まで自分の中では「あんまりオタクっぽくないな〜」って思ってたんです。
他の家族から見たらだいぶオタクらしいんですけどね。言われてみれば確かにそうなんですけど。

それでですね、自分の偏見として「オタク語りがち」ってのがあります。オタクは布教が好きなので。でも父親は全然オタク語りしない。
まあそもそも父親と自分じゃ好きなジャンルが違うからってのはあるし、親子の会話でオタク語りはなんか違う気もするけど、好きな作品のこと聞かれたら1を100で返す自分とは違って、ちゃんと1で返ってくる。
たまに父親の好きなジャンルの話題になると「【作品名】見ろよ〜、面白いぞ〜」っていう程度。
Twitterのオタクみたいに単行本を押し付けてきたりはしない。
単行本も映像ソフトも持ってるのに押し付けては来ずに借りたいと言ったら貸してくれる、本当にそれくらいなんです。

仕事もいつも忙しそうだし、Twitterとかめっちゃ見てるわけじゃないと思うからネットのノリのオタクとは違う感じで、「自分たちとは違う種類のオタク」だなーと思ってました。

それである時家族で出かけた時の話。
ショッピングモールに入ってる某洋服ブランドを見てたんですよ。
そしたらゴールデン○ムイのコラボTシャツが売ってて、父親がそれをじっと見てたんです。
その頃、漫画アプリでそれを読んでいたらしくて。
何気なく「金○ムのシャツ売ってるやん」と声をかけたんです。
そしたら、「ゴールデン○ムイってそんな略し方されてるん」と。
頷きつつも、てっきりこの略称は一般的だと思ってたんでちょっと驚きました。
それから自分は読んでいなかったのですが、Twitterでたまにファンアートやパロディ・コラ画像などを見ていて興味はあったので、「面白いん?」と聞いてみたんです。
すると「面白いで」と。
「アシ○パさんが可愛いねん」
自分は何故かその一言でびっくりしたんです。
「アシ○パさん」に「さん」付けしてる、と。
てっきり父親の口からは呼び捨てで出てくると思っていたもので。
「Twitterのオタクが呼んでる呼び方じゃん」ってなったんですよ。
ただ、いくら金○ムを読んでいない自分でも、アシ○パさんは作中で「さん」付けされていることは知っていました。
だからこの時の衝撃は大したものではなかったんです。

父親が続けました。
「カレーのことオソマオソマって言って嫌がるとことか」

衝撃でした。
金○ムを知っている皆さんはご存知だと思いますが、あのシーンのアシ○パさんの顔、いわゆる「変顔」なんですよ。
整った顔立ちをした女の子がしわっしわの梅干しみたいな変顔をしてるシーンなんですよ。
「可愛い」にそのシーンをピックアップしたんですよ。

「Twitterの皆が言ってるやつじゃん」

そう思ったんです。
そう、父親は何も違う種類のオタクなんかじゃなかったんです。
自分たちと同じただのオタクなんだと。
いや、そもそもオタクに違いをつけることが間違っていたんだと。
オタクはオタク、それでいいじゃない…。

それからも父親とオタク話をすることはあまりなく、今までと同じくらいの距離感なのですが、いつか父と同じジャンルの話で盛り上がれたらな、なんてことは思ったりしています。


オチはない。

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