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【展覧会】清水玲子原画展

2024/07/14
なんばマルイで開催されていた清水玲子原画展に行ってきました。
こないだ行った花とゆめ50周年原画展で「この人の原画も見たかったなぁ〜!」と思った作家さんが清水玲子さんで、思いのほか早く願いが叶ったという訳です。

中高生の頃、とにかく大好きで大ハマりした作家さんで、今でも時々読み返します。特に短編のストーリー構成が素晴らしく唯一無二だよなぁ〜と思っていたらご本人のインタビューで「お話づくりが本当に苦手でずっと絵だけ描いていたかった」とおっしゃっていてびっくりした思い出。

原画展なので漫画もあるのかなと思ったら、そちらはあまり無くてほとんどはカラー原画でした。ただ今どきでは珍しくなってきたオールアナログの原稿はそれはそれは繊細で美しく、いつまででも見ていたいほどでした。

清水玲子作品に最初に触れたのがジャック&エレナシリーズだったので思い出深いです


通して見ると絵柄で一番好きな時期は月の子の頃でした。お姫様の絵がいまだに好きなんだなぁ


ラフと完成画が見られるのも原画展の醍醐味

「植物を描くのが好き」とおっしゃっていた通り、多彩な草花の絵が多くて見ていて本当に飽きないです。あとポージングが格好いい!
ジャック&エレナのシリーズや秘密のシリーズは銃火器類を構えたポーズやバイオレンスな構図のものも多いのだけど、惚れ惚れするほどキマってます。たおやかな絵柄とワイルドな構図のギャップが魅力なのですよね〜

作品以外のラフスケッチなども展示されていたのですが、ダンサーや日本舞踊などのポーズスケッチも多く、本当に息をするように描き続けてこられたんだなぁ、めちゃくちゃ上手いのにはちゃんと理由があるんだよなぁとしみじみ。以前にインタビューで「NHKで放送されているバレエや歌舞伎などをいながら1分だけ一時停止してザッとスケッチしてまた再生する、というのを繰り返す」と話してらしたのを思い出しました。これかー!

展示の後半は鉛筆描きの原稿がたくさん展示されていたのですが、これは秘密のシリーズでは脳内のイメージ映像のシーンを鉛筆で描き、それをスキャンして粗く見えるようにデジタル処理を施しているそうで、この鉛筆原画たちは実際には印刷されることのない貴重なものなのでした。もうめちゃくちゃ綺麗なんですけど、ストーリーの展開的に脳内のイメージ映像は犯罪の現場であることが多く、美しく、凄惨で、圧倒的でした。


実際に原画を見て意外だったのは、これほど繊細で緻密な絵なんだけど、線の数がめちゃくちゃ多い訳ではないんだなぁということ。必要な線だけを絞り込まれて引いているのでそういう印象を持つのかな。

原画展を開催されるのは実は初めてなんだそうで、貴重なものを堪能できて大満足でした。
まだ各地で巡回展は続くようなのでお好きな方はぜひ!

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